パークリュクス神田【50~60㎡台を設けるのであれば…】2階33㎡4,938万円(坪単価499万円)

続けて、パークリュクス神田。

設計・施工はイチケンで、昨秋竣工済の完成売りになります。

デザイン面では外壁タイルに複数パターンを用い、前回の記事で取り上げた角住戸の一部にFIXサッシを用いるなど外観上のアクセントを設けることを意識してはいるようですが、近年の多くのパークリュクスがそうであるように”価格帯なりの存在感”があるとは言い難いですね。

パークリュクスらしく20~30㎡台が中心になった物件です。しかしながら、最大40㎡台とかではなく、9~12階は50~60㎡台中心で価格は億前後になってきますので、そういったお部屋の検討者のことを考えると"もうちょっと違いを出して欲しかった"というのが正直なところになります。

敷地面積300㎡ほどしかない超小規模物件ですし、前回の記事でも述べたようにこういった高建ぺい率・高容積率エリアにおいては、共用面で違いを出すのは容易ではなく、この価格帯でも”予想通り”の出来ではあります。
ただ、あえて言わせてもらえば、この地にモリモトがピアースを立てていたら少なくとももう少し存在感のある仕上がりになっていたように思いますし、50~60㎡台をしっかりと設けたのであれば尚更もう少し頑張ってバランスを取って欲しかったという印象になりますね。

なお、西向きに加え東向きも設けたランドプランで、フロア中央部の共用廊下は内廊下設計になっています。

前回のパークリュクス神田

公式ホームページ
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お部屋は33㎡の1DK、西向き住戸です。位置的には北西角なのですが、北側は接道しておらず前建が至近距離にあるのでこういった設計になっています。西側は細い千代田小通りの向かいにNTT神田ビルがあるため圧迫感は小さくなく、日照もほぼ得られません。

間取りは敷地の間口が確保しづらく、隣接建物の影響も大きくなりがちな都心部のコンパクトマンションでよく見かけるタイプのものになります。
ただ、角位置ですので前建の影響があってもLDの北側に窓を設ければ通風面等でのメリットは小さくなかったでしょうし、そもそもバルコニー側の開口部はもう少しねぇ…。

ベッドルームのクローゼットの隣には空白があり本棚などを置くことを意識しているのかもしれませんが、なんとも中途半端な印象ではありますね(ピッタリ埋める大きさの家具を見つけるのは容易ではないので、全面クローゼットで良かったような…)。

一方で、廊下は短めながら玄関周りの空間的な広がりを実現出来ているのは良い点ですね。

坪単価は499万円。25㎡の1Rや30㎡の1DK(こちらとは異なり全室がバルコニーに面したもの)などは低層階でも500万円を超える水準で、面積がやや大きく、かつ、間取りに難があることも加味された感のあるお値段設定です。

近年の供給事例(コンパクトプラン中心の物件のみ)で言うと、リビオレゾン内神田(2019年分譲/平均坪単価約445万円)、クラッシィハウス大手町(2021年分譲/平均坪単価約565万円)という感じで、平均では控えめなリビオレゾンにおいてもこのぐらいの30㎡台前半の低層階は400万円台中盤でしたのでこのご時世としては違和感はないように思います。

まぁ、この1DKだと賃料は良くて16万円ぐらいのはずで、表面利回りは4%に届かないため(16万円で約3.9%)、投資としても実需としてもターゲットが見出しづらい印象ではあるものの、50~60㎡台のお部屋のように”億前後の立派な価格帯と共用・デザイン面でのギャップ”は感じにくいですからね。

設備仕様面は、ディスポーザーはありませんが、50~60㎡台には食洗機、トイレ手洗い器、カップボード、天然石カウンター仕様の浴室など、それなりです。ただ、ビルトインエアコンなどは見当たらず価格帯(単価・グロス共に)のわりには寂しい印象ですね。

管理費は353円/㎡。直近のパークリュクスであるパークリュクス清澄白河は633円/㎡というとんでもない水準でげんなりさせられましたが、こちらは小規模×内廊下設計ということを考えれば悪くないでしょう。

駐車場は2台のみで平置になります。

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