クリオレジダンス川口幸町【空地率は低いが水盤と車寄せ×ZEH-M Oriented】4階55㎡5,696万円(坪単価345万円)

続けて、クリオレジダンス川口幸町。

設計は手塚良樹建築設計畑、施工は埼玉建興です。

最上階に100㎡超のプレミアムプランがあるとはいえ、10階建総戸数90戸という並のスケールの物件になるので敷地面積は1,600㎡弱ととりわけ目立つものではありません。

敷地面積1,000㎡に満たないながらも約60%という高い空地率を誇ったクリオ川口幸町とは異なりこちらの空地率は約40%ですので、”敷地面積以上”のゆとりを感じることもないでしょう。

ただ、北・西・南の三方角地であるため、敷地周囲も含めた開放感は高い方で、間口のある西側道路沿いの空間を生かしたランドプランは明和地所らしい点と言えるでしょうね。

特に南西コーナー付近のエントランス前にはゆとりのアプローチが設けられており傍らには車寄せも施された素敵な迎賓空間になっています。

また、エントランスホール・ラウンジはもっとソファセットなどがあると良かった印象ではあるものの、窓面豊かな広がりのある空間で、近年のクリオシリーズの十八番的な存在になっている水景(水盤)も楽しめます。

外観に関してはマリオン等により縦横のラインを強調したもので意外性があるわけではありません。しかしながら、ブラックとホワイトを織り交ぜたその縦横のグリッドがかなり繊細かつダイナミックなものとなっており、遠目に見ても存在感を放つ物件であることは確かでしょうね。

前回のクリオレジダンス川口幸町

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2022-10-31_15-38-24_No-00.png
お部屋は55㎡の2LDK、西向き中住戸です。全戸西向きで構成される中、敷地中ほどやや北寄りに位置した中住戸で、西側道路の向かいが戸建、その先に幸町第2公園となる良好なポジションです。前回の記事で書いたように、西側も同商業地域ではあるので将来的な保証などはないものの、見た感じ小さな土地が集まっており道路斜線制限の影響を鑑みれば簡単には高い建物にはならないでしょう。

間取りは物件内では小さな50㎡台中盤のものにはなるのですが、このぐらいの大きさのものは複数プラン設けられており、2LDKとしてはよくある平均的な大きさです。

奥行(玄関からバルコニーまでの距離)はそれなりにあり、LDの入口付近の実質的な廊下部分を含めるとけして廊下は短くはないものの、共用廊下側の柱が完全にアウトフレーム化されたプランですので効率性は高い方でしょう。

LD単体では9畳ほどと思われ、専有面積のわりにやや小さな印象にはなります。ただ、効率性が悪いのではなく洋室2室の畳数や収納を充実させたことによるものですね。

坪単価は345万円。南北に長い土地なので、同じ西向き中住戸でも前建に多少の差があるとはいえ、同低層階の3LDK(70㎡ほど)は坪単価310~330万円といったところですので、面積が小さいなり(グロス価格が嵩まないなり)にやや強めのお値段設定になっているようです。

前回の記事で述べたようにそもそも70㎡台がやや強い印象を受けますし、50㎡台が限られた物件でもありませんので、横並びの価格設定であって欲しかったですね。

設備仕様面ではディスポーザーがないのは驚きです。そこそこのスケールを有している上、100㎡超のプレミアムプランまである物件ですので当然付いているものだと思っていました。
食洗機、トイレ手洗いカウンターは付いていますが、キッチンのフィオレストーン天板はプレミアムのみですし、単価帯のわりに地味ですね。

ただ、川口市初のゼッチマンションなので断熱性能などが高いですし、ゼッチ基準を満たすべく主寝室にも床暖房を採用しているあたりは魅力でしょう。

管理費は190円/㎡。スケールがありながらディスポーザーなしの外廊下を採用しているため安いです。
水物(水盤)もあっての水準なのでリーズナブルには感じますが、ベースとしてこの水準に抑えることが出来ているのであればディスポーザーや内廊下を採用して欲しかったという思いはありますね(内廊下を採用すると共用廊下側に窓を作らなくなるためフロアプラン的に難しいというのはある)。

駐車場は全15台で内訳は平置8台(うち4台は1階住戸隣接の専用駐車場)、機械式7台になります。専用駐車場が多いですし立地を鑑みてもちょっと少な過ぎるような気がしますが足りるのでしょうか。

0 Comments



Post a comment