ブリリア目黒大橋【デザインは三菱地所設計×ディスポーザーなしの各階ゴミ置場】4階71㎡13,690万円(坪単価638万円)

続けて、ブリリア目黒大橋。

設計・施工は大末建設、デザイン監修は三菱地所設計になります。

三菱地所の物件(ザ・パークハウス)以外の分譲マンションで三菱地所設計が起用されるのは稀なことです。三菱地所レジデンスがJV的に関わっているということもないですし(ちなみに賃貸棟の事業主もこちらと同じ東京建物×三信住建です)で、ちょっと探してみたのですが東京建物が三菱地所設計を起用したケースは確認できませんでした。
ただ、奇遇にも近隣でデザイン性に富んだプラウド駒場は野村不動産が三菱地所設計を起用した稀なケースで、こちらもホームページ等に「ギャラリーに住まう」というフレーズが躍るだけのことはあるデザインに力を入れた物件と言えるでしょう。

外壁にバリエーション豊富なタイル素材を用い、細やかな切り替えを行っているあたりも凄く特徴的なのですが、それ以上のインパクトがあるのがエントランス周りの設えで、敷地南側から入り敷地北側(2層吹抜)にまで続いていく二次元・三次元共に豊かな設計は総戸数114戸という数字を持ってしても出色と感じるものです。
エントランスは大橋通りのグラウンドレベルですが、建築基準法上の地下2階であり、敷地周囲の起伏により地下2階部分の扱いが難しいがゆえの贅沢な共用空間という印象もあるものの、敷地北側に地下1階にかけての吹抜を設けているあたりは上手いですよね。ちなみに、賃貸棟の東側には提供公園が整備される予定です。分譲棟と賃貸棟自体はかなり近いところ密接しており、欲を言えば、分譲棟と賃貸棟の間にゆとりある広場状スペースなどがあると良かったようには思いますけど…。

なお、エントランスにはもっとたくさんのソファセットなどが設けられていると居心地の良さが増したようには思うのですが、別途ライブラリー(エントランスホールには隣接していません)が設けられていますし、幾何学的な凹凸のある天井部や煌びやかな間接照明などエントランスホール周りの雰囲気も素敵ですね。
前回の記事でも述べたように賃貸棟がこちらを上回るぐらいの"見た目の高級感"がありそうなのがちょっと気になりますけど…。

前回のブリリア目黒大橋

公式ホームページ
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お部屋は71㎡の3LDK、南向き中住戸です。分譲棟の敷地の東西中央付近に位置した中住戸で、南方向は道路と氷川さくら公園、そしてその先には一段低い土地に低層の住宅街が広がる絶好のポジションです。

間取りは70㎡に乗せた程度の一般的な大きさのものになりますが、”内廊下設計の中住戸”でも3LDKを実現することを念頭に置いたワイドスパン(※)で、内廊下タワマンの中住戸などで多く見られるタイプになります。
※共用廊下側に開口部を設けることが出来ないため1室は行灯部屋(リビングインとしLDと合わせて建築基準法上の採光要件(居室要件)を満たすことで居室扱いが可能)になりますが、他の2室をバルコニー側にしないことには”3LDK”には出来ないため、必然的にワイドスパンが要求されます

廊下は短めながらも洋室1室をノンリビングインに出来ているのは悪くないですし、玄関を内廊下からセットバックしたことでアルコーブ的な余裕を確保すると共に柱の食い込みを回避出来ているあたりも好感の持てる点でしょう。

ワイドスパンとは言ってもLDの開口部幅は地味なのですが、見ての通り逆梁工法を採用したことで掃き出し窓のサッシ高は約2.15mですのでまずまずでしょう。
※逆梁採用であれば天井間際までの2.4m程度が十分可能で、そういう意味での物足りなさはありますが、一般的な順梁のサッシ高に比べれば高いです。

坪単価は638万円。中層階中住戸はこのような600万円台前半が多くなっており、物件平均もこのぐらいの水準になるでしょうか。ちなみに、傾斜の影響で目の前が壁のようになる低層階(建築基準法上の地下1階)には500万円台中盤のものもありますね。

なお、近年の近隣供給事例としては、ディアナコート駒場翠景(2018年分譲/駒場東大前駅徒歩8分/約455万円)、ブリリア目黒青葉台(2020年分譲/池尻大橋駅徒歩8分/約500万円※平均専有面積40㎡台でコンパクト多め)、オープンレジデンシア中目黒(2020年分譲/中目黒駅徒歩14分/約470万円)、ピアース目黒青葉台(2020年分譲/中目黒駅徒歩13分/約480万円)、ザ・パークハウス目黒青葉台(2020年分譲/神泉駅徒歩8分/約695万円)、ピアース中目黒ウエスト(2022年分譲/中目黒駅徒歩11分/約590万円)といったところがあります。

直近のピアース中目黒ウエストと近い単価帯ですし、こちらは池尻大橋駅とはいえ良好な南面ひな壇ポジションの貴重な立地の物件ですので大きな違和感はないのですが、ピアース中目黒ウエストも分譲当時に述べたように駅距離のわりに強い印象を受けた物件で、こちらも同じぐらいの感覚にはなりますね…。

設備仕様面は、北向き住戸にはコンパクトなもの(20㎡台~)もあるとはいえ、半分超を占める南向きは70㎡台中心となった総戸数114戸ですのでディスポーザーがないのは驚きました。最大125㎡の物件ですし、上述のようなデザイン的な高級感などからしても驚きのギャップでしょう…。
当物件には各階ゴミ置場があり、ディスポーザーがないことをカバーしている(生ごみを持ってエレベーターに乗るのを回避)のだとは思います。ただ、パークホームズ調布ザ・レジデンスの際にも言及したように、それはそれで各階ゴミ置場の臭いがきつくなるというデメリットがありますから…。

食洗機(スタジオ、1LDK除く)、トイレ手洗いカウンター、水回りのシーザーストーン天板仕様、廊下のタイル貼など、それなりではありますが、600~700万円台中心の物件ということを鑑みると淡泊ですね。

管理費は361円/㎡。ディスポーザーはなくとも内廊下×各階ゴミ置場ですのでこの水準ならば御の字でしょう。
ちなみに、エレベーターは2基(駐輪場用除く)になります。

駐車場は全31台で、身障者用の1台のみが平置、残りの30台が機械式です。

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