クリオ茅ヶ崎中海岸グランシック【22分の19が100㎡超という驚愕のゆとり】3階106㎡12,497万円(坪単価391万円)

クリオ茅ヶ崎中海岸グランシック。

所在地:神奈川県茅ケ崎市中海岸2-11171-2(地番)
交通:茅ヶ崎駅徒歩12分
用途地域:第一種低層住居専用地域
階建・総戸数:3階建、22戸

クリオ茅ヶ崎中海岸グランヴィラの分譲開始からわずか1年、こんなに早く中海岸の好立地低層物件が生まれると思いませんでした。ここは茅ヶ崎市福祉会館跡地で大通りからしっかりと内に入った第一種低層住居専用地域ながらもそこそこのスケールを有した物件になります。

グランヴィラの敷地面積6,300㎡超に対し、こちらは2,300㎡弱ということでスケール的には大分小さくはなりますし、グランヴィラよりもさらに大きなヴェレーナグラン茅ヶ崎東海岸も分譲中ですので、茅ヶ崎の低層住宅街物件の希少性が一時的に薄れている感があったりもするのですが(駅距離はあっても立派な価格帯で売れていますし、6,000㎡超はともかくこのぐらいの規模のものであれば今後も出てくる可能性は低くないのではないでしょうか)、そういった状況もあってか、この物件にしかない特徴をプラスした物件という点も興味深いですね。

最大のポイントであり最大の特徴になるのが、総戸数22戸のうち19戸が100㎡超(※)となったプランニングです。
※ちなみに、現在、ホームページには「全邸100㎡超」が謳われているのですが、「注釈」で第1期販売の7戸が100㎡超である旨が書かれています。そこまでして全邸100㎡超と言いたいのかっていう(笑)。100㎡超でない3戸はいずれも70㎡台なのですが、そこまで100㎡超をアピールしたいのであれば、もう3戸も含め全て100㎡超にしたらよかったんじゃないかとも思いますけど…。

という感じで、クドクドといちゃもんを付けておりますが、兎にも角にも平均専有面積100㎡超というのはとんでもなくレアな存在です。
ホームページによると、2001年以降に1都3県で供給された「平均専有面積100㎡超」の分譲マンションは約1.6%(257物件)ということで”思っていたよりもある”と感じた方は少なくないのではないでしょう。
しかしながら、ちょっとマンションに詳しい方であればお分かりのように2000年代前半は近年よりも平均専有面積が遥かに大きく100㎡超のプランを見かけることはけして珍しくなく(ちょっと前のものにはなりますが、平均専有面積の推移についての分析記事⇒【3LDKが凄く増えています】過去10年の平均専有面積の推移①新築と中古の平均専有面積の推移①【都区部を除けば中古は安定的】)、直近10年ほどの間で調べてみると首都圏の平均100㎡超のマンションは50~60物件程度しかないですね。

神奈川県内の直近10年ではグランドメゾン伊勢山、レーベン横浜汐見台ソラノテ、バースヒル溝の口プレッサ、ヴェレーナシティ上大岡ザ・パークハウス鎌倉のたった5物件になると思いますし、近年は1年に1物件出ればいい方という感覚でしょう。
実際、ヴェレーナシティ上大岡は面食らいすぎてポカーンとなりました(笑)。

マンションが安かった2000年代前半は100㎡超でも3,000~4,000万円ほどの物件を多く作れたので世間をにぎわせたヒューザー物件(あそこは偽装していたので正確には"作れていない"のですが…)などもしかりでいわゆるサラリーマン世帯向けの100㎡超が多く生まれたのですが、近年の100㎡超は"港区を主とした都心一等地の超富裕層向けのブランド物件"がほとんどという状況になります。

そんな中、ここは"茅ヶ崎(ローカル)の一等地なりの100㎡超ということで少々難しい立ち位置"とも感じるのですが、駅徒歩15分のグランヴィラやヴェレーナグランなどよりも駅が近い閑静な第一種低層住居専用地域になりますし、茅ヶ崎公園が徒歩2分、茅ヶ崎海岸まで徒歩9分となるポジションは茅ヶ崎エリアでは最高レベルのものに違いなく、そもそも"このようなほどほどのスケールだからこそ"平均専有面積100㎡超が可能だったとも言えるでしょうね。
グランヴィラのようなスケールで平均専有面積100㎡超を目指したら高額住戸が多くなり過ぎてプロジェクト(販売計画)が破綻してしまうでしょう。

立地的なネックはやはり買物便です。
サザン通り商店街が徒歩7分、たまやが徒歩11分、ラスカが徒歩13分、イトーヨーカドーが徒歩16分といった感じで、駅方向に近い分グランヴィラよりは良いものの、”環境をとるか利便性をとるか”的なところはどうしてもありますね。

なお、通学区は茅ヶ崎小学校で徒歩10分の距離感になります。

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2022-5-26_17-15-31_No-00.png
お部屋は106㎡の3LDK、南向き中住戸です。西側には当物件の西向きの棟がありますが、位置的には角となる最上階ルーフトップテラス付住戸になります。
南側隣接地には茅ヶ崎市文化資料館(2階建)がありますが、最上階であれば視界抜けも出てきますし、緑豊かな借景も魅力の1つになるでしょうか。海岸まではそのように徒歩9分ほどありますので3階建の屋上でもいわゆるオーシャンビューという感じにはならないのですが、海岸まで高さ制限10mエリアが広がっているので(むろん防砂林などは別です)、屋上テラスからの眺望はとても気持ちの良いものになるでしょう。

間取りはもちもちの木で100㎡超になっており(ちなみに、100㎡未満(70㎡台)になるのは南東角の1~3階です)、特に玄関がすっごいですね。

窓があり採光が得られる玄関下足スペースもゆとりがあるのですが、その先のホールが凄いですね。これぞ、お金持ちの家(笑)でしょう。

そうは言っても100㎡を少し超えた程度しかないマンションですので、いわゆる廊下部分は効率性重視で、ホールからすぐのところにベッドルームやトイレ・洗面所があるためプライバシー面に優れているとは言えないのですが、それでも補って余りある魅力的な設計です。

ルーフトップテラスへの動線部(階段)も専有面積にカウントされるため、ワンフロアの100㎡超のようなゆとりはないことには注意が必要ですが、階段をLD内の動線にしているあたり(バルコニーなどの屋外階段ではないということ)は評価できる点ですし、南面ワイドな連窓サッシも魅力ですね。
通風面を考えたら小さくとも西面(妻面)に開口部があると良かったとは思いますが…。

なお、バルコニー戸境の仕切りが外観デザインを考慮し”斜め”になっており、表面の仕上がり(マテリアル)も繊細ですね。

坪単価は391万円。当物件の最高単価は最上階北西角の138㎡の430万円で、最上階住戸は全てこのような屋上テラス付で坪単価400万円前後が多くなっていますね(※南東角74㎡も屋上テラス付で坪単価約400万円)。

こちらとは異なり100㎡超は限定的でしたが、グランヴィラの100㎡超(最上階)は坪単価360万円超、ヴェレーナグランの100㎡超(最上階)は坪単価約400万円という感じでしたので、直近の相場上昇やこちらの方が駅に近いことを考えれば大きな違和感はないでしょう。

1~2階は同様の100㎡超でも坪単価300万円前後になっており、屋上テラス付とはいえ階段による面積消費がある中でのこの単価差はちょっと大きい印象がありますし、最上階屋上テラス付住戸だけで7戸(1戸は70㎡台)ありますので、流石に簡単に完売してしまうことはなさそうですが…。
ちなみに、そのように第1期は全体で7戸の分譲で全て100㎡超ですが、1~3階全てのフロアでの供給があり、特定のフロアへの偏りは見られません。

0 Comments



Post a comment