ザ・パークハウス代々木大山【歴史を受け継ぐ意匠×緑豊かなランドプラン】8階65㎡12,500万円(坪単価634万円)
続けて、ザ・パークハウス代々木大山。
設計はUG都市建築、施工は東急建設です。
UG都市建築は、同じ三菱物件ではザ・パークハウス恵比寿、他社案件では日本橋浜町ダイヤレジデンス、先日のアトラス青山レジデンシャルなどがあり建替プロジェクトでの実績が豊富な会社ですね。
いずれも特段スケールのある物件ではないですし、建替であろうがなかろうがマンション(共同住宅)の設計である以上は設計会社自体に特段のノウハウは必要ないように思うのですが(デベロッパーには必要です)、「建替プロジェクトでの実績」は右も左も分からない大半の地権者にとって心強い点ではあるでしょう。
そしてこの物件の最大のポイントは、やはり総合設計制度の適用を受けるために実現した豊かなランドプランでしょう。
空地率約55%、井の頭通りの欅並木と連動する緑化率約35%という数字からも分かるように、9階建(とりわけ高いわけではない)にしては空地の豊かさを感じる物件で、井の頭通り沿いの公開空地に限らず敷地内の緑が豊かな物件になります。
従前のコート代々木大山は4階建で、まとまった空地はなかったはずですが、敷地周囲の豊かな緑が印象的だった物件で、そういった歴史を受け継いだものとなっているのも非常に建替プロジェクトらしい点になります(語弊があるかもしれませんが、可能な限り地権者の意向にそわないと選んでもらえない…)。
また、敷地北西部のエントランスの門扉周りにアイアンや剣先フェンスを用いており、こういった意匠もコート代々木大山を彷彿させるものになります。
屋内共用部としてはごくごく一般的な大きさのエントランスホールとエントランスラウンジがある程度で、100㎡前後もそこそこある総戸数63戸というスケールや立派な価格帯からするとさらなるインパクトがあってもおかしくなかったとは思うものの、エントランス前にはヒルサイドガーデンを含むその緑豊かな公開空地が広がっており、エントランス内部からの景観や広がりという点での魅力は小さくないですね。
前回のザ・パークハウス代々木大山。
公式ホームページ

お部屋は65㎡の2LDK、北向き中住戸です。井の頭通りに面した北向き住戸で、同近隣商業地域になる井の頭通りの向かいにはこのぐらいの高さの建物が存在しているので視界抜けという感じではありません。
ただ、井の頭通り(車道)に加え欅並木のある歩道、そして、当敷地内のセットバック部分(公開空地の一部)を挟んでのものになりますので離隔としては十分ですね。
間取りは60㎡台の2LDKということで2LDKとしては大きなものになります。
いわゆる都心一等地の低層物件(要するに富裕層老夫婦の住み替えニーズをメインターゲットとしたような物件)などであればこういった豊かな面積帯の2LDKはむしろ小さいぐらいになりますが、この物件の北向きはそういったものとは趣が随分と異なりますし、やや”意外なプラン”という印象になるでしょうか。
間取り自体も玄関が凸位置になっているあたりが少々勿体なく感じますし、LDが内にくぼんだ全室リビングインプランというあたりにも少々の難しさを感じてしまいますね。
洋室1が2WAY設計になっており、洗面室につながっているのは上手いと思うのですが、洋室1・2の開口部は小さいですし、LDもくぼんだ位置にあるため視界面だけでなく採光面での魅力にも欠けてしまっています。
坪単価は634万円。南向きの上層階は中住戸でも700万円台中盤~後半といったところで、やはり南向きとはしっかりとした差があります。
ただ、これまでにも述べているようにこの地の南向きはかなり特別なものになりますのでこのぐらいの差はあって当然と感じますし、井の頭通り沿い(このエリアの本流である第一種低層住居専用地域ではない)、かつ、最寄駅が東北沢となる代々木上原感(や大山感)の薄いポジションであることを考慮するとやや強く感じてしまうところはありますね。
流石に東北沢駅前(世田谷区)の物件と比べるのは違う気がしますが、プレシス北沢公園(2018年分譲/平均坪単価約430万円※平均専有面積50㎡台)、ピアース東北沢(2019年分譲/平均坪単価約455万円※平均専有面積40㎡台でコンパクト多め)などと比べると代々木上原駅側に魅力を感じられる方でない高く感じてしまうと思いますし、リーフィアレジデンス上原の"並"のお部屋は500万円台(中盤~後半)が多かったですからね。
このプランは2LDKとしては面積が大きくグロスが12,500万円まで嵩んでしまっているのも気になります。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、水回りの天然石天板仕様はもちろんのこと、キッチンバックカウンター、LDビルトインエアコン、日ポリ化工の浴室なども備わっており単価帯なりのものという印象です。
管理費は466円/㎡。各階ゴミ置場やコンシェルジュサービスなどの特別なサービスはありませんが、総戸数63戸という一般的なスケールでディスポーザー付、かつ、内廊下、また、植栽の維持管理コストもそれ相応にかかるでしょうからこのぐらいにはなるのは仕方ないところでしょうか。
駐車場は身障者用を含む全34台で機械式になります。公開空地を施す必要があったため機械式ばかりになるのですが、近年の都心立地の物件にしては珍しく設置率5割超になっており、地権者の意向あってのものなのでしょう。この物件は地権者が賃貸として運用するような50㎡台未満のプラン(※)もないですし、自身でお住まいになる方も多くいらっしゃるのでしょうか。
※建替プロジェクトにおいては地権者が賃貸運用するようなコンパクトプラン20~40㎡台が設けられていることが少なくありません。
設計はUG都市建築、施工は東急建設です。
UG都市建築は、同じ三菱物件ではザ・パークハウス恵比寿、他社案件では日本橋浜町ダイヤレジデンス、先日のアトラス青山レジデンシャルなどがあり建替プロジェクトでの実績が豊富な会社ですね。
いずれも特段スケールのある物件ではないですし、建替であろうがなかろうがマンション(共同住宅)の設計である以上は設計会社自体に特段のノウハウは必要ないように思うのですが(デベロッパーには必要です)、「建替プロジェクトでの実績」は右も左も分からない大半の地権者にとって心強い点ではあるでしょう。
そしてこの物件の最大のポイントは、やはり総合設計制度の適用を受けるために実現した豊かなランドプランでしょう。
空地率約55%、井の頭通りの欅並木と連動する緑化率約35%という数字からも分かるように、9階建(とりわけ高いわけではない)にしては空地の豊かさを感じる物件で、井の頭通り沿いの公開空地に限らず敷地内の緑が豊かな物件になります。
従前のコート代々木大山は4階建で、まとまった空地はなかったはずですが、敷地周囲の豊かな緑が印象的だった物件で、そういった歴史を受け継いだものとなっているのも非常に建替プロジェクトらしい点になります(語弊があるかもしれませんが、可能な限り地権者の意向にそわないと選んでもらえない…)。
また、敷地北西部のエントランスの門扉周りにアイアンや剣先フェンスを用いており、こういった意匠もコート代々木大山を彷彿させるものになります。
屋内共用部としてはごくごく一般的な大きさのエントランスホールとエントランスラウンジがある程度で、100㎡前後もそこそこある総戸数63戸というスケールや立派な価格帯からするとさらなるインパクトがあってもおかしくなかったとは思うものの、エントランス前にはヒルサイドガーデンを含むその緑豊かな公開空地が広がっており、エントランス内部からの景観や広がりという点での魅力は小さくないですね。
前回のザ・パークハウス代々木大山。
公式ホームページ

お部屋は65㎡の2LDK、北向き中住戸です。井の頭通りに面した北向き住戸で、同近隣商業地域になる井の頭通りの向かいにはこのぐらいの高さの建物が存在しているので視界抜けという感じではありません。
ただ、井の頭通り(車道)に加え欅並木のある歩道、そして、当敷地内のセットバック部分(公開空地の一部)を挟んでのものになりますので離隔としては十分ですね。
間取りは60㎡台の2LDKということで2LDKとしては大きなものになります。
いわゆる都心一等地の低層物件(要するに富裕層老夫婦の住み替えニーズをメインターゲットとしたような物件)などであればこういった豊かな面積帯の2LDKはむしろ小さいぐらいになりますが、この物件の北向きはそういったものとは趣が随分と異なりますし、やや”意外なプラン”という印象になるでしょうか。
間取り自体も玄関が凸位置になっているあたりが少々勿体なく感じますし、LDが内にくぼんだ全室リビングインプランというあたりにも少々の難しさを感じてしまいますね。
洋室1が2WAY設計になっており、洗面室につながっているのは上手いと思うのですが、洋室1・2の開口部は小さいですし、LDもくぼんだ位置にあるため視界面だけでなく採光面での魅力にも欠けてしまっています。
坪単価は634万円。南向きの上層階は中住戸でも700万円台中盤~後半といったところで、やはり南向きとはしっかりとした差があります。
ただ、これまでにも述べているようにこの地の南向きはかなり特別なものになりますのでこのぐらいの差はあって当然と感じますし、井の頭通り沿い(このエリアの本流である第一種低層住居専用地域ではない)、かつ、最寄駅が東北沢となる代々木上原感(や大山感)の薄いポジションであることを考慮するとやや強く感じてしまうところはありますね。
流石に東北沢駅前(世田谷区)の物件と比べるのは違う気がしますが、プレシス北沢公園(2018年分譲/平均坪単価約430万円※平均専有面積50㎡台)、ピアース東北沢(2019年分譲/平均坪単価約455万円※平均専有面積40㎡台でコンパクト多め)などと比べると代々木上原駅側に魅力を感じられる方でない高く感じてしまうと思いますし、リーフィアレジデンス上原の"並"のお部屋は500万円台(中盤~後半)が多かったですからね。
このプランは2LDKとしては面積が大きくグロスが12,500万円まで嵩んでしまっているのも気になります。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、水回りの天然石天板仕様はもちろんのこと、キッチンバックカウンター、LDビルトインエアコン、日ポリ化工の浴室なども備わっており単価帯なりのものという印象です。
管理費は466円/㎡。各階ゴミ置場やコンシェルジュサービスなどの特別なサービスはありませんが、総戸数63戸という一般的なスケールでディスポーザー付、かつ、内廊下、また、植栽の維持管理コストもそれ相応にかかるでしょうからこのぐらいにはなるのは仕方ないところでしょうか。
駐車場は身障者用を含む全34台で機械式になります。公開空地を施す必要があったため機械式ばかりになるのですが、近年の都心立地の物件にしては珍しく設置率5割超になっており、地権者の意向あってのものなのでしょう。この物件は地権者が賃貸として運用するような50㎡台未満のプラン(※)もないですし、自身でお住まいになる方も多くいらっしゃるのでしょうか。
※建替プロジェクトにおいては地権者が賃貸運用するようなコンパクトプラン20~40㎡台が設けられていることが少なくありません。
関連記事
- アトラス恵比寿景丘【設計もアーキサイトメビウスが携わった透明感のあるデザイン】2階46㎡9,198万円(坪単価655万円)
- アトラス恵比寿景丘【駅徒歩6分、ガーデンプレイス至近、南西良好な住居系地域】7階71㎡15,038万円(坪単価697万円)
- ザ・パークハウス代々木大山【歴史を受け継ぐ意匠×緑豊かなランドプラン】8階65㎡12,500万円(坪単価634万円)
- ザ・パークハウス代々木大山【南面に第一種低層住居専用地域を望む9階建】2階98㎡19,500万円(坪単価657万円)
- アトラス青山レジデンシャル【14階建のPRC構造×豊かなエントランス空間】4階57㎡11,088万円(坪単価647万円)