2022年1月の首都圏マンション発売戸数
不動産経済研究所の発表によると2022年1月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数1,128戸(前年同月比14.9%減)
1戸あたり価格6,157万円(前年同月比5.7%アップ)
契約率58.4%(前年同月比9.7ポイントダウン)
とのことです。
契約率が6割を切るのは1年以上も前の2020年11月以来のことです。
1月は例年販売戸数が少なく低調になるものですし、今年は”昨年11月の住宅ローン控除限度額引き下げに伴う駆け込み需要の反動”や”ハルミフラッグ供給の間”という事情もあるため仕方のない数字という印象もあるのですが、そうはいってもある程度の希望者(要望書)あっての販売となるのが通例ですのでここまで低くなるとは思わなかったですね。
前回の記事の時点でなんとなく想定していたようにやはりザ・ヨコハマフロントタワーの第1期120戸(全戸申込みあり)はカウントされておらず(カウントされていたら平均価格はえらいことになっていたでしょう…※)、ちょっと話題性のある物件のいりくりで全体の数字が大きく動いてしまうため、この月だけの数字で確かなことは言えません。
※というか、幕張ベイパークミッドスクエアタワーの第1期154戸も次月にズレ込んでしまっているようです。
しかしながら、契約率は都下を除いた全てのエリア(23区、神奈川・埼玉、千葉)で52~62%という低い数字が並んでおり、少なからず高値警戒感を覚える方が増えてきている印象にはなりますかね。
まぁ、在庫自体は昨年12月末時点に比べ411戸も減少しており、そちらに魅力を感じるケースが少なくないようですし(直近の価格上昇により、売れ残り的な立ち位置だった在庫が日の目を浴びる的なこと)、今年1月末の在庫は6,437戸と前年同月の8,492戸から大きく減少していることからも短期的にはそうそうマンション価格が下がることはないと思ってしまうわけですが…。
ちなみに、今月は都下が契約率だけでなく平均価格も高めなのですが(67.2%・6,380万円)、プラウド立川錦町の第1期50戸の影響が大きいのでしょうね。プラウド立川錦町の最上階(15階)はプレミアム住戸という位置づけで、坪単価で500万円超、最大グロスは14,998万円でした。都下全体の1月の販売は119戸ですので、平均へ与える影響は絶大ですね。
なお、価格に関しては、そのプラウド立川錦町の影響で前年同月比で3割以上上昇した都下を除けば大きな変動はなく、23区は前年同月比で5.6%の下落となりました。
そのため、都下が大きく上昇しているとはいえ都下のシェアなんてたかがしれているのでそのわりに平均価格がしっかりとしている印象になるのですが、最大の理由は23区シェアの高さになるでしょう。今月の23区シェアは41%とかなり高く、それに伴い首都圏全体の平均価格が押し上げられた形になります。
とはいえ、タワマンの第1期など高価格帯の大規模供給がなかったですし、億ション比率も約6.6%とそれほど高くはなかったことから過去1年ほどで見ると落ち着いた水準ではありますけれども…。
ハルミフラッグはもちろんのこと、ほぼ億ションで120戸を販売したザ・ヨコハマフロントタワーのようなほんの一部の人気物件とそうでない物件との二極化がさらに広がっている印象で、月単位の数字は以前にも増してアテにならない状況になっていると感じます…。
お次は中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの1月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
2,760件(前年同月比-20.7%)
64.18万円/㎡(前年同月比+11.5%)
4,149万円(前年同月比+10.0%)
専有面積64.65㎡(前年同月比-1.3%)
築年数22.72年(前年同月22.05年)
価格は前月比(2021年12月比)で微上昇というかほぼ横ばいです。
ただ、前月が直近高値9月の62.13万円/㎡から大きく上昇していたわけですし、2ヶ月連続でこの数字になること自体が強烈ですね。
成約件数は前年同月比で大きく減少しており、"あまりの価格高騰で減少した"と言いたいところなのですが(汗)、昨年1月が2020年1月比で約3割の大幅増となっており、コロナ禍で低調だった時期の反動が出ていたような感じでした。
2,760戸は2020年や2019年の1月よりも多いですし、この価格帯でも”しっかりと成約している”という表現が正しいように思います。
また、今後の中古価格の推移を占う上でとても重要な新規登録単価なのですが、昨年12月の68.45万円/㎡をさらに上回る69.95万円/㎡ということで高騰が止まりません…。
年初のレインズシステムの統合に伴い、「物件再登録機能が廃止」されたことでこれまでは「新規登録」の中に「媒介契約を更新した物件」や「登録期間延長の物件」が含まれていたのに対し、2022年1月からは「純粋な新規物件(と言ってもいったん売り止めて、期間を開けて再度売り出したり、他の仲介会社から売り出した場合は再度新規になりますけど…)」だけがカウントされることになったのでその影響もあるとは思います。
とはいえ、少なくとも最高水準で高止まりしているのは間違いないでしょう…。
前月は成約価格の上昇で多少縮まった成約価格と登録価格との乖離が5.77万円/㎡とまた広がっており、再度成約単価が上昇することで縮まるのか、それとも登録価格が下落することで縮まるのか注目ですね。
さて、2月の新築供給ですが、不動産経済研究所では2,500戸ほどが見込まれています。
直近12~1月が前年同月比で減少したこともあってか例年2月よりもやや多めの数字なのですが、どうですかね。
ヨコハマフロントタワーは一般公開前の第1期だったのでこのタイミングではまだカウントされてこない可能性が高いのですが、幕張ベイパークミッドスクエアタワー(第1期154戸)がカウントされてくるはずですし、他にプラウドタワー目黒マーク(88戸)、ザ・パークハウス麹町(レジデンス(46戸)及びテラス(24戸))、猿江恩賜公園レジデンス(70戸)などの第1期もあるので、そこそこの数字にはなりそうです。
ただ、感染者数が急激に増加しているタイミングになりますし、肌感覚的に昨春~昨秋頃のような盛り上がりは感じていません。
発売戸数1,128戸(前年同月比14.9%減)
1戸あたり価格6,157万円(前年同月比5.7%アップ)
契約率58.4%(前年同月比9.7ポイントダウン)
とのことです。
契約率が6割を切るのは1年以上も前の2020年11月以来のことです。
1月は例年販売戸数が少なく低調になるものですし、今年は”昨年11月の住宅ローン控除限度額引き下げに伴う駆け込み需要の反動”や”ハルミフラッグ供給の間”という事情もあるため仕方のない数字という印象もあるのですが、そうはいってもある程度の希望者(要望書)あっての販売となるのが通例ですのでここまで低くなるとは思わなかったですね。
前回の記事の時点でなんとなく想定していたようにやはりザ・ヨコハマフロントタワーの第1期120戸(全戸申込みあり)はカウントされておらず(カウントされていたら平均価格はえらいことになっていたでしょう…※)、ちょっと話題性のある物件のいりくりで全体の数字が大きく動いてしまうため、この月だけの数字で確かなことは言えません。
※というか、幕張ベイパークミッドスクエアタワーの第1期154戸も次月にズレ込んでしまっているようです。
しかしながら、契約率は都下を除いた全てのエリア(23区、神奈川・埼玉、千葉)で52~62%という低い数字が並んでおり、少なからず高値警戒感を覚える方が増えてきている印象にはなりますかね。
まぁ、在庫自体は昨年12月末時点に比べ411戸も減少しており、そちらに魅力を感じるケースが少なくないようですし(直近の価格上昇により、売れ残り的な立ち位置だった在庫が日の目を浴びる的なこと)、今年1月末の在庫は6,437戸と前年同月の8,492戸から大きく減少していることからも短期的にはそうそうマンション価格が下がることはないと思ってしまうわけですが…。
ちなみに、今月は都下が契約率だけでなく平均価格も高めなのですが(67.2%・6,380万円)、プラウド立川錦町の第1期50戸の影響が大きいのでしょうね。プラウド立川錦町の最上階(15階)はプレミアム住戸という位置づけで、坪単価で500万円超、最大グロスは14,998万円でした。都下全体の1月の販売は119戸ですので、平均へ与える影響は絶大ですね。
なお、価格に関しては、そのプラウド立川錦町の影響で前年同月比で3割以上上昇した都下を除けば大きな変動はなく、23区は前年同月比で5.6%の下落となりました。
そのため、都下が大きく上昇しているとはいえ都下のシェアなんてたかがしれているのでそのわりに平均価格がしっかりとしている印象になるのですが、最大の理由は23区シェアの高さになるでしょう。今月の23区シェアは41%とかなり高く、それに伴い首都圏全体の平均価格が押し上げられた形になります。
とはいえ、タワマンの第1期など高価格帯の大規模供給がなかったですし、億ション比率も約6.6%とそれほど高くはなかったことから過去1年ほどで見ると落ち着いた水準ではありますけれども…。
ハルミフラッグはもちろんのこと、ほぼ億ションで120戸を販売したザ・ヨコハマフロントタワーのようなほんの一部の人気物件とそうでない物件との二極化がさらに広がっている印象で、月単位の数字は以前にも増してアテにならない状況になっていると感じます…。
お次は中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの1月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
2,760件(前年同月比-20.7%)
64.18万円/㎡(前年同月比+11.5%)
4,149万円(前年同月比+10.0%)
専有面積64.65㎡(前年同月比-1.3%)
築年数22.72年(前年同月22.05年)
価格は前月比(2021年12月比)で微上昇というかほぼ横ばいです。
ただ、前月が直近高値9月の62.13万円/㎡から大きく上昇していたわけですし、2ヶ月連続でこの数字になること自体が強烈ですね。
成約件数は前年同月比で大きく減少しており、"あまりの価格高騰で減少した"と言いたいところなのですが(汗)、昨年1月が2020年1月比で約3割の大幅増となっており、コロナ禍で低調だった時期の反動が出ていたような感じでした。
2,760戸は2020年や2019年の1月よりも多いですし、この価格帯でも”しっかりと成約している”という表現が正しいように思います。
また、今後の中古価格の推移を占う上でとても重要な新規登録単価なのですが、昨年12月の68.45万円/㎡をさらに上回る69.95万円/㎡ということで高騰が止まりません…。
年初のレインズシステムの統合に伴い、「物件再登録機能が廃止」されたことでこれまでは「新規登録」の中に「媒介契約を更新した物件」や「登録期間延長の物件」が含まれていたのに対し、2022年1月からは「純粋な新規物件(と言ってもいったん売り止めて、期間を開けて再度売り出したり、他の仲介会社から売り出した場合は再度新規になりますけど…)」だけがカウントされることになったのでその影響もあるとは思います。
とはいえ、少なくとも最高水準で高止まりしているのは間違いないでしょう…。
前月は成約価格の上昇で多少縮まった成約価格と登録価格との乖離が5.77万円/㎡とまた広がっており、再度成約単価が上昇することで縮まるのか、それとも登録価格が下落することで縮まるのか注目ですね。
さて、2月の新築供給ですが、不動産経済研究所では2,500戸ほどが見込まれています。
直近12~1月が前年同月比で減少したこともあってか例年2月よりもやや多めの数字なのですが、どうですかね。
ヨコハマフロントタワーは一般公開前の第1期だったのでこのタイミングではまだカウントされてこない可能性が高いのですが、幕張ベイパークミッドスクエアタワー(第1期154戸)がカウントされてくるはずですし、他にプラウドタワー目黒マーク(88戸)、ザ・パークハウス麹町(レジデンス(46戸)及びテラス(24戸))、猿江恩賜公園レジデンス(70戸)などの第1期もあるので、そこそこの数字にはなりそうです。
ただ、感染者数が急激に増加しているタイミングになりますし、肌感覚的に昨春~昨秋頃のような盛り上がりは感じていません。