ピアース新宿三丁目【オプレジ並の開口部…】2階29㎡4,490万円(坪単価520万円)

続けて、ピアース新宿三丁目。

設計は庵都市建築設計事務所、施工は片山組、そしてデザイン監修はお馴染みJWA建築・都市設計です。

2019年分譲のディアナコート御苑内藤町も同JWAによるものでしたが、当時の記事でも言及したようにモリモトの「ディアナコート」にしてはやや地味なデザインという印象でした。

それに対しこちらはコンパクト中心の小ぶりなピアースながら東京医大通りからよく見える北側にインパクトの高いダイレクトサッシを施したことで、外苑西通り沿いだったディアナコートを上回るぐらいの存在感があると思います。

前回の記事で書いたようにダイレクトサッシを前面に押し出したことによるプラン面での弊害も感じるところがありますし、言わずもがなダイレクトサッシを採用すればいいってものではありません。

しかしながら、当物件は医大通りから建物をかなりセットバックした位置に配棟したことでエントランスアプローチをかなり奥行あるものに出来ていますし、通りから奥まったところに配置出来たエントランスホールも明るく気持ちの良い空間とするなど通り沿いの空間を上手に演出出来ていると思います。

エントランスは2層吹抜などにはなっておらず特別なゆとりを感じることはありませんが、二次元的にはまずまずの大きさがありますし、デザイン的にも素敵ですね。

前回のピアース新宿三丁目

公式ホームページ
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お部屋は29㎡の1LDK、東向き中住戸です。東側は細い道路の向かいに5階建のマンションという形なので、低層階だと前建の影響が強く日照も得られません。

間取り的には30㎡に満たない1LDKということで非常に小さいですね。
LDKは8.1畳あるものの、柱の食い込み部分がカウントされてのものですし、マスターベッドルームは2.4畳ということで本当にギリギリの大きさしかありません。

また、それ以上に残念なのが開口部でしょう。
オプレジ(中でもオープンレジデンシア大井町フロントコートは凄かった)顔負けの貧弱な開口部ですし、バルコニーもとってつけたような大きさでしかなく、モリモトもここまで来てしまったか…と。

敷地面積540㎡ほどしかない小ぶりな敷地ではあるのですが、一方で建築面積は260㎡ほどしかありませんので、空地をもう少し削減、かつ、建築コストを上積みしてでもバルコニー周りにゆとりを設けた設計にして欲しかったところですね(逆梁工法などを採用して柱をバルコニーの外側にしないことには開口部幅が広がることはないですけども…)。

まぁ、上述のような"北側のゆとり"を生み出すためにそれ以外の部分の余裕がなくなっているも事実なので難しいところではありますけれどもね。

坪単価は520万円。40㎡台などには低層階に500万円を切るぐらいのものもありますので、20㎡台まで絞ったことで単価高を追及した形になります。

昨春のルジェンテ新宿御苑前は30㎡台中心のかなりコンパクトな物件ながら平均坪単価約460万円でしたので、それと比べると明確に高くはあるのですが、直近のさらなる価格上昇や20㎡台まで面積を絞っていることを考えれば大きな違和感を覚えることはありません。

ただ、この大きさで間取りが芳しくないので純粋な実需で検討する方は少ないでしょうし、投資賃貸となると魅力的な利回り(15万円としても表面利回り約4%)ではないですけどもね…。

管理費は322円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下にしては高めですが、20~30㎡台が少なくない小ぶりな物件でスケールメリットに欠けることを考えれば仕方ないでしょう。

駐車場は身障者用を含む全4台で平置になります。

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