ザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜【翠園だけにとどまらない素晴らしき緑景】5階77㎡8,058万円(坪単価348万円)
続けて、ザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜。
設計は環建築設計事務所、施工は東亜建設工業です。
最大の特長は言うまでもなく、従前からこの地に根差した大きな楠などの樹木を生かし、創造した日本庭園「翠園」になります(詳細は前回の記事ご参照)。
翠園は楓館(川越街道沿いの14階建)の北側にあり、外部の人が入らないのはもちろんのこと、道路沿いからも見えないプライベートガーデンとしたことで”道行く人の目に留まることがない”という点で言うと残念な思いもあるのですが、だからこそ(人知れぬところにあるからこそ)の魅力があるのも確かでしょう(※)。
また、翠園の南東部となる桜館の一部を3階建の低層(しかも屋上に庭園とテラス付)としたことで日照や圧迫感への配慮をしているあたりにも努力の跡が窺えます。
※そもそも南面が賑やかな川越街道、かつ、とても南北に長い敷地ということでランドプランが難しい物件なのです。
その屋上庭園に加え、エントランス周りにも楠などの豊かな植栽、そして福地蔵尊通り(福地蔵尊ももちろん保存されます)と桜館の間にはその名の通り桜をメインとした並木空間(敷地内歩道もある)も設けられますし、翠園を抜きにしてもエリア内で一目置かれる存在になるのではないでしょうか。
外観デザインに関しても前回の記事で述べた楓館の東側のダイレクトサッシのガラスが良いアイキャッチになっていますし、マリオンによる分節やガラス手摺色に違いを出すことで実現した繊細さも評価出来る点でしょう。
また、エントランスは組格子の和模様、従前の蔵のベンガラ色の扉を移設するといった継承と創造が感じられる趣深い空間になります。
屋内共用施設としては、グランドサロン(大きなガラス越しに翠園を望む)、ゲストルーム(140㎡のジャグジー付スイートルーム設計)、コモンハウス(旧家の母屋を移設しリデザイン)、マルチルーム(従前この地にあった蔵を活かした外観。リモートワーク、映画鑑賞なども出来る多目的スペース)があり、総戸数187戸以上の充実ぶりです。
コモンハウスは畳敷のどこか懐かしい感じで、こういう空間は子ども連れの会合にも便利でしょうね(予約制ではなくフリースペースになるのでそういった使い方は出来なそうですけど、ぜひとも管理組合で良い運用をしてこの空間を後世にまで継いで行って欲しいです)。
前回のザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜。
公式ホームページ

お部屋は桜館の77㎡の3LDK、東向き中住戸です。川越街道沿いの楓館の北側に南北に伸びた桜館(東向き)の中ほどやや南寄りに位置したお部屋で、福地蔵尊通りの向かいに7階建のマンションがかかってきますが、南東方向は低層建物や青空駐車場などになっており、日照に加え、多少の視界抜けも出てくるポジションです。
そのように桜館と道路の間には桜並木もあり、離隔もそれなりに確保出来ていますね。
ちなみに、西側共用廊下の先にはその大きな楠があるのですが、エレベーターを挟んでいるので残念ながら”玄関出たら楠”というわけには行きません(桜館のお部屋にはそういう住戸もあります)。
ただ、マンションエントランスから桜館内のエレベーターに向かうまでの動線の西側(左手)はガッツリ翠園になっていますので毎日の行き帰りは気持ち良いものとなるでしょうね。
間取りは70㎡台後半で、このご時世としてはしっかりとした面積が確保され、なおかつ、いわゆる田の字でないのは少なからずポイントになるでしょう。
当物件の敷地は非常に南北に長いことから南向き住戸率が低いわけですが(楓館及び楠館の一部)、その分こういった東向きの桜館にはスパンを確保したタイプも設けており総戸数187戸なりにプランバリエーションが豊富なあたりも当物件の長所になってくると思います。
玄関・廊下はほぼ一直線ではありますが、いい塩梅に洋室2室を洗面所がノンリビングインに出来ていますし、引き戸を開くことでLDとの一体利用がしやすい洋室3の設計も良いでしょう(きれいに開け放てるウォールドアの方が良かったとは思いますが…)。
そして、最大の特長と言っても過言ではないのがLDの親子ドア設計ですね。
昨今は100㎡超などの生粋の億ションなどでも採用率が低いと感じているもので、80㎡に満たないLDでこれを採用するというのは異例のことです。
LDKで14.6畳という大きさしかないことを考えると「扉」と「空間」にギャップがないかと言われると嘘にはなるものの、プラスであることは確かでしょう。
坪単価は348万円。日本庭園や楠ばかりがクローズアップされてしまいがちな物件ですが、前回の記事の冒頭で述べたように”川越街道を越えないほぼアーケード経由の駅アプローチ”は一般的な駅徒歩7分とは一線を画するものであり、それにプラスしての翠園をはじめとした緑景、そして日照・視界的にもまずまずという中でのこの単価ならば魅力に感じる方は少なくないように思います。
川越街道向きで視界抜けも得にくい楓館に50~60㎡台が多くなっていることからもお分かりのように、日本庭園ビューや視界的な魅力の高い上層階の一部住戸などを除くと”60㎡台後半から70㎡にギリギリの乗せたぐらいの3LDK”のようなグロスが嵩まないタイプに値持ち的な優位性を感じたりもしますが(こういったプランはグロスの嵩みが気になるということ)、第1期では75戸を供給しており、やはり立派な単価帯のわりに人気は上々のようですね。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンターが備わっているので大きな違和感はありません。ただ、水回り天板がフィオレストーンになるのは90㎡超のプレミアムだけでありそこはちょっと残念ですね。
管理費は298円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですし、日本庭園及びその他の緑化スペース、さらに水景(水物)、そして上述の充実した共用スペースの利用料が無料となっていることも考えればこの水準はリーズナブルでしょう。
この水準で見事な庭園が維持されていくのであればとても素晴らしいことですね。
駐車場は全60台で身障者用を含む5台が平置、残りの55台が機械式になります。
設計は環建築設計事務所、施工は東亜建設工業です。
最大の特長は言うまでもなく、従前からこの地に根差した大きな楠などの樹木を生かし、創造した日本庭園「翠園」になります(詳細は前回の記事ご参照)。
翠園は楓館(川越街道沿いの14階建)の北側にあり、外部の人が入らないのはもちろんのこと、道路沿いからも見えないプライベートガーデンとしたことで”道行く人の目に留まることがない”という点で言うと残念な思いもあるのですが、だからこそ(人知れぬところにあるからこそ)の魅力があるのも確かでしょう(※)。
また、翠園の南東部となる桜館の一部を3階建の低層(しかも屋上に庭園とテラス付)としたことで日照や圧迫感への配慮をしているあたりにも努力の跡が窺えます。
※そもそも南面が賑やかな川越街道、かつ、とても南北に長い敷地ということでランドプランが難しい物件なのです。
その屋上庭園に加え、エントランス周りにも楠などの豊かな植栽、そして福地蔵尊通り(福地蔵尊ももちろん保存されます)と桜館の間にはその名の通り桜をメインとした並木空間(敷地内歩道もある)も設けられますし、翠園を抜きにしてもエリア内で一目置かれる存在になるのではないでしょうか。
外観デザインに関しても前回の記事で述べた楓館の東側のダイレクトサッシのガラスが良いアイキャッチになっていますし、マリオンによる分節やガラス手摺色に違いを出すことで実現した繊細さも評価出来る点でしょう。
また、エントランスは組格子の和模様、従前の蔵のベンガラ色の扉を移設するといった継承と創造が感じられる趣深い空間になります。
屋内共用施設としては、グランドサロン(大きなガラス越しに翠園を望む)、ゲストルーム(140㎡のジャグジー付スイートルーム設計)、コモンハウス(旧家の母屋を移設しリデザイン)、マルチルーム(従前この地にあった蔵を活かした外観。リモートワーク、映画鑑賞なども出来る多目的スペース)があり、総戸数187戸以上の充実ぶりです。
コモンハウスは畳敷のどこか懐かしい感じで、こういう空間は子ども連れの会合にも便利でしょうね(予約制ではなくフリースペースになるのでそういった使い方は出来なそうですけど、ぜひとも管理組合で良い運用をしてこの空間を後世にまで継いで行って欲しいです)。
前回のザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜。
公式ホームページ

お部屋は桜館の77㎡の3LDK、東向き中住戸です。川越街道沿いの楓館の北側に南北に伸びた桜館(東向き)の中ほどやや南寄りに位置したお部屋で、福地蔵尊通りの向かいに7階建のマンションがかかってきますが、南東方向は低層建物や青空駐車場などになっており、日照に加え、多少の視界抜けも出てくるポジションです。
そのように桜館と道路の間には桜並木もあり、離隔もそれなりに確保出来ていますね。
ちなみに、西側共用廊下の先にはその大きな楠があるのですが、エレベーターを挟んでいるので残念ながら”玄関出たら楠”というわけには行きません(桜館のお部屋にはそういう住戸もあります)。
ただ、マンションエントランスから桜館内のエレベーターに向かうまでの動線の西側(左手)はガッツリ翠園になっていますので毎日の行き帰りは気持ち良いものとなるでしょうね。
間取りは70㎡台後半で、このご時世としてはしっかりとした面積が確保され、なおかつ、いわゆる田の字でないのは少なからずポイントになるでしょう。
当物件の敷地は非常に南北に長いことから南向き住戸率が低いわけですが(楓館及び楠館の一部)、その分こういった東向きの桜館にはスパンを確保したタイプも設けており総戸数187戸なりにプランバリエーションが豊富なあたりも当物件の長所になってくると思います。
玄関・廊下はほぼ一直線ではありますが、いい塩梅に洋室2室を洗面所がノンリビングインに出来ていますし、引き戸を開くことでLDとの一体利用がしやすい洋室3の設計も良いでしょう(きれいに開け放てるウォールドアの方が良かったとは思いますが…)。
そして、最大の特長と言っても過言ではないのがLDの親子ドア設計ですね。
昨今は100㎡超などの生粋の億ションなどでも採用率が低いと感じているもので、80㎡に満たないLDでこれを採用するというのは異例のことです。
LDKで14.6畳という大きさしかないことを考えると「扉」と「空間」にギャップがないかと言われると嘘にはなるものの、プラスであることは確かでしょう。
坪単価は348万円。日本庭園や楠ばかりがクローズアップされてしまいがちな物件ですが、前回の記事の冒頭で述べたように”川越街道を越えないほぼアーケード経由の駅アプローチ”は一般的な駅徒歩7分とは一線を画するものであり、それにプラスしての翠園をはじめとした緑景、そして日照・視界的にもまずまずという中でのこの単価ならば魅力に感じる方は少なくないように思います。
川越街道向きで視界抜けも得にくい楓館に50~60㎡台が多くなっていることからもお分かりのように、日本庭園ビューや視界的な魅力の高い上層階の一部住戸などを除くと”60㎡台後半から70㎡にギリギリの乗せたぐらいの3LDK”のようなグロスが嵩まないタイプに値持ち的な優位性を感じたりもしますが(こういったプランはグロスの嵩みが気になるということ)、第1期では75戸を供給しており、やはり立派な単価帯のわりに人気は上々のようですね。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンターが備わっているので大きな違和感はありません。ただ、水回り天板がフィオレストーンになるのは90㎡超のプレミアムだけでありそこはちょっと残念ですね。
管理費は298円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですし、日本庭園及びその他の緑化スペース、さらに水景(水物)、そして上述の充実した共用スペースの利用料が無料となっていることも考えればこの水準はリーズナブルでしょう。
この水準で見事な庭園が維持されていくのであればとても素晴らしいことですね。
駐車場は全60台で身障者用を含む5台が平置、残りの55台が機械式になります。
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