ヴィークコート荻窪四丁目【4テーマの庵プランニング(無償セレクト)】9階54㎡8,490万円(坪単価519万円)

続けて、ヴィークコート荻窪四丁目。

設計は尾崎建築設計、施工は川村工営で、今年5月竣工済の完成売りになります。川村工営は同完成売りだったヴィークコート代々木参宮橋(直近のヴィークコート)にも携わっていましたね。

前回の記事で述べたように、敷地面積400㎡に満たない1フロア2戸の超小規模物件になるのですが、商業地域なりの14階建と出来ているため空地率は約50%とまずまずです。また、駐車場も設けなかったことでエントランス周りなどにそこそこのゆとりを感じることが出来ますね。

敷地北東部に小さめの第三所有地があり、そのために敷地が歪になってしまっているのは残念っちゃ残念ですが、北西側道路からわりとセットバックした位置にエントランスを設けており、エントランスアプローチ周りに植栽、そしてエントランスホールの奥に坪庭を設計出来ているのも良い点でしょう。

外観に関しては、マリオンなどでグリッドを際立たせているのは悪くありませんが、どうしても”ペンシル感”が漂いますし、この単価帯の物件としたらシンプルな印象にはなります。

また、内廊下設計は魅力な反面、超小規模ゆえか管理費がかなり高いですね。

前回のヴィークコート荻窪四丁目

公式ホームページ
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お部屋は54㎡の2LDK、南西角住戸です。西~南西にかけては商業地域で、南西方向は1軒挟んで14階建のフォルム荻窪ですので、南東角住戸のようなパノラマビューとはいきません。ただ、南方向はやはり第一種中高層住居専用地域~第一種低層住居専用地域の低層住宅街を望むため中層階以上で抜群の視界抜けが得られますね。

間取りはごくごく一般的な大きさの2LDKで、先ほどの64㎡の3LDKに比べるとオーソドックスなものと言えるでしょう。

ただ、1フロア2戸の小規模物件としてはやはり柱のアウトフレームが良好と感じますし、こちらのプランは玄関下足スペースがかなり深くなっており、そのあたりの設計も上手に感じますね。

最大のポイントは「庵」プランニング(インテリアオプションサービス)です。
ウォールドアで仕切られたリビングインの洋室のカスタマイズで、リラックス、ラウンジ、ワーク、ストレージという4つのテーマのセレクト(無償)が可能です。

リラックスは小上がりスペース、ラウンジはテレビなどを置けるローボード、ワークはデスクと書棚、ストレージは壁一面収納と、無償ながらかなり本格的なインテリアオプションサービスになります。
完成売りでメニュープランがないため、余計にこういった凝った提案があるのは嬉しいですね。

坪単価は519万円。先ほどの同階64㎡よりも高い設定で、そのような視界面の差(こちらも良好だが、比べるとこちらの方が劣っている)を考えると単価差は思っていた以上でした。

10㎡の差(グロス価格差)があるとはいえ、あちらは3LDKでもありますので同じぐらいの単価設定でもおかしくなかったはずです。

設備仕様面は、小規模ですのでディスポーザーはありませんが、食洗機、トイレ手洗いカウンターに加えカップボードも備わっています。特別高級感のあるものは見当たりませんが、その庵プランニング(無償セレクト)があることを鑑みればむしろお得な印象でしょうね。

管理費は424円/㎡。ディスポーザーはありませんが、超小規模な内廊下物件なりの立派な水準になります。

なお、駐車場はありません。
超小規模ゆえのウィークポイントではありますが、駅近物件ですし、70㎡台以上のプランを設けていないこととの兼ね合いから言えばアリだと思います(駐車場を無くしたことで上述のようにエントランスアプローチにゆとりを生み出せている)。

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