シティテラス善福寺公園【ちょっと意外な配棟の10,100㎡超】1階67㎡6,700万円(坪単価329万円)

続けて、シティテラス善福寺公園。

設計・施工は長谷工ですが、普通に二重床を採用しています。

最大のポイントは言うまでもなく10,100㎡超の第一種低層住居専用地域の物件という点で、容積率100%と一種低層の中でも低めの容積率が指定されたエリアになるため空地率も53%とまずまずですね。

空地の多くは駐車場(平置及び機械式)という形にはなるのですが、敷地西側に設けられたエントランス前の車寄せは回転出来るだけの優雅なスペースですし、そこからつながる2層吹抜のエントランスホール(ラウンジ)の開放感は素晴らしいものがありますね。

2層吹抜であるだけでなく面積的にもゆとりのある空間で、デザイン的にも洗練されている上、窓面からたけした公園を望むことが出来るあたりも魅力的な材料になります。当物件の敷地は南側にたけしたの森緑地、西側の一部にたけした公園が隣接しているということで単なる第一種低層住居専用地域以上の魅力があるのもポイントになりますね。

共用施設としては、複数の個室ブースも備えたテレワークラウンジがある程度ですが、青梅街道からD棟サブエントランスまでをつなぐアプローチのデザインも悪くないですし(屋根があると良かったでしょう…)、大規模なりの差別化要素を内包出来た物件ですね。

一方、敷地形状的に南向き住戸率が非常に低くなっていることを考えると、青梅街道沿いの敷地北側わずかな近隣商業地域部分(最高高さ30m×第3種高度地区)だけでも高さを出して(7階建ぐらいはいけるでしょうか)、南方向を有効活用(当物件の第一種低層住居専用地域側の4階を越えるお部屋は非常に条件が良くなる)した方が良かったような気がしますし、板状ゆえの角住戸率の低い単調なプランニングがつまらなく感じてしまうのも確かです。

近隣商業地域側に可能な限り高さを出すことで容積を消化するとその分、第一種低層住居専用地域側に余裕(空地)が生まれますしいいとこどりだったと思うのですが、近隣商業地域側のスパンはかなり限られていますし、高さの凹凸が生じるとデザイン的に難しいなどといった事情を考慮してのものなのでしょうか???背が高く出来る部分の敷地がもっと大きくはあるものの、分譲中のセントラルレジデンス東中野なんかもそのケースですね。

ついでに言っておくとそのように青梅街道沿いには住棟はなく、エレベーターは敷地西側中央付近のエントランスのところまで行かないとエレベーターが利用できないため、1階住戸以外の方は一旦敷地中央付近まで向かいエレベーターに乗ってから自宅階へ向かうことになるのも勿体なく感じますね。青梅街道沿いのものはあくまでサブエントランスという扱いですので分からんではないのですが、敷地が大きなマンションゆえにこういった動線のロスは馬鹿にならないですし、ちょっと勿体なく感じてしまいます。

前回のシティテラス善福寺公園

公式ホームページ
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お部屋はC棟の67㎡の3LDK、東向き中住戸です。東向きはこのC棟の他、D棟(青梅街道寄り)があり、こちらC棟は青梅街道から深く入った敷地南側に位置した東向きになります。
西向き(A棟)のように接道はしていませんが、当然前建は一種低層の戸建住宅街ですので、圧迫感はありません。36㎡超の大きなテラスに出れば南~南東方向からの日照も得やすいですね。

間取りは70㎡に満たないやや小さな3LDKになるのですが、低層建のため柱は細く、食い込みも最小限に抑えることが出来ているため効率性を加味すれば一般的な70㎡近い使い勝手があるでしょう。

LD~洋室3にかけての幅広の連窓サッシと大きなテラスによる空間的な広がりも期待できますし、玄関前にアルコーブ的なゆとりを設けることが出来ているあたりにも好感が持てるプランですね。

坪単価は329万円。2階には坪単価310万円台のものもあり、大きなテラス付の1階住戸なりに基本的に2階住戸よりも高くなっています。ただ、上述のようにテラス付ゆえに南方向からの日照を浴びやすいといったような魅力もありますので違和感はないでしょう。

前回の記事で書いたようにそもそもの価格水準が住不らしからぬ現実的な物件で、柱の食い込みが抑えられたきれい目のプラン、もっと高額(高グロス)な価格帯の住戸があってもフィットするデザイン的にも優れたエントランスなどを鑑みても検討しやすい水準だと思いますね。

なお、近年は分譲マンションの供給が少ないエリアで、直近はヴィークコート吉祥寺通り(2017年分譲/立野町・吉祥寺駅徒歩23分/約270万円)、パークホームズ吉祥寺北グランヴィラ(2016年分譲/関町南/武蔵関駅徒歩12分/約265万円)といったところまで遡らねばならず、流石に2016~2017年との単価差は大きいです。
ただ、むしろ2016~2017年比での20~25%程度の上昇であればかわいい方ですし、良好な環境面はもちろんのこと、最寄駅が徒歩11分×バス併用が可能なそこそこの交通便あってのこの水準であればやはりこのご時世としては目に優しく感じますね。

設備仕様面は、スケールを生かしたディスポーザー、そして食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板、バルコニースロップシンクといった感じで充実しています。

管理費は285円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザーが付いての水準ですのでスケールなりで悪くないでしょう。エレベーターは2基でもおかしくなかったところ3基と多めですしね。

駐車場は全68台中47台が平置になります。21台は機械式ですが、別途来客用が2台あるなど広大な敷地を有した物件なりのものと言えるでしょう。

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