アトラス豊田【この立地ならばもう少し高さが出せていると…】4階67㎡5,398万円(坪単価268万円)
続けて、アトラス豊田。
設計は安宅設計、施工は松井建設、そしてデザイン監修はアーキサイトメビウスになります。
アトラス恵比寿景丘などと同様にこちらもアーキサイトメビウス代表の今井氏の名前が前面に出ており、ホワイトを基調とした駅前らしい都会的なデザインを纏った物件になります。
遠目から外観を望むようなケースではアトラス西日暮里道灌山(アーキサイトメビウスの名前は出ていなかったので違うとは思うのですが、個人的にはアーキサイト風味を感じた物件)との共通点も窺えるシンプルな佇まいになるのですが、基壇部やエントランス周りは駅前ランドマークらしい拘りを感じることが出来ますね。
1~2階のコンクリート外壁面は杉板型枠を用い木目を浮きだたせたことで良い風合いになっていますし、シャープな庇と質感豊かな石調素材がマッチしたエントランスもアーキサイトメビウスデザインらしい洗練されたものと言えます。
気になるのはランドプランでしょうか。
1階部分にもわりと店舗スペースがありますし、前回の記事で書いたようにそもそも敷地面積1,000㎡に満たないスケールしかありませんので、ランドプラン・共用面でのゆとりを感じることはありません。
敷地南端コーナー付近にはちょっとした憩いの広場というスペースも設けれてはいるものの、空地率は約26%とかなり低い物件になっていますし、同じ容積率(500%制限)でももう少し高い建物に出来ていれば(高さ制限が緩ければ)良かったように思いますね。
日野市のページなどにも高さ制限について言及されているものが確認できなかったのですが、同南口駅前のレ・ジェイドサザンゲート豊田やザ・ヒルズ豊田駅前レジデンス同様に42m内(レ・ジェイドやザ・ヒルズは14階建とフロア数自体は多いが、こちらは1~2階が店舗スペースなどで階高が高くなっており一般的な物件の14階建相当の高さになっている)の設計になっており、同じ容積率(500%)でもう数フロア分の高さを実現出来ていれば印象が大分違ったのになぁ…とは思ってしまいますね。
こちらの北側には87街区がありますし(日照への影響がありますし)、高ければ良いってわけではないのですが、87街区の先は駅及び線路ですのでこの敷地が与える影響は限定的で、空地(公開空地)が大きくなればその分駅前が豊かになりますからね。
ちなみに、以下のように当物件の駐車場は敷地北側のタワーパーキングになっており、いわゆる一般的な機械式駐車場(2~3段式やパズル式)では台数が確保出来ないぐらいのせせこましいランドプランを強いられています。容積率(500%)と高さ(フロア数)がマッチしていないですよね…。
前回のアトラス豊田。
公式ホームページ

お部屋は67㎡の3LDK、南東向き中住戸です。南東は区画整理により誕生した幅のある道路に面しているので前建との離隔は十分です。
物件の多くを占める南東向き住戸の中でも中ほどに位置したお部屋で道路の向かいの9階建マンションがやや被るポジションではあるものの、半分以上は青空駐車場(いずれ何からの建物になる可能性は小さくないでしょう)などになった良好なポジションです。
間取りは60㎡台後半のオーソドックスな田の字タイプではあるのですが、柱が完全にアウトフレーム化された非常にきれいなプランになります。
先ほどの南角住戸の南西側バルコニーには柱が食い込んでいましたが、南東向き住戸のバルコニーはアウトフレームされていますし、なおかつ、共用廊下側も完璧にアウトフレームしているのは立派ですね。
こういった中住戸3LDKの開口部を確保する観点から内廊下を採用することが出来ておらず、駅前のランドマーク性やデザインにも力を入れたコンセプトなどからすれば"どうにかして内廊下にして欲しかった"という思いは小さくないのですが、エリア的に日照と離隔(南東向き中心)を重視した設計は間違っていないと思いますし、押さえるべきところを押さえた質実剛健なプランという印象になりますね。
洗面所がわりと目立つ位置からのリビングインというのは少し気にはなるものの、LDから洋室3にかけてはかなりしっかりとした幅の連窓サッシが採用されているのも魅力的でしょう。
洋室3の引き戸はもう少しきれいに開け放てるようになっていると良かったとは思いますが…。
坪単価は268万円。日照に関しては将来的にも問題ないであろうポジションですし、駅前徒歩1分でのこの水準はこのご時世にしてはこなれた印象ですね。
先ほどの角住戸との単価差は妥当なところと感じますし、シンプルに268万円という数字だけで言うと特にインパクトを感じることはないのですが、完全アウトフレームによる効率性を鑑みれば70㎡近い使い勝手があるはずで、実質坪単価はもっと下ですからね(70㎡と考えた場合、坪単価は255万円)。
設備仕様面は、総戸数63戸のスケールを考えればディスポーザーがないのは仕方がないような気もしますが、最低でも60㎡台の総戸数63戸ならばあってもおかしくなかったように思いますし、駅距離・コンセプト・スケールは違えどプラウドシティがライバルであることに違いはありませんのでなんとか設けて欲しかったですね。
水回りの天然石天板仕様はありませんが、食洗機とトイレ手洗い器は備わっています。
管理費は304円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ながら高いですね。住宅部分だけで言えば普通にエレベーターは1基ですし、ファミリータイプの総戸数63戸はけして小さくはありませんので本来ならばもう少し安く出来るはずです。タワーパーキングや商業下駄履きを要因としたコストが嵩んでいる可能性が高いですね。
駐車場は全22台で身障者用を除き敷地北端のタワーパーキングになります。
設計は安宅設計、施工は松井建設、そしてデザイン監修はアーキサイトメビウスになります。
アトラス恵比寿景丘などと同様にこちらもアーキサイトメビウス代表の今井氏の名前が前面に出ており、ホワイトを基調とした駅前らしい都会的なデザインを纏った物件になります。
遠目から外観を望むようなケースではアトラス西日暮里道灌山(アーキサイトメビウスの名前は出ていなかったので違うとは思うのですが、個人的にはアーキサイト風味を感じた物件)との共通点も窺えるシンプルな佇まいになるのですが、基壇部やエントランス周りは駅前ランドマークらしい拘りを感じることが出来ますね。
1~2階のコンクリート外壁面は杉板型枠を用い木目を浮きだたせたことで良い風合いになっていますし、シャープな庇と質感豊かな石調素材がマッチしたエントランスもアーキサイトメビウスデザインらしい洗練されたものと言えます。
気になるのはランドプランでしょうか。
1階部分にもわりと店舗スペースがありますし、前回の記事で書いたようにそもそも敷地面積1,000㎡に満たないスケールしかありませんので、ランドプラン・共用面でのゆとりを感じることはありません。
敷地南端コーナー付近にはちょっとした憩いの広場というスペースも設けれてはいるものの、空地率は約26%とかなり低い物件になっていますし、同じ容積率(500%制限)でももう少し高い建物に出来ていれば(高さ制限が緩ければ)良かったように思いますね。
日野市のページなどにも高さ制限について言及されているものが確認できなかったのですが、同南口駅前のレ・ジェイドサザンゲート豊田やザ・ヒルズ豊田駅前レジデンス同様に42m内(レ・ジェイドやザ・ヒルズは14階建とフロア数自体は多いが、こちらは1~2階が店舗スペースなどで階高が高くなっており一般的な物件の14階建相当の高さになっている)の設計になっており、同じ容積率(500%)でもう数フロア分の高さを実現出来ていれば印象が大分違ったのになぁ…とは思ってしまいますね。
こちらの北側には87街区がありますし(日照への影響がありますし)、高ければ良いってわけではないのですが、87街区の先は駅及び線路ですのでこの敷地が与える影響は限定的で、空地(公開空地)が大きくなればその分駅前が豊かになりますからね。
ちなみに、以下のように当物件の駐車場は敷地北側のタワーパーキングになっており、いわゆる一般的な機械式駐車場(2~3段式やパズル式)では台数が確保出来ないぐらいのせせこましいランドプランを強いられています。容積率(500%)と高さ(フロア数)がマッチしていないですよね…。
前回のアトラス豊田。
公式ホームページ

お部屋は67㎡の3LDK、南東向き中住戸です。南東は区画整理により誕生した幅のある道路に面しているので前建との離隔は十分です。
物件の多くを占める南東向き住戸の中でも中ほどに位置したお部屋で道路の向かいの9階建マンションがやや被るポジションではあるものの、半分以上は青空駐車場(いずれ何からの建物になる可能性は小さくないでしょう)などになった良好なポジションです。
間取りは60㎡台後半のオーソドックスな田の字タイプではあるのですが、柱が完全にアウトフレーム化された非常にきれいなプランになります。
先ほどの南角住戸の南西側バルコニーには柱が食い込んでいましたが、南東向き住戸のバルコニーはアウトフレームされていますし、なおかつ、共用廊下側も完璧にアウトフレームしているのは立派ですね。
こういった中住戸3LDKの開口部を確保する観点から内廊下を採用することが出来ておらず、駅前のランドマーク性やデザインにも力を入れたコンセプトなどからすれば"どうにかして内廊下にして欲しかった"という思いは小さくないのですが、エリア的に日照と離隔(南東向き中心)を重視した設計は間違っていないと思いますし、押さえるべきところを押さえた質実剛健なプランという印象になりますね。
洗面所がわりと目立つ位置からのリビングインというのは少し気にはなるものの、LDから洋室3にかけてはかなりしっかりとした幅の連窓サッシが採用されているのも魅力的でしょう。
洋室3の引き戸はもう少しきれいに開け放てるようになっていると良かったとは思いますが…。
坪単価は268万円。日照に関しては将来的にも問題ないであろうポジションですし、駅前徒歩1分でのこの水準はこのご時世にしてはこなれた印象ですね。
先ほどの角住戸との単価差は妥当なところと感じますし、シンプルに268万円という数字だけで言うと特にインパクトを感じることはないのですが、完全アウトフレームによる効率性を鑑みれば70㎡近い使い勝手があるはずで、実質坪単価はもっと下ですからね(70㎡と考えた場合、坪単価は255万円)。
設備仕様面は、総戸数63戸のスケールを考えればディスポーザーがないのは仕方がないような気もしますが、最低でも60㎡台の総戸数63戸ならばあってもおかしくなかったように思いますし、駅距離・コンセプト・スケールは違えどプラウドシティがライバルであることに違いはありませんのでなんとか設けて欲しかったですね。
水回りの天然石天板仕様はありませんが、食洗機とトイレ手洗い器は備わっています。
管理費は304円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ながら高いですね。住宅部分だけで言えば普通にエレベーターは1基ですし、ファミリータイプの総戸数63戸はけして小さくはありませんので本来ならばもう少し安く出来るはずです。タワーパーキングや商業下駄履きを要因としたコストが嵩んでいる可能性が高いですね。
駐車場は全22台で身障者用を除き敷地北端のタワーパーキングになります。
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