パークホームズ文京本駒込【デザイン、各階ゴミ置場は「≒パークコート」】3階65㎡9,878万円(坪単価499万円)

続けて、パークホームズ文京本駒込。

設計・施工は村本建設、デザイン監修は、リリーゼシリーズ(デベロッパーは田中建設)での実績が豊富なインタープロデュースになります。

分譲当時は認識していなかったのですが、インタープロデュースは三井のパークコート三番町ヒルトップレジデンスのデザインに関わっていたようで、石に拘った2層吹抜のエントランスホールや緑豊かなシーズンズガーデンは素敵でしたね。

こちらは「パークコート」ではなく「パークホームズ」ですし、特筆すべきスケールがあるわけでもないのでデザインや高級感といったところの期待は特にしていなかったのですが、意外なほど拘りを感じる物件になります。

前回の記事で述べたように、文教エリアの「知」をコンセプトとした充実の共用施設を実現すると同時にデザインにも力を入れた物件で、エントランス、外観の雰囲気共に「≒(ニアイコール)パークコート」と言って良いように思います。
っていうか、パークコート三番町ヒルトップレジデンスに似てるし…。

エントランスは木目調軒裏のキャノピーの存在感が高く、格子×間接照明を用いたことで夜間はさらに趣が増します。また、基壇部の外壁には質感豊かなレンガ調、そして不忍通りから目立つ南側には当物件の最大の特長となる2層吹抜の「硝子窓文庫(書架のあるラウンジ)」を配置し、その2層に渡るガラスのキラメキも当物件の存在感をこの上なく高めてくれるでしょう。

パークホームズ文京小石川ヒルテラスですら「パークホームズ」でしたので、この立地・スケール・属性の物件で「パークコート」を名乗るわけはないのですが、ここまでやっておいてパークホームズというのはそれはそれでモヤっとする…、そんな物件になります。

共用施設としては、その硝子窓文庫(蔵書は約1,800冊で、バリューブックスとの提携で定期的な入換え)、栴檀書院(硝子窓文庫から階段を上った先にあるワーキングスペース。)、そして、ピアノを設置した防音室「奏ルーム」があり、デベロッパーの言う"教養に満たされる共用空間"が実現しています。長い人生において一度ぐらいは「教養がありますね」って言われてみたいのですがこの物件に住んだら言われますかね(汗)。

三次元的なインパクトやデザイン性の魅力は高くとも、言っても総戸数88戸の物件ですのでこういった共用空間に凄く面積が割かれているわけではありません。
ただ、これに加え屋上テラス「上富士テラス」が設けられており、富士山に加えスカイツリーもよく見える眺望も楽しめる空間まで施されているということで、14階建総戸数88戸という数字からは想像しにくい差別化が行き届いたパフォーマンスは立派の一言でしょう。

近年は企業と提携し本が定期的に入れ替わるブックラウンジが設けられた物件(中でもメイツ深川住吉はツタヤと提携し約1万冊を定期入れ換え)は少なくないですし、前回の記事で書いたように1つ1つの共用部、そしてデザイン的においても"驚きのパフォーマンス"とまでは思わないのですが、レベルの高い複数のものを組み合わせることでオンリーワンに近い差別化が行き届いた物件になっており、コストの嵩むこのご時世にここまで全体的に力を入れるというのはなかなか出来ることではないと思います。

前回の記事で述べたように、専有部(プラン)もなかなか良い感じですし、このような一般的なスケールの物件なのに各階ゴミ置場まで備わっているわけですからね。

駐車場は敷地北側に設けられた機械式で建物との間に屋根がないのは残念ではありますが…。

前回のパークホームズ文京本駒込

公式ホームページ
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お部屋は65㎡の3LDK、東角住戸です。南東方向には13階建のリビオ文京本駒込レジデンスが隣接するものの(そもそも窓が設けられていません)、北東方向は当物件の機械式駐車場があり、その先は不忍通りの内側の住宅が中心となったエリアで、不忍通り沿いの商業地域のような高い建物がないため、こういった低層階でも視界は悪くありません。

間取りは60㎡台中盤の小さ目の3LDKにはなるものの、柱がきれいにアウトフレーム化され、なおかつ、廊下も短い設計に出来ているため3LDKとして違和感のないものです。この廊下の長さでベッドルーム1室と洗面所がノンリビングインに出来ているのも◎でしょう。

収納よりも居室畳数を重視した感のある設計で、収納は少な目ではありますが、ベッドルーム2のウォールドアを開くとワイドな連窓サッシが心地よい明るく広々とした空間も生まれますし、こちらも上手に纏まった印象がありますね。

「三井ブランド×駒込駅徒歩5~6×多くの住戸で視界・日照良好」というだけで、普通には売れるはずで("この価格帯"でも難なく売れるという意味ではないです)、共用施設、デザイン、そして間取りと、このご時世に三拍子そろっているのは大したもんだなと…。

坪単価は499万円。13階でも538万円ということで、単価差は小さいですね。
先ほどの13階住戸が647万円だったことからも分かるように、プラン(方角)によっての単価差はしっかりとありますが、上下の単価差は小さ目の物件になります。

こちらのプランの上層階は南東方向のリビオの影響はあれど、北東方向の視界抜けが半永久的に保たれますし、プラン的にもかなり効率的ですのでこのご時世なりに現実的な印象になりますね。

平均としては、560~570万円といったところでしょうか。
近隣では先行してルジェンテ駒込六義園リビオレゾン(2022年分譲/駒込駅徒歩4分/約500万円)、ルフォンリブレ駒込六義園(2022年分譲/駒込駅徒歩3分/約470万円)が分譲されていますが、ルジェンテは平均専有面積40㎡台、ルフォンリブレは30㎡台のコンパクト物件ですのであまり参考にならないでしょう。

こちらにも40~50㎡台はあり、低層階でも500万円ほどですので単純に比較すれば強めの印象にはなりますが、ブランドに加え共用面でのパフォーマンスの差が大きいことを考えれば違和感のあるレベルではないのかなと。

もう少し範囲を広げるとプラウド文京千駄木(2020年分譲/千駄木駅徒歩4分/約475万円)、プラウド文京千石スクエア(2022年分譲/千石駅徒歩2分/約555万円)といったところで、前回の記事でも書いたようにプラウド文京千石スクエア同様に直近の価格高騰を少なからず感じはするものの、この物件の出色なパフォーマンスならばやむなしでしょうか。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板、さらに、廊下・トイレ・洗面床のタイル貼、キッチンカップボード(一部プラン除く)と充実しています。最上階プレミアム住戸はシーザーストーンの水回り天板、LDビルトインエアコン、タイルカウンターなどを用いたグレード感のあるバスルームなど、ワンランク上のものになります。

管理費は335円/㎡。内廊下、ディスポーザー、各階ゴミ置場、そして総戸数88戸でエレベーターも2基(88戸ならば1基でもおかしくなかった)ながら、335円というのは驚きの安さですね。
三井の物件の管理費は割高に感じることが多いのですが、このインフレ基調下において不思議なほどリーズナブルですね。
なぜ???
駐車場もほぼ機械式ですし安くなる要素が見当たらないんですけど…。

修繕積立金は当初から163円/㎡ということで平均的な100~110円/㎡ほどに比べると高めなので、駐車場収入の多くが管理費会計に入る予算になっているのでは?と推測されるのですが、そうはいってもこの管理費水準はコスパが良いですね。

駐車場は全27台で、身障者用のみが平置、残りの26台が機械式(来客用1台含む)になります。

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