プラウドタワー小岩ファースト【眺望は微妙だけどやっぱり立地はファースト】20階86㎡10,300万円台(予定)(坪単価約394万円)
所在地:東京都江戸川区南小岩6-2355(地番)
交通:小岩駅徒歩1分
用途地域:商業地域
階建・総戸数:地上22階地下1階建、233戸(非分譲住戸76戸含む)
言わずと知れた「南小岩六丁目地区第一種市街地再開発事業」の中核をなす一棟目のタワマンで、2013年分譲のアルファグランデ小岩スカイファースト(南小岩七丁目西地区第一種市街地再開発事業)から随分と間が空いたなぁ…というのが正直な感想ではありますね。
今後も当再開発事業のⅢ街区(33階建タワマンと商業施設、2025年完成予定)、小岩駅北口地区第一種市街地再開発事業(2029年度完了予定)、そして南口駅前にも再開発が控えているので楽しみは尽きない小岩駅ではあるものの、街が完成するまでにはまんだまんだ長い時間がかかりそうです。
当物件(Ⅱ街区)はⅢ街区の33階建よりも大分低いですし、アルファグランデの29階建よりも低いので今後もタワマンが林立する小岩駅前(北口再開発も31階建)では突出した存在ではありません。
ただ、その名に「ファースト」(※)が入っているのは駅徒歩1分だからこそですし、今後の再開発を含めても最短距離のタワマンになる可能性が高いでしょう(南小岩七丁目地区再開発は出入口のポジション次第では同じ駅徒歩1分になる可能性がありますが、距離的にはこちらが最も近いでしょう)。
※ちなみに、アルファグランデ小岩スカイファーストの「ファースト」は、当時ホームページのトップにあったように「ファーストクラスの住まい」という思い(「小岩再開発のファーストプロジェクト」という意味合いもあった?)が込められていたのでこちらのファーストとは関係はありません。
デッキなどで駅直結になっていないのはちょっと残念ではあるものの、既に開業済のファスタ小岩Ⅰ(Ⅰ街区)の位置からすれば駅とつなげて欲しかったところではありますが、つなげてしまうと乗降者が地上に降りる機会が少なくなり、周囲の商店街などへの動線を遮ることにもなるので、デリケートな部分になります…。
当物件の徒歩1分は敷地北側道路沿い(1階)のサブエントランスまでで、ファスタⅠからデッキでつながるメインエントランス(2階)は徒歩2分になりますのでそういったところもちと残念ではあるものの、将来に渡り小岩駅最高レベルの至便なポジションであるのは間違いないでしょう。
駅方向から見るとⅢ街区(33階建)を隠すような形にもなるため、スケール的には小ぶりなタワマンでも遠近が加味された存在感はかなり高いものとなるでしょう(そういったこともありデザイン面にも力を入れていると感じます)。
買物関係は、駅前なので言うまでもないことかと思いますが、徒歩2分のサミットの他、業務スーパー、イトーヨーカドー、まいばす、ワイズマート、オオゼキが徒歩5分圏内、また、駅構内のシャポーで生鮮を扱っていますので、選びたい放題です。
また、通学校は下小岩小学校で徒歩8分の距離感になります。
公式ホームページ

お部屋は86㎡の4LDK、南東角住戸です。南側にⅢ街区がありますがタワマン(33階建)はⅢ街区の西側で、この物件の南西方向になります。そのためこの南東角住戸からの影響はほぼないのですが(南側は商業棟で当物件の9階程度の高さを予定)、南東方向道路の斜向かいには29階建のそのアルファグランデ、そして東方向も将来的に再開発されますので("決定"はしていませんがタワマンが立つのはエリアの北東側となる見込みで、当物件側はそこまで高い建物にならない可能性が高くはある)、上層階とは言え20階ではそこまで魅力的な眺望とは言えないでしょう。江戸川区花火大会もアルファグランデに遮られるところが多くなりそうなポジションになります。
日照に関しては申し分ないですし、タワマンらしい魅力のあるお部屋ではありますが、今後タワマン(競合)が増えてくることを考えると"タワマンらしい高層階目玉住戸"とまでは言えないのかなと(まぁ、上述のようにタワマンが”出そろう”まではかなり長い期間がかかるわけですけど…)。
間取りは21~22階のプレミアムプランを除くと最も大きなもので15~20階に6戸しか存在していないプランになります(うち2戸は非分譲なので分譲は"4戸だけ")。
20階以下で唯一80㎡を超えた一方で、唯一の4LDKでもあり日照面の魅力を加味したお子さんが複数いるファミリーをメインターゲットとしたプランになるので1室1室にゆとりを感じることは出来ません(来年3月に竣工が迫っているので3LDKなどのメニュープランはない。21~22階のプレミアムフロアのみセレクト対応)。
廊下はこの面積帯の角住戸にしては一見短めではあるものの、LDの入口付近のデッドスペースが大き目の設計で、LDはそこを含めての15畳なのでけして大きなものとは言えないでしょう。
ただ、最大天井高は2.61mありますし、8連サッシのダイレクトコーナーサッシもタワマンならではの魅力的なものです。サッシ上下は床上30cmほどから梁下(約2.1m)までということで、まずまずではあるのですが、最大天井高との約50cmのギャップ(梁によるもの)は少々目立ちますし、床から10~20cmぐらいのところから立ち上げて欲しかったという思いはありますね。
なお、洋室3の引き戸を開け放つと広々とした3LDKっぽくなるのは良い材料ではあるものの、4LDKとしていることとの関係上、キッチンがいわゆるオープンキッチンにはならないあたりは残念ですね。3LDKとしていれば洋室2をLDKの一部とすることで空間的な広がりが十分な明るいオープンキッチンになるのですが、4LDKベースだとなかなか難しいのです。
当物件は完成時期との関係上、プランセレクトが出来ないようですので、余計に残念に感じるところになるでしょうか。
なお、この立地は線路に面しているわけではないですし、このお部屋は線路側でもないのですが”手厚い配慮”により二重サッシになっています。常々言っているように"二重の縁"が視界をそれ相応に妨げることになりますのでこの南東角ポジションならば普通にペアガラスで良かったような気がしますけど…(特にLDのダイレクトサッシ)。
坪単価は予定価格で約394万円。最大天井高が14cm高くなり設備面もプレミアム仕様となる最上階南東角106㎡は460万円超が予定されており、流石にそことはそれなりの差が設けられています。
ただ、同階の他プランは340~360万円といったところでやはり”20階以下で最も優れたポジション””20階以下で最も大きな角住戸プラン”なりのプレミアムはそこそこに乗っかっていると感じます。
上述のように、高層階とは言っても20階ですし、現状でもパノラマビューとなるようなお部屋ではありませんのでやや強めの印象ではありますかね。
このタイプはそのように"たったの4戸"しか分譲がないですし、同様に日照面での魅力が高いはずの南西角住戸がⅢ街区(33階建)の影響を大きく受けてしまうポジションのため”そこそこの予算があって日照良好な角住戸を望む方”にとっての選択肢が狭まった結果、やはりこの南東角は物件内では目立つ存在に違いなくこの価格でも十分な引き合いがあるのだと思います。
ただ、やはり将来的にタワマンが出そろった中で"この階数でこの眺望(将来的にはもう少し周りの建物の影響を受ける可能性がある)"の南東角が"今回の分譲時の地位を保てるか"というとやや不安の残るところではあるので野村不動産(早期完売を目指した現実的な価格設定とすることが多い)の物件であることを考えるともう少し控えめな水準でもおかしくなかった、という思いはありますね(この価格でも早期完売になるのでしょうが…)。
今後、この物件のお値段に中古が引っ張られるというのもあるのだとは思いますが、アルファグランデ小岩スカイファーストの南西角中層階(正確な階数はあえて記載しませんがアルファグランデでは中層階ですがこの物件にとっては上層階となる階数)が直近坪単価290万円ほどで成約しており、それと比べると高く感じるというのもあります。まぁ、アルファグランデは出物がそんなに多くなく1つの事例(直近1年間の他事例は低層階北東角住戸がありそれよりも少し安いぐらい)だけで論じるのは適切ではないので難しいところではありますが…。
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