プラウド町屋【多叉路でひと際目立つ曲面設計】9階64㎡6,178万円(坪単価320万円)

続けて、プラウド町屋。

設計はIAO竹田設計、施工は東洋建設、そしてデザイン監修がJWA建築・都市設計になります。

その2022年ちょっと気になるマンションで述べたように、モリモトの物件で腕を振るうことの多いJWAの渡辺氏が起用されているのが大きなポイントの1つとなる物件なのですが(JWAはプラウド市川マークスでの実績はあります)、その上、設計がIAO竹田設計というのですから贅沢ですよね(IAO竹田設計自体もデザインに優れた物件を数多く生み出している会社です)。

最大のポイントは、やはり緩やかにカーブを描きつつ、ダイレクトサッシを多く設けた外観デザインになります。

曲面を描くコーナー部のバルコニーには幅の狭いガラス手摺(1枚1枚のガラス自体を曲面にすることは難しいため)を用いることで”なめらかな曲面”を実現しており、明治通り沿いの"賑やかな多叉路立地"ということを逆手にとった存在感の高い物件になっています。また、基壇部には格子柄をモチーフにし、ルーバーによる門構えの趣のあるデザインを施すなどの工夫もあり、全体として非常に繊細な造りになっていると思いますね。

一方で、エントランス周りの空間設計という点では少々の物足りなさがあります。敷地面積は900㎡ちょっとしかなく、その上、1階(及び2階)には店舗が入りますので、仕方ないところではあるのですが、エントランス周りは18階建総戸数78戸という規模感からするとこじんまりとした印象になります。

ただ、3階の一部を割いてまでワークラウンジ(兼集会室)を設けているあたりからは少しでも共用部を充実させようというデベロッパーの思いが伝わってはきますね。

前回のプラウド町屋

公式ホームページ
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お部屋は64㎡の2LDK、西角住戸です。先ほどの南角の隣に位置した曲面部のプランで、一般的な角住戸ほどワイドな視界にはならないものの、角住戸の範疇になるでしょう。ただ、宮地交差点が目の前となる賑やかさはもちろんのこと、レーベンリヴァーレやライオンズステージの影響も小さくないですね。

ただ、やはりワイドなダイレクトサッシは大通り沿いで前建との離隔がそれなりに図れているからこそ実現出来たものですし、先ほどのプランに比べれば柱の存在感が小さいのも良い点になります。

なお、やはり窓際などの梁の存在感は大きくはあるものの、最大天井高は2.65mあり(7~10階及び18階。6階以下は2.7m、11~14階は2.6m、15~17階は2.55m)、最大天井高という意味での三次元性能の高さも魅力の1つにはなってくるでしょう。

その曲面設計にとどまらず、居室畳数を重視したプランでもあるためか収納がかなり少ないなどやっぱりクセのあるプランではありますが、求めるもの次第では代えが効きづらいタイプではあるでしょうね。

坪単価は320万円。やはり上層階は350万円ほどで、先ほどの南角と大差ない水準なので大きな違和感はありません。
ただ、その賑やかな立地なりのランドマーク性を発揮した物件とはいえ、宮地交差点隣接立地は本来ならばけして褒められたポジションではなく、一部の上層階住戸を除き眺望的な魅力も高いとは言えないので求めるもの次第で評価が分かれやすい物件と言えるでしょうね。

高さを追求することでそこそこのスケールに出来てはいるものの、上述のようにエントランス周りは敷地面積なりの”並のスケール”でしかないですし、こちらのプランは2LDKとしては近年稀に見るほど大きなものになっていることによる(プラウドに60㎡台の2LDKが多いのは常々述べている通りですが、その中でも当プランは大きい方です)、グロス価格の嵩みも気になるところです。

ちなみに、7階以下(メインは30㎡台)は1期の販売対象外になっているのですが、ファミリータイプとはグロスが大きく異なりますので、最低でも350~360万円はくだらないでしょう(シエリア町屋の30㎡台参照)。

設備仕様面は、ディスポーザーはしっかりと備わっており、30㎡台もわりとある中での総戸数78戸というスケールを考えれば立派だと思うのですが、30㎡台にはディスポーザーが搭載されていません。導入した以上は共用部に処理槽などが必要になってきますし、どうせ導入するのであれば30㎡台にも付けてくれても良かったような気もしますが…。
食洗機、天然石のキッチン天板、トイレ手洗いカウンターも備わっており(いずれも30㎡台除く)、単価帯なりの印象です。

管理費は343円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですので違和感はありませんが、やや高めではありますね。
30㎡台は今回の販売対象外ということで管理費単価は不明ですが、そのようにディスポーザーがない(ディスポーザー処理槽及び配管などの定期清掃コストがかかります)ということで単価は変わってくるでしょうね。
逆に言えば、30㎡台にもディスポーザーを搭載していれば戸あたりのコストが抑えられ、ファミリータイプの管理費単価はもう少し安くなっていたということになります。

駐車場は全19台のタワーパーキングになります。

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