パークコート神宮北参道ザ・タワー【多様なラウンジと360度一望のデッキ】15階61㎡13,830万円(坪単価745万円)

パークコート神宮北参道ザ・タワー。

既に2記事公開済ですが、内容盛りだくさんな物件で、まだ共用施設や管理費については言及出来ていなかったので、そちらを中心に述べていきましょう。

共用施設で印象的なのはやはり屋上階及びR階(屋上階から螺旋階段で上ったさらに上)にあるフィーリングデッキ、スクリーンデッキ、ビューデッキでしょう。

フィーリングデッキからは明治神宮及び代々木公園方面、スクリーンデッキからは神宮外苑方面、そしてR階のビューデッキからは360度一望できるので新宿御苑方面が見渡せます。

屋上階には「ペントハウス(ルーバルの前室的な感じ)+ルーバル付」のペントハウスプラン(専有部分の多くは27階にあり、階段を上った屋上階にペントハウスとルーバルのある設計)が4戸設けられていることとの兼ね合いもあり、パークシティ大崎ザ・タワーパークシティ武蔵小山ザ・タワーのように360度周遊できるようになっていないのは残念ではあるものの、3つ合わせるとかなり大きな空間が割かれていますね。

スクリーンデッキには、コスギ3rdアヴェニューザ・レジデンスにもあったパブリックビューイングなども出来る大きなスクリーンが用意されており、貸切利用時には飲食・飲酒も可能となっています。

また、それ以外の共用部はB1~地上2階にかけての低層部になるのですが、ラウンジ、ゲストルーム、フィットネスルーム、サイクルワークショップなどスケールなりの充実したもので、中でも特徴的なのは自転車関連でしょうか。

地下1階にはサイクルワークショップ(メンテンナンス・DIYの出来るスペース)に加え、"サイクルウォール"という魅せるタイプの自転車置場が施されており、愛好家にはたまらない空間になっています。

また、ラウンジの数・種類が豊富なのも当物件の大きなポイントで、シネマラウンジ、ランドリーラウンジ、スタディラウンジ、パーティーラウンジ、ライブラリーラウンジ、ゴルフラウンジ、ロフトラウンジ、そしてエントランスラウンジと、様々なタイプのものがあるので場面や好みに応じて使い分けが出来ますね。
1つ1つはそこまで大きなものではありませんが、合わせると総戸数471戸というスケール以上の水準にありますし、天気の良い日はフィーリングデッキもラウンジ的な心地よさがあるでしょう。

なお、2階(敷地に傾斜があり、北側道路沿いのコーチエントランス及び駐車場部分は2階扱いになる)にはぐるっと回転出来るだけのスペースのある車寄せも施されており超高額物件らしい行き届いた設計になります。

一方、共用面で気になるのはエレベーターでしょうか。
住戸階行きのエレベーター(駐輪場専用などを除くという意味)は「4基+2基(非常用)」になっており、4基のうち1基が最上階住戸専用になるので、最上階以外にお住まいの方は残りの3基(最上階の方も利用可能ではある)を基本的に使うことになり、最上階以外で461戸もあるので3基はいかにも少ないですね。
非常用の2基も平時から利用することが出来るのですが、通常のエレベーター3基とそれぞれの非常用エレベーターは離れた場所にあり、1つのボタンを押しただけでいずれか早いものが来るといったようなことはありませんので、ちょっと使い勝手が悪いですよね…。
タワマンとしては低めの27階建ですし、屋上のデッキへは北側の非常用エレベーターのみのアクセスとなるので分散される部分もあるのでしょうが、最上階以外も立派な価格帯の物件ですので違和感の残る設計です。

前回までのパークコート神宮北参道ザ・タワー

公式ホームページ
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お部屋は61㎡の2LDK、東向き中住戸です。「南東」との表記がなされているのですが、良くて東南東であり、東に近い向きになるので日照時間は短いです。

しかしながら、南東方向は第二種中高層住居専用地域(最高高さ20m×第3種高度地区による斜線制限)が広がっており、都心部のこの階数でこのレベルの視界抜けが半永久的に得られるというのはかなり貴重ですね。新国立競技場を望む特等席でもあるので隈研吾ファンにとってはたまらんポジションですね。

間取りは60㎡台に乗せた2LDKとしてはそこそこの大きさのあるものになりますが、東面(専有部分とバルコニーの境目)はごくごく一般的な直線設計で、居室配置も内廊下タワマンの中住戸でよく見かけるタイプになります。

先日取り上げたパークコート千代田一番町の南向き中住戸は70㎡台のゆとりある中住戸ながらこのような居室配置でしたので、少々違和感がありましたが、こちらは60㎡そこそこに過ぎませんので1室が行灯部屋でも仕方ない印象にはなります。

ただ、当物件は中住戸でも幅のあるダイレクトサッシ(カーブを描く設計)を採用したプラン(最低でも70㎡超で60㎡台以下にはありません)もあり、そういったお部屋と比較するとちょっと”つまらない”印象にはなってしまうでしょうね。

窓際の下り天高は2.3mと高水準ですし、エアコン室外機などを曲面ルーバーで隠したバルコニー周りの設計は見所の1つではありますが…。

玄関周りに框のないフラット設計も高額物件らしい魅力的な点なのですが、このプランに関しては洗面所の入口が玄関にかなり近いのも気になるところです。

坪単価は745万円。そのように半永久的に視界抜けが保たれる可能性の高いポジションですし、61㎡はトランクルーム約2㎡を除いた面積(近年は多くのマンションが含めて表記している)ということを考えれば大きな違和感はないでしょう。

27階建とタワマンにしては低めの物件で、以前取り上げた高層階住戸なども含め”階数のわりには単価が高め”という印象を受ける物件ですし、このお部屋に関しては”単価のわりにプランが平凡”なあたりも気になる点になってきます。
ただ、第一期でこのタイプ(トランクルームの有無などの差はあるが類似タイプが4列ある)は半分強(2列超)を供給しますし、人気も上々のようですね。

第1期は60㎡台以上(スーペリア以上)に限定した上での160戸(50㎡台以下のスタンダードは130戸超あるのでスーペリア以上のおよそ半分を供給した計算になる)、さらに言えば最低でも12,880万円となる中での160戸ですので本当に凄いです。
ちなみに、スーペリアの中ではこのプランが最も小さなもので、前回の記事で書いたようにスタンダードは設備仕様がガクっと落ちるがゆえにこちらに魅力を感じるという方もいらっしゃるでしょうね。

管理費は620円/㎡。ディスポーザー、内廊下、コンシェルジュサービス、24時間有人管理なのでそれなりに高くなるのは分かりますけど、スケール・サービス的に近いものがあるパークコート渋谷ザ・タワーの500円/㎡、パークコート文京小石川ザ・タワーの439円/㎡との差はどのあたりになるのでしょうか。

ちなみに、最上階住戸はそのように専用エレベーターがあることから専用使用料として戸あたり一律50,000円/月が生じており、管理費単価は住戸によって800~1,000円台までありますね…。私は庶民ですので専用エレベーターのために月5万は払えん…。
5万を安く感じさせるために一般エレベーター(3基)を少なくしているとかないよね(汗)。

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