シーンズ大森パークサイド【首都圏1号はパークサイド、でも間取りが…】2階37㎡4,288万円(坪単価385万円)

シーンズ大森パークサイド。

所在地:東京都大田区大森北4-196-1(地番)
交通:大森駅徒歩9分、平和島駅徒歩12分
用途地域:近隣商業地域、第一種住居地域
階建・総戸数:7階建、26戸

首都圏初の「シーンズ」ブランドになります。大阪ガス都市開発は主戦場とする関西で2018年にこの新ブランド「シーンズ」を立ち上げていたのですが(それ以前は「ジ・アーバネックス」)、ついに首都圏進出になります。

これまで関西で分譲されてきたシーンズはほぼほぼファミリータイプで構成されていたのでここの30~40㎡台のみのコンパクト構成というのは少々意外だったのですが、大分時間がかかったように今は積極的に進出するタイミングとは考えていないのでしょうね(高騰する価格帯しかり、コロナ禍しかり)。
※ちなみに大阪ガス都市開発は2019年分譲のパークホームズ日本橋橘町に参画(JV)しています。

この物件の敷地は、不入斗パーク公園(公園にパークを重ねるネーミングてどうなんだろうね…)のパークサイドで駅からほどよく離れた住宅街の一画という感じになりますのでファミリータイプでも十分いけたはずです。ただ、そうならなかったのはやはりコンパクトのみでも総戸数26戸というスケール(小規模)であることに加え、ブランドが全くもって浸透しておらずグロス価格の嵩むファミリータイプでは販売が難しくなることも影響したのではないでしょうか。

立地は、登記所通り沿いで、西口の起伏が伴う山王側とは異なり広域に低地が広がるエリアになりますが、その分、駅までの道程もフラットになりますね。

なお、まいばすが徒歩1分、オオゼキが徒歩3分、メガドン・キホーテ(ニトリ)が徒歩7分、イトーヨーカドーも徒歩10分ほどということで買物関係は駅距離以上に良好です。

公式ホームページ
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お部屋は37㎡の2LDK、南東角住戸です。東側が不入斗パーク公園に隣接するその名の通りのパークサイドで、南側(細い私道の向かい)も戸建ばかりの住宅街という感じになるのでこの階でも日照良好というバランスの取れたポジションですね(敷地南東端のこのお部屋からだと公園の中心は北東方向にはなりますのでいわゆる公園らしいビューは"斜め方向"という感じにはなります)。

不入斗パーク公園はけして見映えする感じの公園ではありませんが、住宅街に位置した地域の公園(広域から多くの人々が訪れるような公園ではないという意味)としてはそこそこの大きさがあり、半永久的な視界抜けが保たれるというのは大きいですね。

間取りは30㎡台がほとんどとなる物件内では大きな方にはなるのですが、プランはちょっと…ですね。

隣戸との兼ね合いあってのものとは言え、玄関位置が芳しくなくこの面積帯の角住戸にしては廊下が長め、そして、バルコニー側の柱ですらガッツリ食い込んだ設計はいただけません。

当物件は東と西に住戸(主開口部)を設けているので、妻面になりバルコニーのない南面や北面の柱が食い込むのは一般的ではあるものの、バルコニー側(東と西)ですらガッツリ食い込んでいるのは厳しいです。

いわゆるワンルーム投資マンションだと当たり前と言っていいぐらいの設計ですし、オプレジなど一部のブランドではファミリータイプにおいてもよく見られはしますが、ここは「シーンズ」首都圏第一号ですし、ブランドイメージが…。
コンパクトプラン中心の小規模物件で、見た感じ敷地的なゆとりが少ないので難しい面もあったのかもしれませんが、第一号だけに気合いの入ったものを期待していたという背景もあり余計にショッキングですね。

柱と柱を結ぶ直線上の天井部にはもちろん梁がガッツリありますので三次元的にもイマイチです。
収納は豊富ですし、この面積帯で浴室に1416を採用するなど(トイレも面積帯のわりに大きいね…)といった点が評価出来る反面、効率性に欠ける中で"そういったゆとり"を設けているので居室畳数が専有面積のわりにかなり小さくなってしまっているのも気になります。

坪単価は385万円。近年、東口側の近隣エリアでは供給がないのですが、線路を挟んだ山王側の池上通りから少し内に入ったところ(山王側でも低地エリアはコンパクト目の供給が多い)で分譲された物件が参考になるでしょう。

いずれもコンパクト中心の物件で、ザ・グローベル大森山王(2018年分譲/駅徒歩6分/平均坪単価約370万円)、デュオヴェール大森山王(2018年分譲/駅徒歩11分/平均坪単価約370万円)、ピアース大森山王3丁目(2020年分譲(現在も分譲中)/駅徒歩6分/平均坪単価440万円ぐらい?)があり、直近ではピアースがかなり立派なお値段になっていることからもお分かりのように、山王側ではないとは言えパークサイドですので平均でもこのぐらいの水準になることに違和感はありません。

ただ、デザイン面で差別化が出来ているピアースはもちろんのこと、グローバルやデュオヴェールは駅までの道程の多くを商店街のアーケード経由(荒天の日も快適)で行けるという魅力がありましたし、この間取り(主に非効率性が気になる)ということを考えるともう少し価格を抑えてしかるべきだった印象ではありますね。

全体的に「パークサイド」に頼り過ぎた感が強く…。

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