プラウドタワー芝浦【新しいもの好きにビッタシなタワー】14階79㎡12,180万円(坪単価509万円)

プラウドタワー芝浦。

所在地:東京都港区芝浦4-4-45(地番)
交通:田町駅徒歩11分、三田駅徒歩13分、泉岳寺駅徒歩13分、高輪ゲートウェイ駅徒歩18分、品川駅徒歩19分
用途地域:準工業地域
階建・総戸数:地上33階地下1階建、421戸

ブランズタワー芝浦の売れ行きが思っていたほどではない状況の中、こちらの物件はさらに駅距離があり徒歩10分圏内ではないのは気になるところです(2024年の高輪ゲートウェイ駅の本開業、2025年完成予定のグローバルゲートウェイ品川により高輪ゲートウェイ駅は近くなるのは確実ですが、10分内となると厳しいでしょうか)。

芝浦エリアは、港南・晴海・東雲あたりと同様に隙あらばタワマンが供給されることからもお分かりのように駅距離(駅徒歩10分前後)があっても人気が旺盛なエリアであることは言うまでもないのですが、駅徒歩10分超となると芝浦アイランドのケープタワー東京ベイシティタワーぐらいで、特にケープタワーの評価は"超大規模開発"に加え"芝浦アイランドの一角(他の3棟(うち2棟は賃貸タワー)は駅徒歩10分内)"というブランディングが少なからず好影響を与えてのもの、という点は当物件にとっては気になるところでしょうか。

ただ、私がこの物件がリリースされた当初からそれ以上にポイントに感じていたのは、高輪ゲートウェイ駅を最寄りとして考えた場合にライバル的な存在になるであろう港南エリアのタワマンも含めこの界隈は築年数が経過した物件が多くなってきているため、こういった新規物件、まして、「野村×竹中」とくれば住み替えも含めニーズにビッタシはまる方は少なくないだろうな…と。

近隣の小ぶりな東京ベイシティタワー(30階建総戸数171戸)こそ2013年分譲ですが、コスモポリス品川パークタワー品川ベイワードフェイバリッチタワー品川シティタワー品川ベイクレストタワー東京シーサウスブランファーレワールドシティタワーズキャピタルマークタワー、そして芝浦アイランドと、比較的近隣にある分譲タワマンは東京ベイシティタワーを除いた全てが2003~2008年という短い期間内に分譲されており、新築好き(築浅好き)はもちろんのこと、古めかしさを嫌う方(今の時代でも十分いけるお洒落な物件ももちろんありますが…)、目新しさを求める方には恰好の物件になってくるのです。

そういったタワマン林立エリアの中で、やや内寄りのポジションにはなるので駅距離だけでなく眺望的にもブランズタワーなどよりも劣る感じにはなります。ただ、高輪ゲートウェイ駅寄り(別の言い方をすると港南寄り・品川駅寄り)では久々の供給というあたりが当物件の最大の売りであり注目すべき点になるのは確かでしょうね。

田町駅もムスブ田町が2020年に全館開業し、ペデストリアンデッキも延伸されるなどさらに魅力が高まりましたが、分かりやすさやインパクトとしてはやはり高輪ゲートウェイ駅やリニアもある品川駅に一日の長があります。当物件のホームページなどにも「東京ゲートウェイタワープロジェクト」って書かれているぐらいですし…。

なお、買物関係は肉のハナマサが徒歩5分ではあるものの、それ以外だとピーコックが徒歩8分、ムスブのライフが徒歩10分という感じでやはり駅距離があってもピーコックがあるアイランド(ケープタワーからのピーコックはそこそこ距離ありますけど…)やシティタワー品川の下にマルエツプチ、ワールドシティタワーズの下にマルエツのある港南のタワマン群などと比べるとやや不便な印象にはなるでしょうか。高輪ゲートウェイ駅周りの開発で将来的には変わる余地は十分にありそうですけどもね。

通学区の芝浦小学校は旧海岸通りの斜向かいにあり徒歩3分と良好です。

公式ホームページ
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お部屋は79㎡の3LDK、北東角住戸です。東方向にはそう遠くないところに芝浦アイランドがあるのですが、もちろん運河を挟んでいますし、ちょうどケープタワーとブルームタワーの間となるポジションなので、この階でもわりと視界抜けが出てきます。”東京湾”という感じの眺めにはなりませんが、この階でもレインボーブリッジの上部は見えるはずです。

また、北方向は現状東京タワーが望めると思いますが、田町駅前では東工大の36階建の複合ビル開発が予定されておりそれにより妨げられてしまう可能性が高いでしょう。

間取りはわずかに80㎡に達していないのは残念なのですが、開口部周りに加えキッチン周りに特色があるのは良いですね。

最大の特長はアイランドキッチンで芝浦アイランドに喧嘩を売っている感じがたまらなく素敵です(冗談です。笑)。

このぐらいの面積帯でアイランドキッチンが採用されるのはとても珍しく、高さのあるコーナーサッシとの相性は抜群です。同エリアのグローバルフロントタワー芝浦アイランドブルームタワー(いずれも清水建設によるもので、記事内で詳細を言及しているので気になる方はそちらをご覧下さい)で採用されているものと同じタイプなのでありがちな工法と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、他エリアではほとんど見かけない窓面重視のものになります。

当物件はそれら2物件に比べると柱がそこまで内側に入っておらず、柱と柱を結ぶライン上の天井部にある梁(下り天高は約2.13m)が窓際からそこまで内側に入っていないので"ハイサッシの窓周りの天井高の高い空間(約2.6m。それらよりもさらに低い床からすぐのところからサッシが立ち上がっているのでサッシ高も約2.6m)"が室内内寄りからだとそこまで活きていない印象ではあるものの(それら2物件の記事内の間取りの"柱位置"と比べていただくとよく分かると思います。ここは下り天高が2.13mと最高部2.6mとの落差がかなり大きいのもそのように感じる大きな要因です…)、やはりガラスウォールが魅力だったプラウドタワー武蔵小金井クロス(次々と欠陥が見つかっており大変遺憾ではあります…)もしかりで、近年のプラウドタワーは開口部に力を入れるケースが増えてきていると感じますね。

LDKとしての形状は少々歪で、LDは14.6畳とけして大きくない中でのこの形はやや気になりはするものの、ダイニングとリビングがいい感じに分けられる形状とも言えますし、窓に近いところにアイランドキッチンを設けた主婦ファースト(?)な設計に魅力を感じる方も少なくないはずです。

ダイニング(と思われる)側をかなり玄関側に引っ張ったことで角住戸にしては廊下の長さを抑えることが出来ていますし(キッチンを廊下寄りにすることを考えるとこうはいかない)、80㎡に満たないがゆえに効率性を考慮しつつ上手くバランスをとったプランという印象になるでしょうか。

坪単価は509万円。しっかりと東京湾やレインボーブリッジが見えてくる高層階でも530~540万円というところで「ん?」となる反面、東京湾側ではない南西角や北西角も大きな差のない単価設定(階数問わず)になっているあたりを見ると、デベロッパー的には高層階でも眺望が大きな付加価値にはならないと考えているようです。

実際、芝浦アイランドのタワマン群により最上階でもパノラマビューにはならないですし、そもそもその芝浦アイランドやキャピタルマークタワーなど芝浦エリアには50階建近い超高層タワマンがあり、この物件の高層階はそういったタワマンの中層階程度でしかないことを考慮しているものと思われますね。

ただ、ブランズタワー芝浦は条件の良い角住戸においては、プレミアム住戸でなくとも(29階以下)坪単価600万円台後半のお値段設定がなされていたわけで、ここの500万円台中盤ほどの高層階角住戸はブランズタワーの南東角のようなパノラマオーシャンビューとはならないことを影響してか"身の丈にあった"価格設定を心がけているとも言えるでしょうね。
※ちなみに、ここの32階100㎡超の南東角プレミアム住戸(最大天井高約2.7m)は坪単価663万円、33階最上階のプレミアム(最大天井高約3m)は約730万円と普通にしっかりとした水準。

こういった中層階だとお得感は薄れますが、高層階の東京湾側はパノラマビューではないとは言え”新しいもの好き”の方には魅力ある水準と言えそうです。

ちなみに、参考までに昨今の近隣エリアの中古成約単価を挙げておくと、芝浦のそういった駅徒歩10分前後のある程度築年数が経過したタワマンが坪単価300万円台中盤~後半(駅に近いグローヴタワーやキャピタルマークタワーの高層階やそれ以外でも東向きの高層階などといった条件の良いもので400万円超)、港南エリア(上で挙げた物件)は主に300万円台前半~中盤(上で挙げたものの中だとワールドシティタワーズが300万円台の後半もあるなどやや強め、一方でベイクレストタワーが300万円前後中心と弱めです)、また、浜松町寄りにはなりますが築浅のグローバルフロントタワーが400万円台中盤~後半(東向き高層階など条件の良いもので500万円超)という状況になっています。

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