プレシス船堀【面積も間取りも不思議な印象すらあるプレシス】3階70㎡5,190万円(坪単価244万円)
続けて、プレシス船堀。
設計は西尾建築設計、施工は関組です。
当物件は敷地面積600㎡ちょっとの総戸数23戸ということでかなり小さな物件にはなるのですが、以下のように駐車場全8台を平置に出来ているようにランドプランは総戸数から受ける印象よりもゆとりを感じることが出来ます。
前回の記事でも述べたように、敷地南東部の3分の1程度が第一種中高層住居専用地域になった物件で、そちらの容積率は100%と低くなっているので準工業地域側の300%の容積率と加重平均で計算される当物件の敷地全体の指定容積率は”高さが出せるエリアのわりには低くなっている”ことがその要因と言えるでしょう。
ただ、空地の大半はその平置駐車場ですし、やはり前回の記事で書いたように55㎡と70~71㎡の3LDK(2LDK+S)が不自然なまでに共存するプランニングを考えると"もうひと工夫"あってもおかしくなかった印象ではありますかね。
周囲には10階建以上のマンションがいくつかあるように高度地区指定(北側の斜線制限)もない船堀街道沿いの準工業地域においては10階建以上も普通に可能なので同じ容積率でもフロア数を増やし、1フロアの面積を小さめにするのも1つの手だったように思うのです。
※フロア数を増やすと延床面積に対する共用廊下(容積率不算入部分)の割合が増え、無駄(?)に建築コストが増えることなどが考慮されたものと思われますが、フロア数を増やせばそれだけ眺望の良いお部屋も増えるわけですし、そういった点からもちょっと勿体なく感じます。
現状は「55+70+71㎡」の1フロア3戸構成ですが、フロア数を増やしフロア単位の面積を少し抑えた「55+64+70㎡」とかでも良かったわけですし、フロア数を変えることでいかようにも出来たケース(もう少し面積を大きくした4LDKなども設けることも可能)だと思うので、55㎡と70~71㎡の3LDKの競演はまぁ不思議ですよね…。
およそ全体の3分の2が70~71㎡で構成されており、ブランド力に欠けるプレシスで5,000~6,000万円がこれだけあると売るのは結構大変でしょうし…。
デザイン的にはモダンなマテリアルを用いており上品な雰囲気になっているので悪くはありませんが、エントランス周りの空間設計はやはり総戸数23戸なりにこじんまりとしてしまっています。
平置駐車場自体はメリットですので、そこを削る(機械式駐車場を増やす)のは得策ではないのでしょうが、そのように同じ容積率でももう少しフロア数を増やした場合には空地が増え(建築面積が減り)エントランスアプローチなどのゆとりを高めることも可能だったはずなのです。
前回のプレシス船堀。
公式ホームページ

お部屋は70㎡の2LDK+S、南西向き中住戸です。南南西には前回の記事でも言及したように道路の向かいのエリアに10階建や14階建のマンションがありますが、道路の向かいの前建自体は2~3階建の低層になりますので、南西~西方向は日照だけでなく視界的にも良好ですね。
間取りは西角の71㎡よりはわずかに小さいものの、70㎡超の実質3LDKということでプレシスシリーズの中住戸としては意外なほどしっかりとした面積が確保されたものになります。
プラン自体もいわゆる田の字タイプではないワイドスパンが採用されており、それ自体が興味深いのですが、よくよく見ていくとこちのプランか~なり変わりモノですね。
分かりやすい言い方としては、やたらと奥行のあるウォークインクローゼット(ここまで奥行があると動線部にモノを置きづらくなるので大きさのわりに収納力に欠けるでしょう…。普通に洋室1側の間口を大きくして、サービスルーム側のものの奥行を短くするのではダメだったの?)やLDの入口付近のファミリークロークも含めた「収納面の充実」ということにはなるのですが、逆に言うと70㎡超の面積がありながらのLDKの13.8畳は違和感がありますね。
サービスルームも7畳という大きさを確保していますし、廊下も短めとなっているため効率性自体は良好なプランではあるものの、この面積帯ならばLD単体で12畳ぐらい(LDKで15.5畳ぐらい)あった方がバランスが良く感じるものですし、70㎡の3LDK自体は非常に一般的な反面、プラン的にはかなり異端なものになりますね。
とにかく収納を重視したい方には良いのでしょうが、プレシスと言えば狭小ファミリータイプが定番であり、限られた面積の中でやりくりした設計が最大の特徴と言っても過言ではありませんので、上述のフロアプラン(住戸の面積設定)も含めなんというか"腑に落ちない"物件という印象になります。
坪単価は244万円。前回の記事で書いたように、70㎡を超える面積帯なりに価格のグロスが販売面での障害になるのは明白で、面積帯なりに単価は抑えられてる印象ではあるでしょうか。
直近の船堀駅は徒歩9~10分にパークホームズ船堀、エクセレントシティ船堀Ⅴ、ソルフィエスタ船堀が分譲されているのですが、それらの平均坪単価は約260~270万円といったところで、55㎡の単価が強めに出た3LDKはともかくとして70㎡台の2プランはそれらよりは多少こなれた単価設定になっていると感じます。
設備仕様面は、少戸数のため当然ディスポーザーはありませんが、食洗機とトイレ手洗いカウンター付、また浴室照明もダウンライトなので単価的に違和感はないでしょう。
管理費は328円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ながらしっかりとした水準になっており、総戸数23戸という小スケールゆえの嵩んだ設定になります。
駐車場は身障者用を含む全8台で全て平置になります。
設計は西尾建築設計、施工は関組です。
当物件は敷地面積600㎡ちょっとの総戸数23戸ということでかなり小さな物件にはなるのですが、以下のように駐車場全8台を平置に出来ているようにランドプランは総戸数から受ける印象よりもゆとりを感じることが出来ます。
前回の記事でも述べたように、敷地南東部の3分の1程度が第一種中高層住居専用地域になった物件で、そちらの容積率は100%と低くなっているので準工業地域側の300%の容積率と加重平均で計算される当物件の敷地全体の指定容積率は”高さが出せるエリアのわりには低くなっている”ことがその要因と言えるでしょう。
ただ、空地の大半はその平置駐車場ですし、やはり前回の記事で書いたように55㎡と70~71㎡の3LDK(2LDK+S)が不自然なまでに共存するプランニングを考えると"もうひと工夫"あってもおかしくなかった印象ではありますかね。
周囲には10階建以上のマンションがいくつかあるように高度地区指定(北側の斜線制限)もない船堀街道沿いの準工業地域においては10階建以上も普通に可能なので同じ容積率でもフロア数を増やし、1フロアの面積を小さめにするのも1つの手だったように思うのです。
※フロア数を増やすと延床面積に対する共用廊下(容積率不算入部分)の割合が増え、無駄(?)に建築コストが増えることなどが考慮されたものと思われますが、フロア数を増やせばそれだけ眺望の良いお部屋も増えるわけですし、そういった点からもちょっと勿体なく感じます。
現状は「55+70+71㎡」の1フロア3戸構成ですが、フロア数を増やしフロア単位の面積を少し抑えた「55+64+70㎡」とかでも良かったわけですし、フロア数を変えることでいかようにも出来たケース(もう少し面積を大きくした4LDKなども設けることも可能)だと思うので、55㎡と70~71㎡の3LDKの競演はまぁ不思議ですよね…。
およそ全体の3分の2が70~71㎡で構成されており、ブランド力に欠けるプレシスで5,000~6,000万円がこれだけあると売るのは結構大変でしょうし…。
デザイン的にはモダンなマテリアルを用いており上品な雰囲気になっているので悪くはありませんが、エントランス周りの空間設計はやはり総戸数23戸なりにこじんまりとしてしまっています。
平置駐車場自体はメリットですので、そこを削る(機械式駐車場を増やす)のは得策ではないのでしょうが、そのように同じ容積率でももう少しフロア数を増やした場合には空地が増え(建築面積が減り)エントランスアプローチなどのゆとりを高めることも可能だったはずなのです。
前回のプレシス船堀。
公式ホームページ

お部屋は70㎡の2LDK+S、南西向き中住戸です。南南西には前回の記事でも言及したように道路の向かいのエリアに10階建や14階建のマンションがありますが、道路の向かいの前建自体は2~3階建の低層になりますので、南西~西方向は日照だけでなく視界的にも良好ですね。
間取りは西角の71㎡よりはわずかに小さいものの、70㎡超の実質3LDKということでプレシスシリーズの中住戸としては意外なほどしっかりとした面積が確保されたものになります。
プラン自体もいわゆる田の字タイプではないワイドスパンが採用されており、それ自体が興味深いのですが、よくよく見ていくとこちのプランか~なり変わりモノですね。
分かりやすい言い方としては、やたらと奥行のあるウォークインクローゼット(ここまで奥行があると動線部にモノを置きづらくなるので大きさのわりに収納力に欠けるでしょう…。普通に洋室1側の間口を大きくして、サービスルーム側のものの奥行を短くするのではダメだったの?)やLDの入口付近のファミリークロークも含めた「収納面の充実」ということにはなるのですが、逆に言うと70㎡超の面積がありながらのLDKの13.8畳は違和感がありますね。
サービスルームも7畳という大きさを確保していますし、廊下も短めとなっているため効率性自体は良好なプランではあるものの、この面積帯ならばLD単体で12畳ぐらい(LDKで15.5畳ぐらい)あった方がバランスが良く感じるものですし、70㎡の3LDK自体は非常に一般的な反面、プラン的にはかなり異端なものになりますね。
とにかく収納を重視したい方には良いのでしょうが、プレシスと言えば狭小ファミリータイプが定番であり、限られた面積の中でやりくりした設計が最大の特徴と言っても過言ではありませんので、上述のフロアプラン(住戸の面積設定)も含めなんというか"腑に落ちない"物件という印象になります。
坪単価は244万円。前回の記事で書いたように、70㎡を超える面積帯なりに価格のグロスが販売面での障害になるのは明白で、面積帯なりに単価は抑えられてる印象ではあるでしょうか。
直近の船堀駅は徒歩9~10分にパークホームズ船堀、エクセレントシティ船堀Ⅴ、ソルフィエスタ船堀が分譲されているのですが、それらの平均坪単価は約260~270万円といったところで、55㎡の単価が強めに出た3LDKはともかくとして70㎡台の2プランはそれらよりは多少こなれた単価設定になっていると感じます。
設備仕様面は、少戸数のため当然ディスポーザーはありませんが、食洗機とトイレ手洗いカウンター付、また浴室照明もダウンライトなので単価的に違和感はないでしょう。
管理費は328円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ながらしっかりとした水準になっており、総戸数23戸という小スケールゆえの嵩んだ設定になります。
駐車場は身障者用を含む全8台で全て平置になります。
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