ル・サンク小田原栄町【立地なりのデザインとランドプラン】69㎡4,098万円(坪単価198万円)

続けて、ル・サンク小田原栄町。

設計・施工は長谷工ですが普通に二重床になります。

デザイン監修に別途デザイナーを起用しておらずデザイン面も含め長谷工の担当者によるもののようですが、単刀直入に言ってデザインクオリティが非常に高いと感じる物件ですね。

前回の記事で取り上げた角住戸の東西コーナー部に設けられたダイレクトサッシのインパクトが非常に高い物件になるのですが、それ以前にベースとなる部分の設計・デザインが素晴らしいと感じます。

城下町の町屋建築の特徴を踏襲したコンセプトを採用し、最上階に庇を回したことで水平ラインを強調した屋根、横方向に桟を渡したバルコニー手摺などが外観デザイン上の大きなアクセントになっています。

交差点のあるコーナー部には植栽を施した自主管理広場、そしてそこから敷地南側のエントランスにかけて並木と共に歩道上空地(※)を設けたことで総戸数65戸という数字以上のゆとりを感じるランドプランも大きな魅力、また、敷地の南側と東側道路沿いを無電柱化しているあたりも素晴らしい点ですね。
※小田原市の「立地適正化計画」と「都市廊政策」を考慮してのものでしょう。プレミスト小田原栄町も同様の試みがなされていました。

敷地面積約1,150㎡ほどの並のスケールの物件ですので、エントランスホールなどにゆとりを感じることはありませんし、エントランスホールのデザインは少々個性的(派手とかではなくむしろやや地味ですらある)なので好みの分かれるところでしょう。

ただ、天井部に施されたライン上の間接照明は美しく、エントランスホール脇には小さ目ながらも集会室があるのも悪くありません。

前回のル・サンク小田原栄町

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2022-6-20_10-23-5_No-00.png
お部屋は70㎡弱の2LDK+S、南向き中住戸です。全戸南向きとなる中で、敷地東西中ほどに位置した中住戸で、南西側にはそのプレミストがあるものの、大工町通りの向かいはコインパーキング(青空)で、現状はその先にも高い建物がないので、低層階でも日照良好なポジションです。将来的に安泰とまでは言えませんが、南側にはそのように道路の手前に歩道上空地があり、大工町通りの向かいまで十分な離隔が図れているので仮に何かしらの建物が立っても日照が全く得られないといったようなことはないように思います。

間取りは物件内では唯一の70㎡に満たないもので、このご時世なりに面積を絞りグロス価格の嵩みを抑えたいデベロッパーの思惑を感じずにはいられませんが、こちらよりは時期的にまだ価格が安かったそのプレミスト小田原栄町ですら同じ面積帯のものがあったぐらいですので違和感はないでしょう。

プレミストの同面積帯に比べると柱の食い込みが目立つタイプで、洋室1の共用廊下側の凹凸感は少々気にはなるものの、玄関が共用廊下からしっかりとセットバックされていることで廊下自体は短めですし、玄関前にアルコーブ的なゆとりがあるのも好感の持てる点です。

LDから洋室2にかけては連窓サッシ、さらに、洋室2の引き戸が大きく開け放てるようになっているのも◎でしょう。

坪単価は198万円。プレミスト小田原栄町(平均坪単価約225万円)の下限は約190万円でしたので、若干高くはなりますが、南面条件はこちらの方が上ですし、3年の時が経過していることを考えると意外なほど現実的な設定と感じますね。

先行して分譲中のレーベン小田原ザ・タワーでも平均坪単価約260万円ほどの設定で、一時的に供給が多くなっていることも影響しているのかもしれませんが、こちらも小田原では良いポジションの物件ですので今時の200万円未満は魅力があるでしょう。

契約率次第ではありますが、第1期は50戸(非分譲住戸を除いた分譲戸数)のうち45戸を供給するということでレーベン同様に人気の高さが窺えます。
※レーベンは優先分譲72戸に次ぎ、先月の第1期62戸も平均2.4倍で即日完売させている。

設備仕様面は、ディスポーザーや水回りの天然石天板仕様はありません。ただ、食洗機に加えトイレ手洗いカウンターが付いているのでこの単価帯なりに悪くはないでしょう。

管理費は185円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下な上、総戸数65戸のそこそこのスケールメリットがあるためリーズナブルな水準に出来ています。プレミストも200円を切っていましたし小田原の土地柄(相場、人件費)の影響もあるとは思います。

駐車場は全22台で身障者用(平置)を除いた21台が機械式になります(別途店舗用が1台あります)。

0 Comments



Post a comment