プラウド椎名町ガーデンテラス【やや窮屈でも低層住宅街に相応しい佇まい】1階70㎡7,990万円(坪単価377万円)

続けて、プラウド椎名町ガーデンテラス。

設計はIAO竹田設計、施工は興建社ですが、建物のマテリアル・色彩コーディネート担当として環境色彩設計が別途起用されており、"邸宅街の分譲マンションらしい佇まい"に拘りを感じる物件になります。

テーマカラー自体は「ホワイト&グレー」ということで一般的な印象ではあるものの、特殊塗装仕上げ(タイルではない)とした2色の濃淡の異なるグレーがアクセントになったことで全体として上品、かつ、柔らかな印象を与えてくれています。

最上階は前回の記事で取り上げた最大1.5億弱という価格ではあるので、「それでも十分か?」と言われれると難しいところではあるものの、やはり前回の記事で述べたように小ぶりな物件ながらプラウドらしい緑豊かなエントランス周りの設えも素敵な物件で、全体として大きな違和感のない端正な仕上がりだと思います。

エントランスホールは総戸数32戸なりにこじんまりとしていますが、質感の良い国産木材の設え、また、厚みのある植栽が見える位置にあるという点は悪くないでしょう。

なお、駐車場が全て平置になっているのは1つの特長になります。ただ、身障者用を含め6台しかなく、最低でも60㎡台を確保した物件になりますので機械式を設けてでももう少し多い方が良かったようには感じますね。

前回のプラウド椎名町ガーデンテラス

公式ホームページ
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お部屋は70㎡の3LDK、南向き中住戸です。前建は2階建で見ての通り奥行のあるオープンテラスを介してのものになるので日照は良好です。前回の記事で書いたように山手通りや目白通りから奥まった落ち着きある住宅街に位置しており戸建感覚が味わえるプランになるでしょう。専用庭はなくテラスのみなのはちょっと残念な気もしますが…。

間取りは外廊下物件ながら洋室3が行灯部屋になったちょっと珍しいタイプになります。このスパンならばギリギリ田の字にすることも可能だったはずですが、当物件は共用廊下の北側に北東角住戸、北西角住戸、そして共用階段などもあり基本的に共用廊下側の採光が不十分なフロアプランになっているのでそちら側に面した居室を設けるメリットが感じられなかったのでしょう。
このようにしたことで玄関を凹位置に出来ているというメリットもあると思いますし、無難な判断だとは思うものの、そういった点で言うとやや窮屈なランドプランという印象にはなりますかね。

一方、LDの開口部はスパン目一杯の3連サッシとするなど採光面での魅力を高めようとする姿勢には好感が持てます。

坪単価は377万円。そのようにLDの開口部は魅力的ながら、斜め前方に突き出た両サイドの壁に圧迫感を感じるところはありますし、LDから洋室にかけてワイドな連窓サッシを実現し、目前にテラス×専用庭が広がる"1階住戸ならではの空間的な広がり"が欲しかったという思いは小さくありません。

ただ、目白駅を最寄りとする住宅街に位置するグランドメゾン目白レジデンス(2019年分譲/平均坪単価約435万円)、オープンレジデンシア目白プレイス(2020年分譲/平均坪単価約445万円)はやはりこちらよりもいいお値段でしたし(目白駅徒歩圏なので当然ですけど…)、この1階住戸は日照的(環境的)にも良好ですのでこのぐらい差があればこのご時世なりに悪くなく、"ちょっと微妙な間取り面"も加味されているように感じます。

ちなみに、貴重な近隣物件、定期借地権(約70年)のパークホームズ落合南長崎(2017年分譲)は平均坪単価約260万円(地代及び解体積立金は月約210円/㎡)でしたので、今時期の新築だったと仮定すると300万円台前半相当ですかね。当物件は平均で400万円ぐらいになると思いますので、定借と所有権の差はあれど少々差が大きく感じたりもしますが…。

設備仕様面は、小規模のためディスポーザーはありませんが、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板は備わっていますし、さらにお掃除トイレ、お掃除浴槽、浴室床ワイパー洗浄といった自動お掃除シリーズが搭載されているのは魅力になるでしょう。

管理費は385円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下でのものですのでとても高いです。小規模とは言え、このパフォーマンス(とりわけ共用サービスがない)でこの水準だとかなり重く感じてしまいます。

駐車場はそのように全台平置ですが身障者用を含め6台しかありません。

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