ASUKAYAMA RESIDENCE【全て60㎡台後半の北向き】4階68㎡7,048万円(坪単価345万円)

本日は、再度のASUKAYAMA RESIDENCE(飛鳥山レジデンス)です。

元旦にこちらで取り上げた第1期時点においては未販売で価格が明らかになっていなかった北向きのエアリーコートがその後分譲されていますので再度取り上げることにしました。

当物件は総戸数129戸ということでそこまで大きなものではないですし、普通ならばわざわざ取り上げるようなことはしないのですが、この地の北向きはちょっと特別で以前から気になっていたのです。

当物件は、低層住宅街を望む南向きのブライトコート、飛鳥山公園の緑を望む西向きのグリーンコート、そして、高台ならではの眺望が楽しめる北向きのエアリーコートの3棟構成で、残りの2棟が王道的な優れた条件(高い建物のない南向き、パークサイドで日照もまずまず)になるので眺望が良いとはいえ”ほぼ日照の得られない北向き”というのはかなりクセがあります。
そのため、色々と思うところもあったのでこの機会に言いたい放題してみようと…。

前回までのASUKAYAMA RESIDENCE(飛鳥山レジデンス)

公式ホームページ
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お部屋はエアリーコートの68㎡の3LDK、北向き中住戸です。標高約24mの高台に建つ物件で、線路の向こうは標高5m前後の低地になるヒルトップポジションですので感覚的にはタワマンの中層階レベル(もちろんどんな前建の物件かによります)と同じかそれを上回るぐらいの開放感があるでしょうね。

ただ、線路による影響(特に新幹線は影響が大きい)は不可避ですし、日照面も厳しいものがあります。やや北東に傾いてはいますが、冬場は日照がほぼ入りませんし、全タイプがこのような60㎡台後半のファミリータイプで構成されたこのエアリーコートはマンションとして”かなり異端な提案”であるのは確かでしょう。

ブランド・販売力に定評のある野村不動産プラウドだからこそ出来る芸当なのだとは思いますが、共用廊下側(南側)からの日照がそこそこ得られるとは言え、50㎡台の2LDK(40㎡台の1LDKもない話ではない)中心ぐらいの方が無難だったはずですし、もう少しバリエーションはあってしかるべきだったのではないでしょうか。

ただ、私がもっとも言いたかった点はそこではありません。私が思うのはこのポジションならば”南と北の両面バルコニープラン”があったらとても魅力的だったのでは?という点です。

もちろん、共用廊下との関係上、全てのプランに両面バルコニーは難しいでしょう(当エアリーコートは1フロア6戸です)。
ただ、幸いなことにエアリーコートは二面(ブライトコートとグリーンコート側)からのアクセスが可能なポジションですので、現状のようにエアリーコート内で共用廊下を南側に一直線に設ける必要はなく”少なくとも中住戸の2プランは両面バルコニー設計が可能”だったはずなのです。エアリーコートの南側は敷地内の緑も豊かですし、両面にバルコニーを設けることで南からの日照と北の眺望が両立、さらに、採光・通風的にも魅力的なプランになりますのでこれは本当に勿体ないと思ってしまうのです。

この物件よりも後発で最近分譲された物件ではありますが、野村不動産はプラウド世田谷代田でかなりチャレンジング(ガラススクリーンで目隠し)な両面バルコニープランも採用しているぐらいです。1フロア6戸を前提とした場合、うち2戸が角住戸(現状と同じ)、2戸が両面バルコニーに出来ると大分印象が変わってきますのでここでももうひと頑張りしたものが見たかったですね。

エアリーコートの東側には駐車場が施されておりランドプラン的な問題もあるとは思いますが、そもそももう少し東西に長い配棟にすることでこのようなどこにでもあるような田の字プランではなくもう少しワイドスパンなものも実現出来たように思いますし、眺望(抜け)に頼り過ぎた感は否定出来ません。眺望、日照、プラン全てを求めるのはかなり難しいところですし、そこまで言うのは一般的に贅沢なのだとは思いますが、当エアリーコートの一部住戸は上手くやれば3つとも実現できたわけで…。

坪単価は345万円。グリーンコートの1階中住戸よりも安い水準です。グリーンコートの1階は飛鳥山公園よりも少し高いちょっとしたひな壇ポジションにあるというのもありますが、やはり眺望面のプレミアムよりも日照面のマイナスを考慮せざるを得なかったようですね。

全戸60㎡台後半という面積設定からも明らかなようにデベロッパー的にも当初から”目玉的な位置づけ(むしろ一番下?)”にはしていないので、価格帯にとりわけ違和感はないのですが、販売のタイミングも最後発ですし、そういった面積設定からしても中途半端な印象が強くなってしまっているのは本当に勿体ないなぁ…と。

両面バルコニーだったりワイドスパンだったりで違いを出す、よりコストをかけたくないのであれば50㎡台を中心としてグリーンコートやブライトコートの70㎡前後とは正面から競合させない、といった配慮があればその”中途半端さ”のようなものは目立たなくなったはずですし、何よりもこのような珍しいポジションを”全戸60㎡台後半の田の字ベース”で収めてしまうのは勿体ないと…。

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