プレミスト世田谷喜多見【凄いワイドスパンなのにバルコニー側の居室は2つだけ】4階75㎡8,590万円(坪単価380万円)

続けて、プレミスト世田谷喜多見。

設計はフィルツ都市建築設計、施工は佐藤秀です。

敷地面積は1,600㎡ほどありますので総戸数(37戸)から受ける印象ほど小さな物件ではありません。
最大の特徴は、ファミリータイプ中心の物件ながら3分の1程度の住戸が北向きに配置されている点でしょうか。

敷地北側は滝下橋緑道に面しており、わりと南北に奥行のある敷地で、東西はほぼ接道していないのでそうなるのも当然といったところなのですが、緑道の先はいつも賑わっているくら寿司ですので、その隣の駐車場のご飯時はひっきりなしに車の出入りがありますし、世田谷通りも目と鼻の先となるポジションですので(夏場は緑道の木々が目隠しにもなってくれますが、葉の落ちる冬場は微妙)、日照時間が短い上でのこの感じだとやや微妙な印象にはなるでしょうか(そのため北向き低層階は50㎡台が多くなってはいます)。

デザイン面は、外壁に複数色の質感豊かなタイルを用いており、滝下橋緑道の緑との相性も良い好感の持てるものです。
敷地東側(北東部の接道した部分)に設けられたエントランスはゲートに加え、両サイドの石積みも印象的で、そこそこに奥行あるアプローチを実現出来ているあたりも良いですね。

エントランス・外観共に「完成売り」にしただけのことはあると感じます。
なお、滝下橋緑道沿いにはちょっとした休憩スペースとなる自主管理広場も設けられていますね。

前回のプレミスト世田谷喜多見

公式ホームページ
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お部屋は75㎡の3LDK、北向き中住戸です。位置的には北西角になるのですが、西側には当物件の南西角住戸などもあるためか、西側(妻面)に開口部が設けられていないタイプになります。

そのように北側は緑道ビューというよりかは"くら寿司ビュー"の印象になるのですが、この最上階住戸(南向きは5階まであるが北向きは斜線制限の影響で4階まで)ならばくら寿司の建物や世田谷通りの先の低層住宅街も越える高さのためある程度の視界抜けも得られます。

非常に大きなルーバルが付いた最上階プランということで、ルーバルに出ることで日照も存分に浴びることが出来ますし、普通のバルコニーとなった3階以下の住戸とは一味も二味も違いますね。

また、超ワイドスパンな間取りも魅力の1つではあるのですが、居室配置は賛否あるでしょう。
このワイドスパンでルーバル側に開口部のある居室はLDと洋室3の2室だけという破天荒な設計なのです。

そのようにしたことで洗面所、浴室、そしてマルチスペース(ウォークインクローゼットの奥にこの空間があるのはちょっとワクワクします。笑)にも窓を設けることが出来ているのですが、LDの開口部もイマイチですし、玄関位置などの制限も受けにくいプランですのでもうちょっとやりようがあったようには感じてしまいますね。
洋室3のウォールドアを開くことでワイドな連窓サッシの開放感も得られますが…。

下階(上下方向)との兼ね合いなのでしょうが、キッチン横のパイプスペースもちょっと…。

坪単価は380万円。最上階ルーバル付プラン(斜線制限に伴い生じるよくあるルーバル設計なので、南向きにはルーバルはありません)ということで物件内の上限水準になっています。

視界的な魅力はそこまでではなくとも、緑道に面したこのとても大きなルーバルはやはり魅力に感じますし、廊下が短く柱の食い込みも少ない効率性の高いプランなので単価を幾らか割り引いて考えればけして高い水準ではないのでしょう。

ただ、上述のように賛否あるプラン、好みの分かれるプランであるのは確かですし、このスパン、この単価帯でのこのLDの開口部はどうしても残念に感じてしまうところはありますね…。

設備仕様面は、小規模ながらディスポーザーが備わっているのはそれなりの単価帯を意識してのものでしょう。特にこういった8,000万円超の高額住戸にとってはマッチしますね。特別な高級感は見当たりませんが、食洗機、トイレ手洗いカウンターも備わっていますし、抗ウイルス、抗菌加工の壁・床材を採用しているあたりも今風です。

管理費は342円/㎡。外廊下ですが、少戸数ながらディスポーザーが付いており、そこそこ立派な水準になっています。もう少し安ければという思いもありますが、やむなしでしょうか。

駐車場は全7台で身障者用1台が平置、残りの6台が機械式になります。

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