クリオ学芸大学ザ・クラシック【設備・外廊下はもう1つ、デザイン・間取りは良好】4階55㎡8,991万円(坪単価540万円)

続けて、クリオ学芸大学ザ・クラシック。

設計は島田建築設計事務所、施工は三木組、そしてデザイン監修はウイ・アンド・エフヴィジョンになります。

「クリオ~ザ・クラシック」はクリオ武蔵境ザ・クラシック以来の2物件目で、武蔵境もデザインに拘りを感じる物件ではありましたが、こちらはその比ではなく「ザ・クラシック」という名に恥じない重厚さと繊細さを感じることが出来ますね。

敷地面積600㎡そこそこの小規模物件ですし、1階部分(駒沢通り沿い)には事業協力者店舗スペース(従前この敷地の一部には床屋さんがありました)も入ることによる生活感(?)も気にはなります。
しかしながら、駒沢通り沿いの石積みのゲート、共用廊下側にこれでもかというぐらいに設けられた重厚なマリオン(メーターボックスを囲むようにタイルが貼られ、それがマリオンのようになっています)により高級感を演出出来ていますし、さらにエントランス周りを駒沢通りからかなりしっかりとセットバックしたことで非常に奥行のあるエントランスアプローチを実現出来ているのも素晴らしいですね。

エントランスアプローチ沿いには石積みの壁と植栽が設けられ、小規模物件らしからぬ豊かなものとなっています。

以下のような中住戸2LDKであれば共用廊下に居室を設けずとも行灯部屋でもリビングインとすることで2LDKが可能になりますので、駒沢通りの喧騒の影響も抑えることのできる内廊下設計であって欲しかったという思いもありますが、デザインにおいては価格帯なりの魅力は十分でしょう。

前回のクリオ学芸大学ザ・クラシック

公式ホームページ
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お部屋は55㎡の2LDK、南向き中住戸です。やはり南側は最高高さ10mの第一種低層住居専用地域が広がっており、この階からでも半永久的な視界抜けを得ることが出来ます。

間取りは平均的な大きさの2LDKで、一部がエレベーターにえぐられた専有部形状も月並みなのですが、やはり共用廊下側の柱までをきれいにアウトフレーム化した設計は素晴らしいですね。

一方でちょっと残念に感じるのがベッドルーム2の引き戸でしょうか。連窓サッシが採用されているので開口部自体は良いのですが、方立てが意外なほど大きいため引き戸を開けても居室の一体感や窓の連続性が今一つです。

引き戸の扉がクローゼットの前に収納できるようになっているのはクリオシリーズでわりと見かける気の利いた設計で好感の持てる点ではあるのですが…。

坪単価は540万円。先ほどの1つ上の階の角住戸よりもやや高い水準です。70㎡台に比べるとグロスが嵩んでいないことによる単価設定なのでしょうが、碑文谷や鷹番の目黒区低層住宅街物件ではないにしろ、非常に良好な南面条件がスペシャルに感じるファミリーにも受ける物件ですので、こちらの方が単価が高いというのは若干の違和感がありますね。

なお、物件平均としては500万円台中盤~後半といったところで、先行するピアース碑文谷五丁目と同じぐらいになるでしょうか。
あちらはその名の通り目黒区碑文谷5丁目に位置しており、眺望的な魅力が高まる中層階以上はさておき、南面の抜けが限定的な低層階はもう少しこなれた水準でもおかしくなかった印象ですかね。

柱のアウトフレームが非常にきれいなプランですので実質坪単価はもう少し下に見ても良いのでしょうが…。

ちなみに、学芸大学駅を最寄りとする世田谷アドレスの物件は近年の供給がなく、ドレッセ世田谷下馬(2018年分譲/学芸大学駅徒歩16分/平均坪単価約345万円)、サンクレイドル学芸大学(2017年分譲/学芸大学駅徒歩13分/平均坪単価約370万円)といった感じで、駅距離が違う上、南面条件が全然違うので参考にはなりません。

設備仕様面は、やはりディスポーザーがないのが残念ですね。小規模とはいえ70~80㎡台の高グロス住戸が多めの物件ですし、全体的なコンセプト(雰囲気)からしてもあった方がシックリきたでしょうね。
食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板仕様などは備わっていますが、ワンランク上の高級感のあるものは見当たりません。

管理費は335円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ながら小規模であることが影響し高めの水準になっています。

駐車場は全6台で、身障者用を含む3台が平置、残りの3台が機械式になります。

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