ブリシアヒルズ武蔵中原【気持ちがいいぐらいの狭小感】2階54㎡3,798万円(坪単価234万円)

続けて、ブリシアヒルズ武蔵中原。

設計はねお設計、施工は多田建設です。

1プランだけ70㎡台がありますが、大半が53~61㎡で構成された総戸数32戸という小ぶりなスケールで、敷地面積も惜しくも1,000㎡には達していません。

マンションとしてはけしてスケールのあるものではないのでエントランス周りはこじんまりとしていますし、外観デザインも大きな特徴があるとは言えないでしょう。
シックなトーンに加え、最上部のオーナーズスカイテラス(オーナーズスカイテラスへの回り階段)があることで、外観的にも一風変わったところもありはしますが…。

空地の多くは1階住戸のオーナーズリビングテラスと専用庭といった形になりますが、駐車場の半分ほどを平置に出来ているのは悪くない点でしょう。

前回のブリシアヒルズ武蔵中原

公式ホームページ
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お部屋は54㎡の2LDK+S、西向き中住戸です。南西角住戸の1つ北側に位置した中住戸で、西は目の前が2階建アパートから青空駐車場にかかるあたりになります。この物件の敷地も以前は青空駐車場でしたし、将来的に目の前に建物が出来てしまうという懸念材料があるのは確かですが、1階住戸に奥行ある大きな専用庭があることからお分かりのように敷地境界線までそれなりの離隔が図れているのは悪くありません。

間取りは53㎡台の実質3LDKということで、プレシス顔負けの狭小を極めた3LDKということになります。
洋室2・3はLDKとの一体利用が可能な設計なので2LDKとして使えばそこそこの空間になりますし、収納も最低限用意されているのでLDKが10.6畳と小さいことを除けばそう違和感はありません。ただ、こういった設計を見ているとひと頃話題になっていた「コロナ禍で大き目の住宅を求めるトレンド」はどこへいってしまったのか…と。

そもそものそのトレンドが怪しい感じ(マスコミが作り上げた感もなくはなかった)もありましたが、結局はその後のマンション価格高騰でゆとりある専有面積なんぞ夢のまた夢といった状況になってしまいましたね。中古市場での成約物件の平均専有面積も前年同月比で低下傾向にありますし、今現在の価格帯では一部の富裕層を除きゆとりある面積を確保することがかなり難しい状況にあると感じます…(郊外寄りの戸建ならばまだしもマンションではね)。

坪単価は234万円。先ほどの1階角住戸との単価差があまりに大き過ぎてこちらが安く感じたりもするのですが、基本的にはこちらが安いのではなくあちらが高いだけでしょうか(汗)。

近隣だと2015年にサンクレイドル武蔵中原Ⅱ(平均坪単価約225万円)、プレシス武蔵新城(平均坪単価約245万円)、2017年にイニシア武蔵新城テラス(平均坪単価約250万円)があり、その後の相場上昇をほとんど感じることのない設定ですので、ここまで面積を絞った上でのこの単価は現実的な方だとは思います。

しかしながら、同じ武蔵新城駅の徒歩15分ポジション(駅の反対側ではあります)のパークホームズ武蔵新城フィールドレジデンスは平均坪単価約210万円という水準で未だ分譲中で、このエリアの駅距離のある物件は昨今の市況下でも価格が伸び悩んでいる印象もありますし、このシリーズは食洗機や床暖房すらも標準ではなく設備面の弱さも価格面に多少なりとも考慮する必要があるでしょうからね。

管理費は199円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、総戸数59戸というスケールを考えれば違和感のない水準だと思います。

駐車場は全11台で内訳は機械式5台、平置6台ですが、平置のうち1台は分譲駐車場とのことです。
分譲駐車場の価格は500万円になるとのことですが、別途駐車場の管理費及び修繕積立金合計で4,140円/月かかりますし、平置の利用料は15,000円/月ですので、500万円は高過ぎではないかと…。
仮に35年ローンで500万円を0.5%の金利で借りるとすると月々の支払額は約13,000円で管理費と修繕積立金を入れるとむしろ高くついてしまうという…。
所有することで資産として売却できるというメリットもあるにはありますが、建物(住戸)と不可分でしょうし、不可分である以上はそれなりの減価もするでしょうからね。

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