レーベン練馬春日町グランウォードテラス【秀逸なデザインと不可解な100%駐車場】2階65㎡6,598万円(坪単価335万円)

続けて、レーベン練馬春日町グランウォードテラス。

設計はデベロップデザイン、施工は淺沼組です。

当物件の最大の特長は、やはり豊かなランドプランも後押しした優雅なデザイン面でしょうね。

前回の記事で書いたように、”容積率100%でしかない”第一種低層住居専用地域の敷地面積3,300㎡超で、空地率は約47%と第一種低層住居専用地域としてはまずまずの水準を確保出来ています。敷地内の屋外空間で目立つのは敷地中央の中庭ぐらいですが、敷地外となる南東部に提供公園が整備されます。

中庭は南・東・西向き(コの字配棟)の3棟に囲まれるポジションになるので”広がり”という点ではイマイチなのですが、このスペースがあることで3棟の共用廊下側の景観はとても良いものになるでしょう。外構・ランドスケープにタワマンなどの大規模物件での実績も豊富な鳳コンサルタントを起用しているだけのことはある素敵な空間です。

また、外観デザインにも実績のあるパークス・アーキテクツを起用し、質感のある外壁ボーダータイルに加え、バルコニー手摺やバルコニー戸境に木調ルーバーなどをポイントポイントで施しているあたりも抜け目がありません。

一方で、敷地面積3,300㎡超のスケールからすると少々物足りなさを感じてしまうのがエントランスホールでしょうか。傍らにはラウンジスペースもありますが、そちらも小さいですし、もう少し中庭側の借景を生かした(もしくは道路側に空地を設け広がりを出す)スケールなりのゆとりあるものにお目にかかりたかったところです。

前回のレーベン練馬春日町グランウォードテラス。

公式ホームページ
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お部屋は65㎡の3LDK、東向き中住戸です。東側は㈱トーカイの2階建(マンションの3階建相当)とルミエール豊島園の青空駐車場の境目付近に位置しています。視界抜けという感じではありませんが、1階住戸に大きな専用庭があることからもお分かりのように離隔はそこそこ図れていますし、南東方向からの日照も問題なく得られますね。

間取りは60㎡台中盤の小ぶりな3LDKで板状マンションらしく田の字タイプになります。

それ自体は驚くに値しませんが、柱のアウトフレームがイマイチなので玄関周りにゆとりが感じにくくなっていますし、バルコニー側の造りに少々の物足りなさがありますね。

洋室3の扉にウォールドアが採用されていないのできれいに開け放つことが出来ないですし、連窓サッシも導入されていないため採光も並以下でしかありません。

それなりの価格帯の物件ですし、デザインや設備面(タカラレーベンらしく水回りに拘り)に力を入れているのは良いのですが、こういった間取りの使い勝手(柔軟性や採光)はそれ以上に重要と言っても過言ではないはずで、もう少し”価格帯なり”のものを追求してほしかったですね。

坪単価は335万円。やはりデザインや設備仕様という観点から言えば大きな違和感はないのですが、間取りがやや淡泊なのと「環境面」が最大の特長となる立地でありながらのノン南向きという点からするとやや強く感じるところはありますかね。

60㎡台中盤まで面積を絞ったがゆえの単価設定というのはあるでしょうね。

設備仕様面は、敷地は大きくとも建物自体は総戸数50戸のスケールでしかないのでディスポーザーは導入していません。食洗機は付いていますが、水回りの天然石天板仕様やトイレ手洗いカウンターがないのは残念ですね。
このシリーズの特徴に違わず、たからの水はもちろんのこと、マイクロバブル浴槽、ミラブルシャワー、浴室テレビなど浴室周りの設備は充実しています。

管理費は215円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、総戸数50戸ですし、以下のように大半が機械式となった100%駐車場なので管理費を安くするのは難しいでしょうね(むしろこの水準は控えめとすら感じる。駐車場の稼働率を何パーセントで見積もっているか、駐車場収入の何割を修繕積立金会計に組み入れているか、と言った点は要確認ですね)。
駐車場は4,000円〜とリーズナブルなものもあるのは良いのですが、機械式駐車場は空車が多くなるとコスト(メンテナンス等)ばかりがかかるものですし、昨今のトレンドからすればこの駅距離での100%は不可解ですね。

駐車場は全50台で、身障者用を含む3台のみが平置、残りの47台が機械式となっています。

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