プラウドタワー川口クロス【貫通通路よりも驚きの床暖房(笑)】23階69㎡7,368万円(坪単価354万円)
続けて、プラウドタワー川口クロス。
設計はINA新建築研究所、施工は前田建設工業・埼和興産共同企業体で、制振構造が採用されています。制振装置は16階までしか入っていないようで、もう少し上まで欲しかった印象もありますが、中低層の揺れを抑えることが高層部の揺れを抑えることにつながりますし、制振構造の物件の多くは高層階まで装置が入っていないのが一般的ではあります(ここは28階建と低めのタワマンのため、中層階までしか入っていないと少なく見えるという側面もあります)。
当物件の最大の特長は、やはり1~3階の商業下駄履きも含めた総戸数481戸のスケール感でしょう。
1階には樹モール沿いを中心にスーパー(マルエツ)を含む多くの店舗、2階には店舗に加え、認可保育園、3階には医療モールと事務所が入居予定で、”足元”だけでもかなりのことが解決するはずです。
また、同再開発エリア全体の特長となるが東西貫通通路でしょう。レーベン川口グランアートの敷地との連携(レーベンの南側が貫通通路で、レーベンの低層部に店舗)を図るだけでなく、駅方向から当敷地の東側のエリアへの動線も改善する意図があります。
なお、当物件のエントランスは貫通通路(建物下部のため屋内です)の中ほど(レーベン寄り)に設けられています。
若干のまどろっこしさもありはするものの、貫通通路沿いから深いアプローチが設けられており、アプローチ沿いは高級感のあるデザインになっているので気持ちが良いでしょう。ちなみに、デザイン監修は光井純アンドアソシエーツ(jma)になります。
一方で、貫通通路内には上の階の商業施設へのエスカレーターが施されるなど心地よい吹抜空間になっている反面、エントランスホールなども含め当物件自体の共用部には2層吹抜などのダイナミックな空間がないのは少々残念な点になるでしょうか。
総戸数481戸というタワマンの中でもスケール感のある物件になるので、さらなる差別化が図られていてもおかしくなかったようには思いますね。
共用施設としても4階(住戸階最下部)にマルチルーム、パーティールーム・キッズラウンジ、シアタールーム、ゲストルーム、スタディルーム、16階にもライブラリーラウンジがあるなどスケールなりに充実してはいるのですが、驚くようなところはないですね。ラウンジもけして高いところにあるわけではないので屋上テラスなどがあると良かったでしょう。
なお、同28階建で総戸数522戸のスケールを有していた大宮スカイ&スクエアザ・タワー同様に四方に住戸を設けたタワマンながら内廊下設計は採用されておりません。
結構前に取り上げた物件にはなるのですが、同様のケースとして印象に残っているのがプライムパークス品川シーサイドザ・タワーですね。あちらもしかりで1フロア面積が大きなタワマンは”フロア中央部の余白(エレベーター、非常階段、ゴミ置場などの共用部だけではスペースが埋まらない)”が大きくなり、フロア中央部に吹抜けが生じます。つまり、内廊下設計にしようとするとそこに"わざわざ壁を設ける"という手間とコストがかかりますし、その上、1フロア面積が大きくなればなるほど(タワマンが太くなればなるほど)中住戸率が高くなり、中住戸にも3LDKを設けることがマストになってくるため、開口部(採光)の問題も生じやすいという事情もあるのです。
※四方に住戸があっても細長いフロア形状で、各プランがワイドスパンに出来ていれば問題ないのですが、中住戸のスパンが一般的なレベルでしか確保出来ないケースにおいては共用廊下側に開口部を設けざるを得ないので内廊下は難しくなってしまうのです(行灯部屋がオンパレードの富久クロスは例外中の例外(笑))。
前回のプラウドタワー川口クロス。
公式ホームページ

お部屋は69㎡の3LDK、東向き中住戸です。北東方向にはレーベン川口グランアートがありますが、それを越える高層階で、眺望的な魅力も高いポジションになります。
間取りはそのような理由も影響し外廊下になっている物件で、中住戸はスパンが今一つなものが多いのですが、こちらは物件内でもワイドスパンになったタイプで、共用廊下側に開口部を設けずとも3LDKが成り立っています。
ただ、3LDK全室をバルコニー側に設計出来るようなスパンはなく、面積帯的にバルコニー側に比べ共用廊下側の幅が短いことから洋室全室がリビングインになってしまっているので(このような専有部形状だと”廊下の配置”が難しくなります)、好みの分かれるプランではあるでしょう。
3室がバルコニー側に設計出来ているのは良い反面、柱位置なども影響し、1つ1つの開口部に魅力を感じることもないでしょう。
一方、柱の食い込み自体は小さいですし、最低限の長さの廊下を実現したことで効率性が高いのは魅力です。
LDの入口ドアの付近まで床暖房をきちんと設けているのは非常に珍しいですし、これは気持ちが悪いぐらい良心的ですね(笑)。
動線部でしかないので、ここまで引っ張るぐらいであればキッチンに付けて欲しかった気もしますけど…。
坪単価は354万円。同階の50㎡台(370万円台)と比べると安くはありますが、昨年末の第1期以降分譲されていた南向きや西向きの高層階中住戸(70㎡前後)の330万円前後から上昇しており、眺望の抜けを考慮しても実質値上げという印象にはなるでしょうね。
直近の中古市場において、駅近・築浅のプラウドタワー川口、ザ・パークハウス川口本町、レーベン川口グランアートが300万円超(300~340万円台)で成約しているぐらいですし、第1期時点でも高層階はこのぐらいの水準になっていてもおかしくなかったようには思うのですが、そこはやはり販売戸数が多いがゆえに強気に行けないところがあったように思いますね。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板、浴室のフラットラインLED照明、さらに玄関電気錠など充実しています。
管理費は359円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー、各階ゴミ置場、さらに24時間有人管理(商業下駄履きゆえ)も備わってのものなのでこのぐらいはやむなしでしょう。
駐車場は全166台で敷地北東部の機械式になります(別途来客用1台)。
歪な敷地形状が影響した形で駐車場がはなれ小島のようなポジションになってしまっているのは残念ですね。敷地北東部には北西部から商業施設を引っ張り、駐車場はタワー内部(低層部)のタワーパーキングにするのが最も理にかなった設計だと思うのですが、そのようにすると東西貫通通路などとの兼ね合いもあり、駐車場への入口(アプローチ)が難しくなってしまうということなのでしょうか。
設計はINA新建築研究所、施工は前田建設工業・埼和興産共同企業体で、制振構造が採用されています。制振装置は16階までしか入っていないようで、もう少し上まで欲しかった印象もありますが、中低層の揺れを抑えることが高層部の揺れを抑えることにつながりますし、制振構造の物件の多くは高層階まで装置が入っていないのが一般的ではあります(ここは28階建と低めのタワマンのため、中層階までしか入っていないと少なく見えるという側面もあります)。
当物件の最大の特長は、やはり1~3階の商業下駄履きも含めた総戸数481戸のスケール感でしょう。
1階には樹モール沿いを中心にスーパー(マルエツ)を含む多くの店舗、2階には店舗に加え、認可保育園、3階には医療モールと事務所が入居予定で、”足元”だけでもかなりのことが解決するはずです。
また、同再開発エリア全体の特長となるが東西貫通通路でしょう。レーベン川口グランアートの敷地との連携(レーベンの南側が貫通通路で、レーベンの低層部に店舗)を図るだけでなく、駅方向から当敷地の東側のエリアへの動線も改善する意図があります。
なお、当物件のエントランスは貫通通路(建物下部のため屋内です)の中ほど(レーベン寄り)に設けられています。
若干のまどろっこしさもありはするものの、貫通通路沿いから深いアプローチが設けられており、アプローチ沿いは高級感のあるデザインになっているので気持ちが良いでしょう。ちなみに、デザイン監修は光井純アンドアソシエーツ(jma)になります。
一方で、貫通通路内には上の階の商業施設へのエスカレーターが施されるなど心地よい吹抜空間になっている反面、エントランスホールなども含め当物件自体の共用部には2層吹抜などのダイナミックな空間がないのは少々残念な点になるでしょうか。
総戸数481戸というタワマンの中でもスケール感のある物件になるので、さらなる差別化が図られていてもおかしくなかったようには思いますね。
共用施設としても4階(住戸階最下部)にマルチルーム、パーティールーム・キッズラウンジ、シアタールーム、ゲストルーム、スタディルーム、16階にもライブラリーラウンジがあるなどスケールなりに充実してはいるのですが、驚くようなところはないですね。ラウンジもけして高いところにあるわけではないので屋上テラスなどがあると良かったでしょう。
なお、同28階建で総戸数522戸のスケールを有していた大宮スカイ&スクエアザ・タワー同様に四方に住戸を設けたタワマンながら内廊下設計は採用されておりません。
結構前に取り上げた物件にはなるのですが、同様のケースとして印象に残っているのがプライムパークス品川シーサイドザ・タワーですね。あちらもしかりで1フロア面積が大きなタワマンは”フロア中央部の余白(エレベーター、非常階段、ゴミ置場などの共用部だけではスペースが埋まらない)”が大きくなり、フロア中央部に吹抜けが生じます。つまり、内廊下設計にしようとするとそこに"わざわざ壁を設ける"という手間とコストがかかりますし、その上、1フロア面積が大きくなればなるほど(タワマンが太くなればなるほど)中住戸率が高くなり、中住戸にも3LDKを設けることがマストになってくるため、開口部(採光)の問題も生じやすいという事情もあるのです。
※四方に住戸があっても細長いフロア形状で、各プランがワイドスパンに出来ていれば問題ないのですが、中住戸のスパンが一般的なレベルでしか確保出来ないケースにおいては共用廊下側に開口部を設けざるを得ないので内廊下は難しくなってしまうのです(行灯部屋がオンパレードの富久クロスは例外中の例外(笑))。
前回のプラウドタワー川口クロス。
公式ホームページ

お部屋は69㎡の3LDK、東向き中住戸です。北東方向にはレーベン川口グランアートがありますが、それを越える高層階で、眺望的な魅力も高いポジションになります。
間取りはそのような理由も影響し外廊下になっている物件で、中住戸はスパンが今一つなものが多いのですが、こちらは物件内でもワイドスパンになったタイプで、共用廊下側に開口部を設けずとも3LDKが成り立っています。
ただ、3LDK全室をバルコニー側に設計出来るようなスパンはなく、面積帯的にバルコニー側に比べ共用廊下側の幅が短いことから洋室全室がリビングインになってしまっているので(このような専有部形状だと”廊下の配置”が難しくなります)、好みの分かれるプランではあるでしょう。
3室がバルコニー側に設計出来ているのは良い反面、柱位置なども影響し、1つ1つの開口部に魅力を感じることもないでしょう。
一方、柱の食い込み自体は小さいですし、最低限の長さの廊下を実現したことで効率性が高いのは魅力です。
LDの入口ドアの付近まで床暖房をきちんと設けているのは非常に珍しいですし、これは気持ちが悪いぐらい良心的ですね(笑)。
動線部でしかないので、ここまで引っ張るぐらいであればキッチンに付けて欲しかった気もしますけど…。
坪単価は354万円。同階の50㎡台(370万円台)と比べると安くはありますが、昨年末の第1期以降分譲されていた南向きや西向きの高層階中住戸(70㎡前後)の330万円前後から上昇しており、眺望の抜けを考慮しても実質値上げという印象にはなるでしょうね。
直近の中古市場において、駅近・築浅のプラウドタワー川口、ザ・パークハウス川口本町、レーベン川口グランアートが300万円超(300~340万円台)で成約しているぐらいですし、第1期時点でも高層階はこのぐらいの水準になっていてもおかしくなかったようには思うのですが、そこはやはり販売戸数が多いがゆえに強気に行けないところがあったように思いますね。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板、浴室のフラットラインLED照明、さらに玄関電気錠など充実しています。
管理費は359円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー、各階ゴミ置場、さらに24時間有人管理(商業下駄履きゆえ)も備わってのものなのでこのぐらいはやむなしでしょう。
駐車場は全166台で敷地北東部の機械式になります(別途来客用1台)。
歪な敷地形状が影響した形で駐車場がはなれ小島のようなポジションになってしまっているのは残念ですね。敷地北東部には北西部から商業施設を引っ張り、駐車場はタワー内部(低層部)のタワーパーキングにするのが最も理にかなった設計だと思うのですが、そのようにすると東西貫通通路などとの兼ね合いもあり、駐車場への入口(アプローチ)が難しくなってしまうということなのでしょうか。
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