シエリア幕張【街並みに好影響すら与える絶品のエントランス】11階61㎡4,350万円(坪単価235万円)

続けて、シエリア幕張。

設計はIAO竹田設計及び新日本建設、施工は新日本建設です。

とりわけスケールの大きな物件ではありませんが、「敷地面積1,800㎡超×18階建総戸数102戸」は、千葉街道沿いのエステシティ海浜幕張や幕張ガーデンフォート、幕張ガーデンオアシスなどに次ぐエリア内では大きなものになります。

全戸南東向きなのでバルコニー側(いわゆる表側)は駅方向からは見えず、駅方向からは共用廊下側(いわゆる裏側)が見える形になりますが、デベロッパーもそのあたりのことは重々承知しており、そちら側にも18階建のランドマーク感を演出出来ています。

外階段・エレベーターをコア化する(外壁や窓で囲む)ことでチープな印象になることを回避し、かつ、共用廊下側もガラス手摺、また、外壁には昨今はやりの風合いあるサンドエレガンテとすることで存在感を高めています。

IAO竹田デザインというと和の雰囲気をまとった物件が多い印象なのですが、当物件はより現代的(モダン)な印象を受ける物件で、特にエントランス周りはこれまでの幕張駅前のイメージを払拭するだけの素晴らしき空間ですね。

敷地西側の最も駅に近い部分にエントランスが設けられているのですが、このエントランス部分だけは平屋建のように18階建の部分から西側に突き出ており、天井までの高さのある窓が施され、鋭角なキャノピーもあしらわれた空間設計・デザインは息を飲めます(笑)。

総戸数200~300戸クラスのタワマンでないながらもこのレベルの空間(ゆとり)を実現出来ているのが立派ですし、デザイン的にもかなり優れていると思います。IAO竹田設計の実績は言わずもがなですが、当然のことながら物件の価格帯やエリアなどによってもデザインレベルは変わってくるわけでこのエリア・価格でこのデザインはお見事だなぁ…。

言い過ぎかもしれませんが、このマンションが出来ることで幕張駅前の今後により一層期待が持てる気すらしてきました。エリアの先行物件がどんなものかによって後から出来る物件のグレードも変わるものですし、この物件のエントランスが街並みに良い影響を与えるのは確実でしょう。

ちなみに、エントランスホールは三面がガラス(窓)で構成されており、いずれの方角にも緑が施されるため内部からの借景も申し分ありません。また、北西面は道路沿いの全てに厚みのある緑が施されますので、内からも外からもかなり見栄えするマンションになりますね。

共用施設としては、エントランスホール脇にブックラウンジが施されます。こちらは総戸数100戸超の物件のものとしてはやや小ぶり(一昔前ならば一般的な大きさですが、コロナ禍以降のリモートワークスペースを設けるトレンドからすると小さ目)です。

前回のシエリア幕張

公式ホームページ
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お部屋は61㎡の3LDK、南東向き中住戸です。南東方向は高さ制限が厳しい第一種住居地域(最高高さ20mの第1種高度地区)ですし、その手前には道路と当物件の機械式駐車場を挟んでいるという条件の良いポジションになります。

間取りは物件内で最も小さな60㎡そこそこのもので、「3LDK」というのは少々意外でした。
60㎡台中盤の3LDKならばどこにでもある時代ですが、50㎡台はプレシスなどの特定のブランドのものがほとんど、また、60㎡台前半のものも中盤のものに比べるとガクッと減りますからね。

駅徒歩2分とはいえ、幕張駅ですのでもう少し大きなものが相応しかったような印象もなくはないものの、洋室2や3の引き戸を開け放つことで2LDK的な使い勝手を実現できるプランで、そういったあたり(駅徒歩2分ゆえのディンクスニーズなど)も考慮しての提案なのでしょう。

先ほどのような80㎡超角住戸もある一方で、中住戸は60㎡台ばかりになっており、地味な幕張駅がそうさせるのか"デベロッパーの弱気"も窺えてしまう設計ではあるものの、やはり共用廊下側がきれいにアウトフレーム化された美しいプランという点には好感が持てるでしょう。

なお、洋室2の引き戸を開け放った場合はまた印象が変わりますが、LDの入口付近の実質的な廊下スペースが長めなのはやや気になる点になるでしょう。そもそもLDは9.6畳しかないですからね…。

坪単価は235万円。同階南東向き中住戸の67㎡は坪単価238万円とこちらよりも高い設定になっているのですが(一般的には条件やプランに大差ない場合、グロスが嵩まない分面積が小さなプランの方が単価が高くなりがちなので違和感がある)、バルコニー手摺の差も影響しているのでしょうか。

南東向き住戸でもこのプランのある西寄りのお部屋はガラス手摺になっておらず、ガラス手摺のプランと比べると”室内”からの眺望(視界抜け)で劣るところがあります。

なお、低層階は敷地内の機械式駐車場及び道路を挟み日照的な問題のないポジションながら210万円ほどからの設定(グロスで3,000万円台から)で、そういった価格帯のお部屋にとっては特に共用・デザイン面でのコスパの良さを感じることが出来るのではないでしょうか。

幕張駅は2018年のクレアホームズ幕張駅前(平均坪単価約200万円)以後の分譲はありませんが、お隣の幕張本郷駅で言うと、直近のエクセレントシティ幕張本郷レジデンス(2021年分譲/駅徒歩8分)が平均坪単価約240万円という水準ですからね。

ちなみに、第1期では78戸を供給するとのことで、契約率次第のところもありますがやはり好調なスタートを切ったようですね。あのエントランスに魅せられた方も少なくないのではないでしょうか。

設備仕様面は、スケールを生かしディスポーザー付、この単価帯ですので水回りの天然石天板仕様はありませんが食洗機は付いています。また、関電不動産のシエリアですのでオール電化になるのですが、それはともかくとして床暖房がないのは残念ですね。シエリア湘南辻堂などのようにオール電化でも床暖房を採用している物件はあるのですが、このシリーズは床暖房のハードルが高いですね。

管理費は222円/㎡。外廊下ですがディスポーザー付での水準ですので悪くないでしょう。
18階建総戸数102戸というスケールでしかないので、むろん各階ゴミ置場などはありませんが、エレベーターは普通に2基あります。

駐車場は全57台で、内訳は平置6台(建物1階部分)、機械式51台になります。前回も言及しましたが、近年の駅近物件としては多い方になります。

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