ロイヤルシーズン南麻布ヒルサイド【超小規模、すんごいエントランスアプローチ】3階59㎡11,630万円(坪単価651万円)

続けて、ロイヤルシーズン南麻布ヒルサイド。

設計は西尾建築設計、施工はデベロッパーの末長組です。

敷地面積500㎡超に過ぎない4フロア構成、総戸数12戸(50~80㎡台)となった物件で、このレベルのスケールのものは分譲マンションではあまりお目にかかることはないですね(※「リムテラス」シリーズのようなテラスハウス形態であればたくさんあります)。
同末長組により同タイミングで分譲中のロイヤルシーズン東麻布(敷地面積約170㎡、総戸数9戸)よりは大きいものの、総戸数13戸だったロイヤルシーズン六本木檜町公園よりも小さなものになります。

そのような小規模物件な上、敷地形状はいわゆる旗竿地(西側も道路に面してはいますが、わざわざ囲いをして利用しづらくしているところを見ると私道でしょうか)になっているため、ランドプランにも難がありますね。

整形の敷地形状で普通に一面が接道しているのであれば自転車置場をもっと目立たない位置に配置することも出来たのでしょうが、当物件はその細長いエントランスアプローチ沿いにせざるを得なかったため、せっかくの奥行あるアプローチも生かしきれない状況にあります(モロだしの自転車置場の傍らを通りエントランスへ…)。

その細長い部分を除いた敷地のメイン部分(正方形に近い長方形)はほぼほぼ住戸部分(エントランス階も同様)になっており(容積率を高めるためにはそうするのが当然のこと)、"エントランスホールらしい部分"がほぼ存在していないのも残念ですね。

PRC構造を採用し、掃き出し窓にはハイサッシ採用出来ている物件ですし、南面からの佇まいはガラス面豊かでそれなりの存在感もあるのですが、そちら側が人目に触れる機会はほとんどないでしょうし…。

前回のロイヤルシーズン南麻布ヒルサイド

公式ホームページ
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お部屋は59㎡の2LDK、南向き中住戸です。建築基準法上の2階住戸で、最上階から1つ下のフロアになります。最上階になると昨年分譲されたロイヤルシーズン南麻布(低地側の7階建)を越えるぐらいの高さになるのですが、1つ下のこの階だとまだ影響が残ってしまうでしょう。とはいえ、日照に関しては良好ですし、圧迫感なども少ないまずまずのポジションだと思います。

間取りは60㎡近いやや大き目の2LDKで、廊下が短め、さらにPRC構造による柱・梁のない空間が実現しているため専有面積以上のゆとりを感じることが出来るでしょう。

バルコニーは小さいものの、中住戸ながらLD周りにクランク形状の開口部を導入するなど充実した開口部も魅力でしょうね。

ただ、この面積帯・価格帯の2LDKであれば浴室は1418であって欲しかったですね。最近は本当に1317が多くなったと感じます…。

坪単価は651万円。やはり"視界抜け"が得られる感じではないため、先ほど1つ下の階の角住戸と同程度の水準になっています。そのように間取り的な魅力は小さくないですし、以下のように設備面でのグレード感もありますので、このご時世にしてはこなれた感はあります。
ただ、ブランド、スケール、そして駅距離(起伏もある)的にも投資に適した類の物件ではないので、実需でご自身のニーズにフィットするか否かがカギになるでしょう。

ちなみに、南麻布3丁目はスケールのある物件がなく中古市場においての出物が少ないのですが(しいて挙げるならばスタイルハウス南麻布で成約は400~500万円台)、4丁目で言うと築浅のプラウド南麻布やグランスイート広尾があり、プラウド(定借残期間約52年)は直近1年ほどで数件が成約し500~700万円台(フランス大使館向きの条件が良い住戸は出ていません)、グランスイートは約700万円(1階)といった感じなります。

設備仕様面は、小規模のためディスポーザーはないのですが、食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板はもちろんのこと、全室ビルトインエアコン及び間接照明、LD+主寝室の床暖房、廊下・洗面室・トイレ床のタイル貼、突板フローリング、室内窓サッシュ下及び外部サッシフレームを御影石仕上げ、室内からフラットに続くバルコニー床をウッドデッキ敷にするなど、近年の600万円台の物件では珍しい好仕様になります。

管理費は448円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、超小規模ゆえに結構立派な水準になってしまっています。

なお、駐車場はありません。このランドプランでは無理なのは分かりますが、やはり80㎡台などのお部屋にとってはウィークポイントになってしまうでしょうね。

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