プラウド町屋【クセありまくりな開口部】18階74㎡7,898万円(坪単価353万円)
プラウド町屋。
所在地:東京都荒川区荒川4-9-4(地番)
交通:新三河島駅徒歩4分、三河島駅徒歩7分、町屋駅徒歩8分(6時~終電まで利用可能な出入口は徒歩6分)、西日暮里駅徒歩14分
用途地域:商業地域、準工業地域
階建・総戸数:18階建、78戸
尾竹橋通り沿い、2019年分譲のクリオ町屋サザンマークスの南側隣接地に誕生する物件です。
目の前の宮地交差点は明治通りと尾竹橋通りが立体交差するなど6~7本の多差路ですし、町屋駅もとりわけ近くはないため物件名の"町屋"感も高くはありません。ただ、さらなる再開発が控える三河島駅前が至近、また、やはり再開発が進行中の西日暮里駅前も徒歩圏となる複数駅・複数路線が使いやすいポジションですね。
また、敷地面積は1,000㎡に満たない小ぶりなもので、総戸数78戸もごくごく一般的なスケールではありますが、2022年ちょっと気になるマンションで言及したように、"R状のフォルムの18階建"というのが当物件の大きな特長でしょう。15階建(45m内)はよくありますが、それを超えるものは極端に少なくなります。
この明治通り沿いの商業地域は、地区整備計画により最高高さ60m(※)とされており(尾竹橋通り沿いは45m)、尾竹橋通り沿いの向かいにあるレーベンリヴァーレ東京ラトーレ(同18階建)同様にエリア内では貴重な高さが実現しています。
※ここは「タワー」を名乗ってはいませんが、18階建どころか15階建程度でもタワーを名乗っている物件はわりとあります。ちなみに、60mを超えると建築基準法上「超高層建築物」という扱いになり構造計算などにおいて厳しい基準が必要になりますので、いわゆるタワマンが立てられるような大きな敷地でない場合は、高さ制限が許しても60m以内に収めることは少なくありません。
明治通りの南側には15階建のライオンズステージ西日暮里もあり、また、南東側の大きなコインパーキングのところではゴールドクレストのマンションも予定されているので、上層階の一部住戸を除き眺望的な魅力が高いとは言えないのですが、R状のデザインとすることでランドマーク性を高めているあたりも当物件を語る上での大きな要素と言って良いでしょう。
買物関係は、三河島駅寄りのところのマルエツ徒歩4分に加え、業務スーパーも徒歩4分、さらにまいばすが徒歩5分、新鮮市場が徒歩6分、赤札堂が徒歩7分などといった感じで選択肢が豊富です。
また、通学校の峡田小学校が至近となる徒歩2分にあり、賑やかな立地ながらもファミリー向けの要素も少なくないポジションになります。
※プランは8階以上の全戸60~70㎡台に対し、7階以下は30㎡台が多くを占めており、賑やかな立地であることも考慮したプランニングという印象です。
公式ホームページ

お部屋は74㎡の3LDK、南角住戸です。敷地南端のコーナー部に位置した角住戸で、両面共に接道しています。南西側はその宮地の立体交差(交差点)となる賑やかな立地であることは確かですが(二重サッシが採用されているので窓を閉めている限りは影響は少ないでしょう)、この最上階住戸だと明治通りの向かいのライオンズステージを超えるぐらいの高さで、日照だけでなく眺望も楽しめるポジションではあるでしょう。
ただ、そのように南東側にはゴールドクレストのマンションが予定されているので、将来的にスカイツリービューに影響が出てしまいそうなのは残念ですね。
間取りは、LDの南東側のワイドなダイレクトサッシが最大のポイントなのですが、こちらの開口部1クセ2クセどころか3クセぐらいありますね。
まず、気になるのはその眺望面で、南東側にゴクレマンションが建設予定なので、こちら同様に60m制限一杯の高さになるようだと眺望は苦しくなります(ゴクレマンションの計画がこの物件の設計当時に明らかになっていたのかは定かではありませんが、敷地の大きさやコインパーキングということからすればそう遠くない将来に建物が立つことは容易に想像できるわけで、そういう意味ではLDを南西側(というか二面採光となるコーナー部)にしておいた方が無難だった印象ではありますよね。
2クセ目は、梁(下り天井)及び低めのサッシ高です。この最上階(及び7~10階)は最大天井高2.65m(3~6階が2.7mで最も高い)を実現しており、最高部は十分な高さがあるのに対し、窓際の下り天井は強烈で、サッシ高もそれに準じた2mほどのものでしかありません。
ここはタワーを名乗っているわけではないので、眺望に重きを置くタワーを名乗りつつ強烈な下り天井に落胆させられたプラウドタワー木場公園ほどのショックはないものの、18階建というそこそこの高さがあることで柱もかなり太くなっていますし、太い柱に伴い下り天井部分の幅もかなりのものです。
そして3クセ目は、二重サッシと網入りガラスになります。賑やかな立地なので二重サッシが無難なのは分かりますが、サッシの縁が二重になることによって開放感が薄れるのはローレルタワールネ浜松町などの記事で言及している通りで、眺望と二重サッシの相性は良いとは言えません。
また、当立地は荒川区の地域防災計画区域内に位置しているためか、二重サッシの外側のサッシが網入りガラスになってしまうようです。接道しておらず隣地境界に近い開口部が網入りガラスが必要になることは多々ありますが、接道している側に網入りガラスが要求されることは少なく、せっかくのダイレクトウィンドウでのこの仕打ちは残念でなりません(網入りガラスは割れた場合にガラスの飛散・落下を防ぐことが出来るため、ダイレクトウィンドウだからこそ要求されたのだとは思いますが…)。
開口部を抜きにしても太い柱の食い込みが非常に目立つプランですし、R状の外観デザインを考慮した設計とはいえ、もう少し整ったものを心掛けて欲しかったですね。
洋室3にもダイレクトサッシが採用されているので柱を外側にしていても食い込んでしまうのだとは思いますが、そもそも洋室3はこの位置がベストだったのか…という話もあるわけで、南西側は普通にフルバルコニー設計として、柱をバルコニー内にアウトフレーム出来なかったのでしょうか。洋室2の形凄いですし…。
坪単価は353万円。中層階は320~330万円ほどの水準で、上下差は大きくありません。16~18階あたりはエリア的には貴重な存在にはなるのですが、そのように周囲に近い高さの建物があること(出来る可能性が高いこと)なども考慮してのものなのでしょう。
近隣の事例としては、直近のシエリア町屋(平均坪単価約340万円)は30~50㎡台のみのためこういったファミリータイプの参考にはなりづらいですね。パレステージ西日暮里Ⅱ(2020年分譲/平均坪単価約290万円)やブリシア西日暮里Ⅱ(2020年分譲/平均坪単価約285万円)もコンパクト目で、近年は単価高騰の影響もありコンパクト目の供給が目立ちます。
ただ、もう少し遡るとお隣のクリオ町屋サザンマークス(2019年分譲/平均坪単価約290万円)でしたし、新三河島駅徒歩1分では昨年クリオ西日暮里ブライトマークス(2021年分譲/平均坪単価約315万円)もありましたね。
ここは駅前ではないにもかかわらず非常に賑やかな大通り沿い(交差点沿い)のポジションであることや無理した感ありありの間取りを考えると、直近のマンション価格高騰を加味しても強めの印象を受けなくもないのですが、16~18階あたりはエリア内で頭1つ抜けた階層ではありますし、最大天井高2.65mという分かりやすさもあるので違和感まではありません。
そういった階数(眺望)を特長とするのであればもう少しそれを考慮した設計(間取り)が望ましかったとは思いますが、それ以上に外観デザインに重きを置いているということなのでしょう。
所在地:東京都荒川区荒川4-9-4(地番)
交通:新三河島駅徒歩4分、三河島駅徒歩7分、町屋駅徒歩8分(6時~終電まで利用可能な出入口は徒歩6分)、西日暮里駅徒歩14分
用途地域:商業地域、準工業地域
階建・総戸数:18階建、78戸
尾竹橋通り沿い、2019年分譲のクリオ町屋サザンマークスの南側隣接地に誕生する物件です。
目の前の宮地交差点は明治通りと尾竹橋通りが立体交差するなど6~7本の多差路ですし、町屋駅もとりわけ近くはないため物件名の"町屋"感も高くはありません。ただ、さらなる再開発が控える三河島駅前が至近、また、やはり再開発が進行中の西日暮里駅前も徒歩圏となる複数駅・複数路線が使いやすいポジションですね。
また、敷地面積は1,000㎡に満たない小ぶりなもので、総戸数78戸もごくごく一般的なスケールではありますが、2022年ちょっと気になるマンションで言及したように、"R状のフォルムの18階建"というのが当物件の大きな特長でしょう。15階建(45m内)はよくありますが、それを超えるものは極端に少なくなります。
この明治通り沿いの商業地域は、地区整備計画により最高高さ60m(※)とされており(尾竹橋通り沿いは45m)、尾竹橋通り沿いの向かいにあるレーベンリヴァーレ東京ラトーレ(同18階建)同様にエリア内では貴重な高さが実現しています。
※ここは「タワー」を名乗ってはいませんが、18階建どころか15階建程度でもタワーを名乗っている物件はわりとあります。ちなみに、60mを超えると建築基準法上「超高層建築物」という扱いになり構造計算などにおいて厳しい基準が必要になりますので、いわゆるタワマンが立てられるような大きな敷地でない場合は、高さ制限が許しても60m以内に収めることは少なくありません。
明治通りの南側には15階建のライオンズステージ西日暮里もあり、また、南東側の大きなコインパーキングのところではゴールドクレストのマンションも予定されているので、上層階の一部住戸を除き眺望的な魅力が高いとは言えないのですが、R状のデザインとすることでランドマーク性を高めているあたりも当物件を語る上での大きな要素と言って良いでしょう。
買物関係は、三河島駅寄りのところのマルエツ徒歩4分に加え、業務スーパーも徒歩4分、さらにまいばすが徒歩5分、新鮮市場が徒歩6分、赤札堂が徒歩7分などといった感じで選択肢が豊富です。
また、通学校の峡田小学校が至近となる徒歩2分にあり、賑やかな立地ながらもファミリー向けの要素も少なくないポジションになります。
※プランは8階以上の全戸60~70㎡台に対し、7階以下は30㎡台が多くを占めており、賑やかな立地であることも考慮したプランニングという印象です。
公式ホームページ

お部屋は74㎡の3LDK、南角住戸です。敷地南端のコーナー部に位置した角住戸で、両面共に接道しています。南西側はその宮地の立体交差(交差点)となる賑やかな立地であることは確かですが(二重サッシが採用されているので窓を閉めている限りは影響は少ないでしょう)、この最上階住戸だと明治通りの向かいのライオンズステージを超えるぐらいの高さで、日照だけでなく眺望も楽しめるポジションではあるでしょう。
ただ、そのように南東側にはゴールドクレストのマンションが予定されているので、将来的にスカイツリービューに影響が出てしまいそうなのは残念ですね。
間取りは、LDの南東側のワイドなダイレクトサッシが最大のポイントなのですが、こちらの開口部1クセ2クセどころか3クセぐらいありますね。
まず、気になるのはその眺望面で、南東側にゴクレマンションが建設予定なので、こちら同様に60m制限一杯の高さになるようだと眺望は苦しくなります(ゴクレマンションの計画がこの物件の設計当時に明らかになっていたのかは定かではありませんが、敷地の大きさやコインパーキングということからすればそう遠くない将来に建物が立つことは容易に想像できるわけで、そういう意味ではLDを南西側(というか二面採光となるコーナー部)にしておいた方が無難だった印象ではありますよね。
2クセ目は、梁(下り天井)及び低めのサッシ高です。この最上階(及び7~10階)は最大天井高2.65m(3~6階が2.7mで最も高い)を実現しており、最高部は十分な高さがあるのに対し、窓際の下り天井は強烈で、サッシ高もそれに準じた2mほどのものでしかありません。
ここはタワーを名乗っているわけではないので、眺望に重きを置くタワーを名乗りつつ強烈な下り天井に落胆させられたプラウドタワー木場公園ほどのショックはないものの、18階建というそこそこの高さがあることで柱もかなり太くなっていますし、太い柱に伴い下り天井部分の幅もかなりのものです。
そして3クセ目は、二重サッシと網入りガラスになります。賑やかな立地なので二重サッシが無難なのは分かりますが、サッシの縁が二重になることによって開放感が薄れるのはローレルタワールネ浜松町などの記事で言及している通りで、眺望と二重サッシの相性は良いとは言えません。
また、当立地は荒川区の地域防災計画区域内に位置しているためか、二重サッシの外側のサッシが網入りガラスになってしまうようです。接道しておらず隣地境界に近い開口部が網入りガラスが必要になることは多々ありますが、接道している側に網入りガラスが要求されることは少なく、せっかくのダイレクトウィンドウでのこの仕打ちは残念でなりません(網入りガラスは割れた場合にガラスの飛散・落下を防ぐことが出来るため、ダイレクトウィンドウだからこそ要求されたのだとは思いますが…)。
開口部を抜きにしても太い柱の食い込みが非常に目立つプランですし、R状の外観デザインを考慮した設計とはいえ、もう少し整ったものを心掛けて欲しかったですね。
洋室3にもダイレクトサッシが採用されているので柱を外側にしていても食い込んでしまうのだとは思いますが、そもそも洋室3はこの位置がベストだったのか…という話もあるわけで、南西側は普通にフルバルコニー設計として、柱をバルコニー内にアウトフレーム出来なかったのでしょうか。洋室2の形凄いですし…。
坪単価は353万円。中層階は320~330万円ほどの水準で、上下差は大きくありません。16~18階あたりはエリア的には貴重な存在にはなるのですが、そのように周囲に近い高さの建物があること(出来る可能性が高いこと)なども考慮してのものなのでしょう。
近隣の事例としては、直近のシエリア町屋(平均坪単価約340万円)は30~50㎡台のみのためこういったファミリータイプの参考にはなりづらいですね。パレステージ西日暮里Ⅱ(2020年分譲/平均坪単価約290万円)やブリシア西日暮里Ⅱ(2020年分譲/平均坪単価約285万円)もコンパクト目で、近年は単価高騰の影響もありコンパクト目の供給が目立ちます。
ただ、もう少し遡るとお隣のクリオ町屋サザンマークス(2019年分譲/平均坪単価約290万円)でしたし、新三河島駅徒歩1分では昨年クリオ西日暮里ブライトマークス(2021年分譲/平均坪単価約315万円)もありましたね。
ここは駅前ではないにもかかわらず非常に賑やかな大通り沿い(交差点沿い)のポジションであることや無理した感ありありの間取りを考えると、直近のマンション価格高騰を加味しても強めの印象を受けなくもないのですが、16~18階あたりはエリア内で頭1つ抜けた階層ではありますし、最大天井高2.65mという分かりやすさもあるので違和感まではありません。
そういった階数(眺望)を特長とするのであればもう少しそれを考慮した設計(間取り)が望ましかったとは思いますが、それ以上に外観デザインに重きを置いているということなのでしょう。