パークホームズ荻窪三丁目【直床ながら瀟洒なデザインと各階ゴミ置場】2階32㎡4,690万円(坪単価483万円)
続けて、パークホームズ荻窪三丁目。
設計はアトリエシープ、施工は興建社になります。
2020年に近隣で分譲されたプラウド荻窪三丁目も興建社によるものでしたし、興建社の名前を聞くのは"ほぼほぼプラウド"という感じなので、意外でした(だから何、ってことはないのですが…汗)。
驚いたのは直床という点ですね。第一種中高層住居専用地域内で第2種高度地区などの高さ制限(斜線制限)がある中で、ギリギリの高さ(南側は4階建ですが、北側が3階建になっていることからも斜線制限がギリギリなのは明らか)を実現するための苦肉の策なのだとは思うものの、平均でも500万円超、最高700万円超という高単価帯の物件ですのでどうにもこうにも違和感が伴いますね。
三井は平均坪単価約525万円のパークホームズ市ヶ谷ヒルトップレジデンスで直床を採用しておりそれと同様のケースと言えばそれまでなのですが、マンションが高騰するこのご時世とはいえ他のデベロッパーだと"この価格帯での直床"はなかなか踏み出し切れないところなのかなと。三井のブランド力や積み重ねてきたこれまでの実績はもちろんのこと"それ以外のパフォーマンス"があってなんとかカバーできる(許容できる)という印象でしょうね。もちろん人それぞれのところで何を重視するか次第ではありますが…。
なお、当物件の"それ以外のパフォーマンス"という点で真っ先に挙げられるのはデザインでしょう。
前回の記事でも申し上げたように、かなりの小規模物件で、採算性の確保が難しいことから当然のように完成売り(2月竣工済)としていることが多少影響しているのかもしれませんが、それ以前にかなりの高額物件(100㎡超は2億超とグロスも非常に立派)ということもあってか、デザイン面にはかなりの拘りを感じます。
先日のパークホームズ渋谷松濤の際にも言及したように、近年の三井はなかなか「パークコート」を付けないので(ブランドの安売りをしないので)、ここがパークコートにならないのは当然のことではあるのですが、デザインコードから言ったらこの物件は”パークコート系”とすら思いますね。
ダイレクトサッシを強調したモダンさの中に伝統的な洋館様式を取り入れた意匠で、均等に配された壁柱、自然石仕上げの基壇部など品格・重厚感を覚えることのできる端正なものになります。
100㎡超もあるとはいえ、30~70㎡台がメインとなる敷地面積約600㎡・総戸数19戸の小規模物件ですのでエントランスホールはやはりこじんまりとしてしまいますが、やはりクラシックな装いのデザインで高級感がありますね。
また、驚きなのは各階ゴミ置場付であることです。
“パークホームズ荻窪ザ・レジデンスに付けた手前、こちらに付けないわけにはいかない”という事情、さらに言えば"その直床だったパークホームズ市ヶ谷ヒルトップレジデンスにも各階ゴミ置場があった"ように、高額物件なりの「三井の駆け引き(ツンデレ)」が表れた形というと分かりやすいでしょうか。
このようなエレベーター1基の小規模物件で各階ゴミ置場を設けてしまうと、ゴミ回収時間帯に出入りが被ってしまうと微妙ではあるのですが、実際、各階ゴミ置場付のマンションはとても便利で、一度住んでしまうとそうでないマンションには住みたくなくなりますからね…。
前回のパークホームズ荻窪三丁目。
公式ホームページ

お部屋は32㎡の1LDK、北向き中住戸です。北側正面は2階建(屋根裏も含めると2.5階ほど?)で、接道もしていないのでわりと近いところで視界が妨げられてしまいます。
間取りはそのようなポジションであることが考慮された30㎡そこそこの小さめの1LDKになります。
バルコニー側の柱の食い込みが気になる一方で、採光面を考慮したワイドスパン設計は魅力でしょう。玄関・廊下がコンパクトに出来ているので効率性も高いです。
ベッドルームはリビングインになってしまうのであれば扉がもう1枚分きれいに開け放てるようになっていると良かった気はしますね。
坪単価は483万円。そのように前建の影響の強いポジションですので、物件内で最も面積の小さな住戸なり(グロスが嵩んでいないなり)に単価が気持ち高めの印象はあるものの、他の30~70㎡台の低層階と大きな単価差はなく、物件内の下限水準になります。
近年の荻窪駅にほど近いコンパクトだと、ピアース荻窪(2020年分譲/駅徒歩3分/平均坪単価約480万円)、ルジェンテ荻窪(2019年分譲/駅徒歩4分/平均坪単価約450万円)がありますね。囲まれ感の強い低層階での483万円は、やはり直近の価格高騰が織り込まれた水準という印象にはなりますが、大きな違和感はないでしょう。
設備仕様面は、超小規模ながらディスポーザーが付いているのは100㎡超の高額住戸への配慮であり、上で言う"それ以外のパフォーマンス"の一環でしょうか。最上階角住戸も70㎡そこそこにするのであればディスポーザーを導入しないという選択肢もあったはずですが、70㎡そこそこだと坪単価600万円が関の山で、100㎡超(坪単価700万円超)で単価を伸ばした方が採算がとりやすいと考えた結果なのだと思います。"100㎡超プレミアム"が乗っかったとしても700万円超は高い気がしますけれども…。
一般住戸の食洗機、トイレ手洗いカウンター、水回りの天然石天板仕様などに加え、100㎡超プレミアム住戸には、LDビルトインエアコン、キッチン及び主寝室の床暖房、おそうじ浴槽、廊下・洗面室・トイレ床のタイル仕上げなどが備わっています。
一般住戸も十分に立派な単価帯ですので50㎡台以上であればLDビルトインエアコンぐらい欲しかったところでしょうか。
管理費は529円/㎡。内廊下、ディスポーザー、さらに各階ゴミ置場付ですので高くなるのは当然のことです。むしろ総戸数19戸でこの水準ならば御の字とすら思いますね。
駐車場は平置2台のみになります。100㎡超のプレミアム2戸に専用使用権が付いていますので、一般住戸にとってはないようなものですね…。
設計はアトリエシープ、施工は興建社になります。
2020年に近隣で分譲されたプラウド荻窪三丁目も興建社によるものでしたし、興建社の名前を聞くのは"ほぼほぼプラウド"という感じなので、意外でした(だから何、ってことはないのですが…汗)。
驚いたのは直床という点ですね。第一種中高層住居専用地域内で第2種高度地区などの高さ制限(斜線制限)がある中で、ギリギリの高さ(南側は4階建ですが、北側が3階建になっていることからも斜線制限がギリギリなのは明らか)を実現するための苦肉の策なのだとは思うものの、平均でも500万円超、最高700万円超という高単価帯の物件ですのでどうにもこうにも違和感が伴いますね。
三井は平均坪単価約525万円のパークホームズ市ヶ谷ヒルトップレジデンスで直床を採用しておりそれと同様のケースと言えばそれまでなのですが、マンションが高騰するこのご時世とはいえ他のデベロッパーだと"この価格帯での直床"はなかなか踏み出し切れないところなのかなと。三井のブランド力や積み重ねてきたこれまでの実績はもちろんのこと"それ以外のパフォーマンス"があってなんとかカバーできる(許容できる)という印象でしょうね。もちろん人それぞれのところで何を重視するか次第ではありますが…。
なお、当物件の"それ以外のパフォーマンス"という点で真っ先に挙げられるのはデザインでしょう。
前回の記事でも申し上げたように、かなりの小規模物件で、採算性の確保が難しいことから当然のように完成売り(2月竣工済)としていることが多少影響しているのかもしれませんが、それ以前にかなりの高額物件(100㎡超は2億超とグロスも非常に立派)ということもあってか、デザイン面にはかなりの拘りを感じます。
先日のパークホームズ渋谷松濤の際にも言及したように、近年の三井はなかなか「パークコート」を付けないので(ブランドの安売りをしないので)、ここがパークコートにならないのは当然のことではあるのですが、デザインコードから言ったらこの物件は”パークコート系”とすら思いますね。
ダイレクトサッシを強調したモダンさの中に伝統的な洋館様式を取り入れた意匠で、均等に配された壁柱、自然石仕上げの基壇部など品格・重厚感を覚えることのできる端正なものになります。
100㎡超もあるとはいえ、30~70㎡台がメインとなる敷地面積約600㎡・総戸数19戸の小規模物件ですのでエントランスホールはやはりこじんまりとしてしまいますが、やはりクラシックな装いのデザインで高級感がありますね。
また、驚きなのは各階ゴミ置場付であることです。
“パークホームズ荻窪ザ・レジデンスに付けた手前、こちらに付けないわけにはいかない”という事情、さらに言えば"その直床だったパークホームズ市ヶ谷ヒルトップレジデンスにも各階ゴミ置場があった"ように、高額物件なりの「三井の駆け引き(ツンデレ)」が表れた形というと分かりやすいでしょうか。
このようなエレベーター1基の小規模物件で各階ゴミ置場を設けてしまうと、ゴミ回収時間帯に出入りが被ってしまうと微妙ではあるのですが、実際、各階ゴミ置場付のマンションはとても便利で、一度住んでしまうとそうでないマンションには住みたくなくなりますからね…。
前回のパークホームズ荻窪三丁目。
公式ホームページ

お部屋は32㎡の1LDK、北向き中住戸です。北側正面は2階建(屋根裏も含めると2.5階ほど?)で、接道もしていないのでわりと近いところで視界が妨げられてしまいます。
間取りはそのようなポジションであることが考慮された30㎡そこそこの小さめの1LDKになります。
バルコニー側の柱の食い込みが気になる一方で、採光面を考慮したワイドスパン設計は魅力でしょう。玄関・廊下がコンパクトに出来ているので効率性も高いです。
ベッドルームはリビングインになってしまうのであれば扉がもう1枚分きれいに開け放てるようになっていると良かった気はしますね。
坪単価は483万円。そのように前建の影響の強いポジションですので、物件内で最も面積の小さな住戸なり(グロスが嵩んでいないなり)に単価が気持ち高めの印象はあるものの、他の30~70㎡台の低層階と大きな単価差はなく、物件内の下限水準になります。
近年の荻窪駅にほど近いコンパクトだと、ピアース荻窪(2020年分譲/駅徒歩3分/平均坪単価約480万円)、ルジェンテ荻窪(2019年分譲/駅徒歩4分/平均坪単価約450万円)がありますね。囲まれ感の強い低層階での483万円は、やはり直近の価格高騰が織り込まれた水準という印象にはなりますが、大きな違和感はないでしょう。
設備仕様面は、超小規模ながらディスポーザーが付いているのは100㎡超の高額住戸への配慮であり、上で言う"それ以外のパフォーマンス"の一環でしょうか。最上階角住戸も70㎡そこそこにするのであればディスポーザーを導入しないという選択肢もあったはずですが、70㎡そこそこだと坪単価600万円が関の山で、100㎡超(坪単価700万円超)で単価を伸ばした方が採算がとりやすいと考えた結果なのだと思います。"100㎡超プレミアム"が乗っかったとしても700万円超は高い気がしますけれども…。
一般住戸の食洗機、トイレ手洗いカウンター、水回りの天然石天板仕様などに加え、100㎡超プレミアム住戸には、LDビルトインエアコン、キッチン及び主寝室の床暖房、おそうじ浴槽、廊下・洗面室・トイレ床のタイル仕上げなどが備わっています。
一般住戸も十分に立派な単価帯ですので50㎡台以上であればLDビルトインエアコンぐらい欲しかったところでしょうか。
管理費は529円/㎡。内廊下、ディスポーザー、さらに各階ゴミ置場付ですので高くなるのは当然のことです。むしろ総戸数19戸でこの水準ならば御の字とすら思いますね。
駐車場は平置2台のみになります。100㎡超のプレミアム2戸に専用使用権が付いていますので、一般住戸にとってはないようなものですね…。
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