クリオ世田谷松原ザ・クラシック【半円状の優雅な車寄せ×個室ブース付コワーキングスペース】1階45㎡5,695万円(坪単価416万円)

続けて、クリオ世田谷松原ザ・クラシック。

設計はPCMC・アーキテクト・サポート、施工は松下産業で、低炭素建築物認定を受けたエコ性能の高いマンションになります。

第一種低層住居専用地域の3階建で総戸数45戸というそこそこのスケールを有していることからお分かりのように、敷地面積は2,100㎡とかなり大きいです。

空地率は約42%と第一種低層住居専用地域にしては高い方で、敷地北側エントランス前に半円状の車寄せがあるのは大きな魅力でしょう。

北側道路沿いの間口(接道部分)も広い敷地が功を奏した形で、道路沿いの植栽もかなり充実しています。第一種低層住居専用地域は昔ながらの戸建住宅街となっているところが多いですし、大通りに面していないからこその第一種低層住居専用地域でもあるのでこういったランドプランが実現出来ているのは珍しいことなのです。

一方、悩ましく感じるのはやはり敷地中央を共用廊下が貫く設計でしょう。
この敷地形状で容積率を満たした設計にする以上、このようなフロアプランになるのは至極納得ではあるのですが、前回の記事で述べたように「吹抜」を設けるのであればもう少しねぇ…。
吹抜次第でもう少し間取り(中住戸)を魅力的なものに出来たでしょうし、全体的に柱の食い込みが気になってしまう物件でもあります。

なお、エントランスはややこじんまりとした印象にはなりますが、そのように優雅な車寄せがあるわけですし、敷地面積が大きくとも建物自体は総戸数45戸でしかありませんのでやむなしでしょうか。

地下1階にフリースペースと5つの個室ブースを備えたコワーキングスペースがあるのはこのご時世ならではの取り組みで魅力的でしょう。

前回のクリオ世田谷松原ザ・クラシック

公式ホームページ
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お部屋は45㎡の1LDK、北西向き中住戸です。北西方向もむろん第一種低層住居専用地域(最高高さ10m)で、前建は2階建のアパートや戸建になりますので圧迫感はありません。

先ほどの南東向きのように日照はほぼ得ることは出来ませんが、そういったポジションを勘案し、コンパクトな設計が採用されているのは妥当でしょう。
まぁ、世田谷線(松原駅)以外は徒歩10分超となる生粋の住宅街立地ですので、こういった大きさのものがフィットするかというと微妙なところではあるのですが…。

間取りは1LDKとしてはかなり大きな40㎡台中盤です。
近年の首都圏の1LDKは価格高騰の影響で40㎡超ですらかなり少なくなっている状況で、30㎡台が当たり前の状況になります。

しかしながら、こちらは45㎡という意外なほどしっかりとした大きさがあり、住宅ローン控除の適用が可能になっているのは1つのポイントと言えるでしょう。

ただ、間取り(有効面積)には注意が必要ですね。スパンは最低限で、それゆえに奥行(玄関からバルコニーまでの距離)が出てしまっているため、廊下が長いです。
LD内にも実質的な廊下部分がかなり大きく混入しており、LDKの13.1畳を額面通りに受け取るのは危険でしょう。低層建のため柱は細いものの、バルコニー側ですら柱の食い込みが見られますし、ベッドルームの引き戸の開きが中途半端なあたりもちょっと残念ですね。

坪単価は416万円。上述のようにコンパクトよりはファミリータイプが似合う立地ではありますし、1LDKとしては面積がかなり大きくグロスが嵩んでいるあたりも気にはなる点でしょう。

前回の記事で述べたようにこのご時世として大きな違和感はありませんが、廊下が長く効率性が悪いことを鑑みればもう少しこなれた単価が相応だったようには思います。

設備仕様面は、総戸数45戸なので違和感はないものの、ファミリータイプ中心、100㎡超のプレミアムプランもある物件ですのでディスポーザーがないのは残念です。食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンのキッチン天板に加え、キッチンタッチレス水栓、寝室床暖房が備わっているのはポイントになります。

管理費は289円/㎡。ディスポーザーはありませんが、小ぶりな内廊下物件であることを考えるとリーズナブルな印象ですね。

駐車場は全10台で身障者用1台のみが平置、残りの9台が機械式になります。もう少しあると良かったような印象ではありますが、駐車場を減らしたがゆえに優雅な車寄せと充実した植栽を実現出来ているのもあるでしょうね。

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