パークホームズ渋谷松濤【アーキサイトメビウスデザイン×パークホームズながらも高めのサッシ高】2階59㎡10,690万円(坪単価602万円)
続けて、パークホームズ渋谷松濤。
設計・施工は佐藤工業、デザイン監修はアーキサイトメビウスです。
こちらの担当はJavier Casas Moro氏で、ディアナコートたまプラーザとピアース白金台三丁目の櫻井氏、プレミスト横濱反町とブリリアタワー池袋ウエストの菊地氏などと同様に代表の今井氏の名前が出ていないケースになります。
プレミアムフロア(12~13階)には100㎡超もあるとはいえ、敷地面積約1,200㎡、総戸数55戸の小ぶりなパークホームズということで、特段のゆとりある空間設計や高級感があるわけではありません。
しかしながら、三井がアーキサイトメビウスを起用するのは2018年のパークホームズ自由が丘以来のはずで、近年の「三井×アーキサイトメビウス」はパークホームズ武蔵小金井緑町こそあれど、他はパークコート元麻布ヒルテラス、パークコート乃木坂ザ・タワーといった感じで、パークホームズ自由が丘も含めやはり"高価格帯の物件であることを意識した起用"ではあるでしょう。
デザイン面での特長は、上層2フロアのバルコニー軒裏の木目調仕上げと、上層階に限らず階間の水平スラブの側面を木目調のルーバー仕上げとしている点でしょうか。
木目素材の仕様はトレンド通りのものではありますが、駒場キャンパス隣接の緑豊かなポジションとの相乗効果を感じますし、山手通りの喧騒を忘れさせてくれる緑の潤いを感じるエントランスアプローチも素敵ですね。
アプローチは足元に重厚感のある庵治石の石垣を設えると同時に、植栽も充実させることで敷地内の結界性を高めてくれています。
一方で少々物足りなさを感じてしまうのがエントランス周りの内部空間でしょうか。前回の記事で書いたように敷地のメインは高さ制限の厳しい第一種中高層住居地域であり、「13階建となった住戸部分が残りの山手通り寄りの第二種住居地域側に配置されている」のは至極当然のことなのですが、共用空間(1階部分)だけでもいいので第一種中高層住居地域側に設けて欲しかったと思ってしまうのです。
エントランスラウンジはリモートワークなどの利用も出来る空間設計になってはいるのですが、スペースとしては小さ目で、特に上層階の坪単価1,000万円近いプレミアム住戸とのギャップは少なからずあるのかなと。小ぶりなスケールの「パークホームズ」ですのでそういった住戸がなければ何ら違和感はないのですが…。
なお、1階部分にはスポーツバイクの収納に適した縦型駐輪ラックを確保したサイクルステーション(メンテナンススペースや設備もあり)があり、立地(そこそこ駅距離のある山手通り沿い)との相性は良いでしょうね。
パークコート神宮北参道ザ・タワーにもサイクルワークショップという共用施設がありましたし、昨今の渋谷区三井物件の特徴と言っていいのかもしれません。
前回のパークホームズ渋谷松濤。
公式ホームページ

お部屋は59㎡の2LDK、南西角住戸です。1階には住戸がありませんので最下階にはなるのですが、南西側隣接地はもちろん駒場キャンパスで、グリーンビューになります。手前は当物件の駐車場(正面方向は平置)がありますので将来的に視界が変わることもなく日照良好な恵まれたポジションですね。
敷地内には部分的ではありますが、植栽も施され、なおかつ、山手通りに背を向けたポジションでもあるので、低層階ながらも恵まれていると感じます。
間取りは60㎡近いやや大き目の2LDKになっています。
東側がエレベーターでえぐられたよくある形状の2LDKで、同時に内廊下設計となった物件のため、ベッドルーム1室が行灯部屋になってもいるのですが、中住戸ながら特色のある開口部が設けられているのは良い点でしょう。
順梁設計なのでカウンターなどによる面積消費がない中で、窓際の下り天井も2.1mに出来ており”ノンタワマンの一般住戸”としては上位のクオリティを実現出来ています。
ちょっとしたコーナーサッシ形状になっているので採光面での魅力も十分ですし、一般フロアの中住戸がこの開口部であるのに対し、先ほど取り上げたプレミアムフロア南角住戸があの開口部というのはちょっと不思議ですらあるなぁ…と。
なお、当物件は玄関前にプライベートデリバリーボックス(スマ直ストレージ。専有面積に含まれています)が備わっており、専用の宅配ボックスや食配ステーションとして利用することが出来ます。
坪単価は602万円。上層階でも600万円台中盤ということで思っていたよりも差が大きくなかったですね。
上述のように低層階でも良好なポジションではあるのですが、「パークホームズ」なわけですし、駅距離もある山手通り沿いのこの物件のストロングポイントは言わずもがな「南西方向の特別な眺望」に他なりませんので、上下差はもう少し大きくともおかしくなかった印象ではありますかね(低層階がもう少し安くともおかしくなかったということ)。
近年の近隣供給事例としては、ドゥアージュコラッド松濤(2019年分譲/平均坪単価約495万円)、ピアース渋谷ウエスト(2019年分譲/平均坪単価約515万円)、クレヴィア渋谷富ヶ谷(2021年分譲/平均坪単価約600万円)などがあり2019年頃からの価格上昇を加味しても低層階の600万円はやや強い気がします。
※ザ・パークハウスグラン神山町やフォレセーヌ渋谷富ヶ谷は立地・物件属性的に比較対象として相応しくないため除いています。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、フィオレストーンの水回り天板、トイレ手洗いカウンターに加え、キッチンにはカップボードがありますので大きな違和感はありません。ただ、下限でも600万円台になる物件ですのでLDビルトインエアコンなどのようなワンランク上の仕様が1つ2つあって欲しかった印象ではありますね(30㎡台のコンパクトプランはともかく、「50㎡台以上」においての話)。
管理費は398円/㎡。けしてスケールの大きな物件でないながらもディスポーザー付、かつ、内廊下ですのでこのぐらいになるのはやむなしでしょう。
駐車場は全19台で、内訳は平置4台・機械式15台になります(非分譲住戸専用駐車場11台含む)。
設計・施工は佐藤工業、デザイン監修はアーキサイトメビウスです。
こちらの担当はJavier Casas Moro氏で、ディアナコートたまプラーザとピアース白金台三丁目の櫻井氏、プレミスト横濱反町とブリリアタワー池袋ウエストの菊地氏などと同様に代表の今井氏の名前が出ていないケースになります。
プレミアムフロア(12~13階)には100㎡超もあるとはいえ、敷地面積約1,200㎡、総戸数55戸の小ぶりなパークホームズということで、特段のゆとりある空間設計や高級感があるわけではありません。
しかしながら、三井がアーキサイトメビウスを起用するのは2018年のパークホームズ自由が丘以来のはずで、近年の「三井×アーキサイトメビウス」はパークホームズ武蔵小金井緑町こそあれど、他はパークコート元麻布ヒルテラス、パークコート乃木坂ザ・タワーといった感じで、パークホームズ自由が丘も含めやはり"高価格帯の物件であることを意識した起用"ではあるでしょう。
デザイン面での特長は、上層2フロアのバルコニー軒裏の木目調仕上げと、上層階に限らず階間の水平スラブの側面を木目調のルーバー仕上げとしている点でしょうか。
木目素材の仕様はトレンド通りのものではありますが、駒場キャンパス隣接の緑豊かなポジションとの相乗効果を感じますし、山手通りの喧騒を忘れさせてくれる緑の潤いを感じるエントランスアプローチも素敵ですね。
アプローチは足元に重厚感のある庵治石の石垣を設えると同時に、植栽も充実させることで敷地内の結界性を高めてくれています。
一方で少々物足りなさを感じてしまうのがエントランス周りの内部空間でしょうか。前回の記事で書いたように敷地のメインは高さ制限の厳しい第一種中高層住居地域であり、「13階建となった住戸部分が残りの山手通り寄りの第二種住居地域側に配置されている」のは至極当然のことなのですが、共用空間(1階部分)だけでもいいので第一種中高層住居地域側に設けて欲しかったと思ってしまうのです。
エントランスラウンジはリモートワークなどの利用も出来る空間設計になってはいるのですが、スペースとしては小さ目で、特に上層階の坪単価1,000万円近いプレミアム住戸とのギャップは少なからずあるのかなと。小ぶりなスケールの「パークホームズ」ですのでそういった住戸がなければ何ら違和感はないのですが…。
なお、1階部分にはスポーツバイクの収納に適した縦型駐輪ラックを確保したサイクルステーション(メンテナンススペースや設備もあり)があり、立地(そこそこ駅距離のある山手通り沿い)との相性は良いでしょうね。
パークコート神宮北参道ザ・タワーにもサイクルワークショップという共用施設がありましたし、昨今の渋谷区三井物件の特徴と言っていいのかもしれません。
前回のパークホームズ渋谷松濤。
公式ホームページ

お部屋は59㎡の2LDK、南西角住戸です。1階には住戸がありませんので最下階にはなるのですが、南西側隣接地はもちろん駒場キャンパスで、グリーンビューになります。手前は当物件の駐車場(正面方向は平置)がありますので将来的に視界が変わることもなく日照良好な恵まれたポジションですね。
敷地内には部分的ではありますが、植栽も施され、なおかつ、山手通りに背を向けたポジションでもあるので、低層階ながらも恵まれていると感じます。
間取りは60㎡近いやや大き目の2LDKになっています。
東側がエレベーターでえぐられたよくある形状の2LDKで、同時に内廊下設計となった物件のため、ベッドルーム1室が行灯部屋になってもいるのですが、中住戸ながら特色のある開口部が設けられているのは良い点でしょう。
順梁設計なのでカウンターなどによる面積消費がない中で、窓際の下り天井も2.1mに出来ており”ノンタワマンの一般住戸”としては上位のクオリティを実現出来ています。
ちょっとしたコーナーサッシ形状になっているので採光面での魅力も十分ですし、一般フロアの中住戸がこの開口部であるのに対し、先ほど取り上げたプレミアムフロア南角住戸があの開口部というのはちょっと不思議ですらあるなぁ…と。
なお、当物件は玄関前にプライベートデリバリーボックス(スマ直ストレージ。専有面積に含まれています)が備わっており、専用の宅配ボックスや食配ステーションとして利用することが出来ます。
坪単価は602万円。上層階でも600万円台中盤ということで思っていたよりも差が大きくなかったですね。
上述のように低層階でも良好なポジションではあるのですが、「パークホームズ」なわけですし、駅距離もある山手通り沿いのこの物件のストロングポイントは言わずもがな「南西方向の特別な眺望」に他なりませんので、上下差はもう少し大きくともおかしくなかった印象ではありますかね(低層階がもう少し安くともおかしくなかったということ)。
近年の近隣供給事例としては、ドゥアージュコラッド松濤(2019年分譲/平均坪単価約495万円)、ピアース渋谷ウエスト(2019年分譲/平均坪単価約515万円)、クレヴィア渋谷富ヶ谷(2021年分譲/平均坪単価約600万円)などがあり2019年頃からの価格上昇を加味しても低層階の600万円はやや強い気がします。
※ザ・パークハウスグラン神山町やフォレセーヌ渋谷富ヶ谷は立地・物件属性的に比較対象として相応しくないため除いています。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、フィオレストーンの水回り天板、トイレ手洗いカウンターに加え、キッチンにはカップボードがありますので大きな違和感はありません。ただ、下限でも600万円台になる物件ですのでLDビルトインエアコンなどのようなワンランク上の仕様が1つ2つあって欲しかった印象ではありますね(30㎡台のコンパクトプランはともかく、「50㎡台以上」においての話)。
管理費は398円/㎡。けしてスケールの大きな物件でないながらもディスポーザー付、かつ、内廊下ですのでこのぐらいになるのはやむなしでしょう。
駐車場は全19台で、内訳は平置4台・機械式15台になります(非分譲住戸専用駐車場11台含む)。
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