イニシア東葛西テラス【シカクなプランとまあるいライブラリー】1階70㎡4,598万円(坪単価216万円)

続けて、イニシア東葛西テラス。

設計はリーフクリエイツ、施工は森組です。

60~70㎡台のみで構成されているとはいえ総戸数65戸、敷地面積1,500㎡ちょっとというスケールですのでけして大きな物件ではありません。

しかしながらこのぐらいのスケールでも共用面での差別化を行うのが近年(コロナ禍)のトレンドであり、当物件には「まあるいライブラリー(MA-RUI Library)」というスペースが設けられています。

エントランスホールに面した空間なので、プライバシー面においては魅力的なものとはいい難くリモートワークなどに適した印象はないものの、ホール隣接であることで空間的な豊かさがあり、まあるい広場(図鑑や本があり、子供や親子が楽しむスペース)、ベンチ、集中スペース(勉強や仕事など)、ビッグテーブル(6人掛けのデスク・チェア)、リラックススペース(窓際のソファ)など、用途によって使い分けできる家具(まあるいライブラリー自体の空間が大きなものではないので同時にそれぞれの用途で使って快適かというと微妙ではある)が設置されているあたりも特徴になるでしょう。

また、デザインに関しては、少々シンプル過ぎる嫌いがありますね。
外観はホワイトを基調としガラス手摺中心としているので野暮ったさなどは感じませんが、工夫らしい工夫はバルコニー周りのところどころで分節を行っている程度であり、ランドプラン的にも大きな特色を感じることはありません。

前回のイニシア東葛西テラス

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2022-3-29_9-40-32_No-00.png
お部屋は70㎡の3LDK、西向き中住戸です。普通にグラウンドレベルの1階住戸で西側道路沿いに面したものになります。ただ、テラスの先には目隠しとなる柵、また、柵と道路(歩道)との間には植栽も施されますので通りの向かいまで十分な離隔があります。そのため、南西方向からの日照も得られるでしょう。

間取りとしては1階住戸ながら大きなテラスや専用庭がないのが残念です。
敷地東側(全戸西向きとなった建物の東側)にはその総戸数65戸に対し163台という多めの駐輪場が設置されており、東西の奥行が十分ではないことが影響しているのだとは思いますが、江戸川区らしくハザードマップで色の付いたエリアですし、1階に住戸を設けるのであればもっと特色があっても良かったような印象でもありますね。

一方でやはり間取りは美しいです。イニシアシリーズらしいきれいな四角形のプランで柱が完全にアウトフレームされたものになります。

ギリギリでも70㎡に乗せている上、高い効率性(しかも一般的な田の字プランよりもスパンが確保出来ているため奥行(玄関からバルコニーまでの距離)が短く、廊下も短め)を考えると、近年の田の字中住戸としては上位に入るゆとりを感じることが出来るはずです。

各居室にしっかりとした畳数を確保しつつも超巨大なファミリークロゼットを採用出来ているのはそういった点あってのものでしょう。

テラスとしては大きくはありませんが、一般的なバルコニーよりも奥行のある屋外空間があり、そこに面して幅のある「連窓サッシ×トールスライドウォール」が採用されているため空間的な広がりも十分ですね。

坪単価は216万円。低層階などには200万円未満があったリビオシティ・ルネ葛西(2019年分譲/平均坪単価約215万円)と比べてしまうとやはり値上がり感があります(スケールが全然違うので共用面などでの差も少なくありません)。そのため、ハザードマップ色付きエリアの1階住戸ということを考えるともう一声という印象もなくはないのですが、完全アウトフレームの効率性とトレードオフという感じですかね。

なお、第1期1次は33戸の供給になるようです。

設備仕様面は、この規模・価格帯ではディスポーザーや水回りの天然石天板仕様がないことに違和感はありません。トイレ手洗いカウンターもなく全体的にシンプルな印象ではありますが、ミストサウナは付いていますし、浴室照明もダウンライトになっているので悪くはないでしょう。

管理費は212円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですので安くは感じませんが、総戸数65戸のスケール感であれば違和感はないでしょう。

駐車場は全22台で身障者用を除いた21台が機械式になります。

0 Comments



Post a comment