クリオ府中ブライトマークス【囲まれ感のある立地を考慮した採光重視のダイレクト設計】2階44㎡3,987万円(坪単価299万円)

続けて、クリオ府中ブライトマークス。

設計は佐藤清建築設計事務所、施工は京王建設、そしてデザイン監修はムービングアーキです。

スケールの大きな物件ではないのですが、外観はわりと特色がありますね。
前回の記事で書いたように、当物件は"柱の外側"に一部の居室を設け、中住戸にもダイレクトサッシを積極的に設けたことで全体としてガラス面が豊かなファサードになっています。

また、外壁はシックなトーンをベースとしつつ、"竹をモチーフ"にしたというホワイトやグレー系の複数のラインを縦に入れたことで外観上のアクセントと出来ており、スケール以上の存在感のある仕上がりだと思います。

敷地面積500㎡に満たない小ぶりな物件ということで、エントランス内部はこじんまりとしてしまっているのですが、一方でエントランスアプローチ部分(駐車場への動線を兼ねている)にゆとりを生み出しているあたりは上手に感じますね。

前回のクリオ府中ブライトマークス

公式ホームページ
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お部屋は44㎡の1LDK、南西向き中住戸です。1フロア4戸が南西向きに並ぶ中、敷地南東端の角住戸の隣に位置した中住戸になるため、北西側の道路からはわりと奥まったポジションになります。
南西~南にかけて9階建のジェイパーク府中本町にかかってくるポジションで、私道を挟んでいるとはいえ圧迫感は強く日照も芳しいものとは言えません。

間取りはそのような前建の影響の強いポジションということで物件内で最も小さくはあるものの、狭小化が進む近年の1LDKとしてはむしろ大きなものになりますね。

お隣の角住戸が46㎡の2LDKになっていることからもお分かりのようにこの大きさならば2LDKになっていてもおかしくなかった印象すら受けるのですが、ゆとりの1LDKをお探しの方にとってはフィットするでしょう。

1LDKでLDKが12畳確保出来ているケースは都心一等地の超高額物件などを除きあまり見られなくなっていますし、開口部豊かなオープンキッチンのLDKを実現出来ているのはこの物件の特異な設計あってのものとも言えるでしょう。

ベッドルーム1の引き戸を開くとさらに大きな空間になりますし、窓際のカウンタースペースも使い勝手が良さそうですね。

坪単価は299万円。40㎡台でグロスが嵩まない分、60㎡台などに比べ幾らか単価が強めになっています。
こういった単価設定は非常によくあることでありそれ自体に違和感はないものの、お世辞にもコンパクト人気が高いエリアではありませんし(※)、当物件は道路寄りの60㎡台に比べ40㎡台は前建の影響が強くなることを考えるともう少し頑張って欲しかった印象ではあるでしょうか。
※ホームページでは府中エリアの40㎡台の希少性が謳われているのですが(供給が非常に少ないのですが)、逆に言えばファミリータイプ以外の購入ニーズが少ないからに他なりません。単身世帯が増え続けるという大きなトレンドがあるとはいえどもこういった郊外寄りのエリアのコンパクトマンションの購入ニーズがどこまで高まっていくかというのは未知数ですね。マンション価格が安かった一昔前であれば「とりあえず買って住んで、住まなくなったら売却・賃貸」という感じでどうにでもなる(なった)のですが、今の時代(価格)ではそう上手くいくとは思えないですし…。

なお、こちらのプランは1LDKとしては大きいためグロスが嵩んでいるのも気になる点です。35~40㎡ほどでこの単価ならばグロスが気になることはないのですが、44㎡ありますからね。

設備仕様面は、小規模のためディスポーザーはありません。
ただ、食洗機(60㎡台以上)、トイレ手洗器、フィオレストーンのキッチン天板などが備わっているので違和感はないでしょう。

管理費は260円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、小ぶりなスケールが影響しやや高めの水準になっています。

駐車場は身障者用・小型車用を含む全3台でいずれも平置になります。

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