2023年1月の首都圏マンション発売戸数
本日は毎月恒例の市況分析をお送りします。
不動産経済研究所の発表によると2023年1月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数710戸(前年同月比37.1%減)
1戸あたり価格6,510万円(前年同月比5.7%アップ)
契約率54.6%(前年同月比3.8ポイントダウン)
とのことです。
前月の記事において、
と述べたものの、思っていた以上に少なかったです。
目立つ供給として、ザ・グランクロス多摩センター65戸(第1期1次)、シティテラス善福寺公園33戸(第1期)、プラウド五反田37戸(第1期)、プラウド都立大学25戸(第1期)、サンリヤン練馬北町45戸(第1期1次)といったところがありましたし、1月とはいえ塵積的に例年程度になるのかと思っていたのですが…。
まぁ、そうは言ってもそもそもが1,200戸程度と低調な月のため、500戸程度の差でも大きく感じるわけでこの単月の数字だけでどうこう言えるわけではないのですが、契約率の54.6%もなかなかですね。
昨年1月(58.4%)以来の50%台ではありますが、それよりもさらに低い水準ですし、老若男女が2月頭供給(抽選)のハルミフラッグ頼み”というところもあるんだろうなぁ…と。
もともとマンションを探していたエリアではなくとも今時期の高騰相場からしたらハルミフラッグを選ぶかそれ以外を選ぶかで将来的に”4桁万円”以上の資産差が生じる可能性は十分にあるわけで(マンションや相場にあまり詳しくない方が物件を吟味する場合の”極論的”な話をしているだけでハルミフラッグ以外の物件にも資産価値的に魅力ある物件がないわけではありません)、シンプルに懐事情を考えたらハルミフラッグになびいてしまうのは当然のことではあるんですよね…。
ただ、一方で在庫自体は前年12月末に比べ309戸減少しており、契約率から受ける印象ほど供給済物件の引き合いが悪いわけではないのも確かですね。
なお、平均価格に関しては、億ション比率が10.7%と高めなことが影響しているというか、そもそも前月に比べ都区部のシェアが高かったことが強く影響しています。
前月の都区部のシェアは約18%でしたし、前月の記事で述べたようにここ数年は都区部シェアの低下傾向が窺えるのですが、全体の供給戸数が少ない中で今月は都区部のシェアが高くなりましたね。
続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの1月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
2,581件(前年同月比-6.5%)
68.31万円/㎡(前年同月比+6.4%)
4,276万円(前年同月比+3.1%)
専有面積62.61㎡(前年同月比-3.2%)
築年数24.06年(前年同月22.72年)
成約単価は、9月69.10万円/㎡、10月69.40万円/㎡、11月が69.69万円/㎡、12月が69.94万円/㎡と、ここ3ヶ月はジリジリと上昇基調にあり、新年度が近づく1~3月は買主にとって分が悪い時期ではあるので1月もどうか…と思っていたのですが、意外にも”一段落”した68.31万円/㎡でした。
ただ、”もう一段階上昇する前の調整”と感じる程度の下落幅でしかないですし、1年で最も購入意欲が高まる2~3月の数字を見てからでないとなんとも言えないですね。
なお、購入検討者にとって残念な数字、懸念される数字として新規登録単価のさらなる上昇があります。
昨年下期(7~12月)は新規登録単価がずっと72万円/㎡台で推移しており、かなり硬直していました。つまり、売主側(ほとんどのケースではその裏にいる仲介会社)はこれ以上の価格設定は難しいと判断していたように思うのですが、今月1月はついに74.31万円/㎡に…。
前月以前から述べているように、日銀の金融政策変更、金利上昇による不動産市場への懸念、そしてそして今月はさらに在庫件数が増え、”前月比で2,000戸超も増えた43,688戸”ということで、2021年末頃から一貫して続く在庫増加がいずれ確実に中古価格高騰の足枷になるであろうことは想像に難くありません。
しかしながら、2~3月はやはり短期的な需要(新年度に向けてどうしても購入したい方)の影響が強くなりますので、この74万円超の新規登録単価を見ると昨年12月の直近高値を69.94万円/㎡を上回ってくる可能性は高いのかなと…。
さて、最後に2月の新築供給についてですが、例年よりも多い2,500戸程度が見込まれています。
2月はハルミフラッグの194戸、三田ガーデンヒルズの321戸がありましたので、それらを考慮しての数字でしょう。
他にザ・パークハウス大森タワー(第1期30戸)などもありますが、こちら2物件の前では霞んでしまいますし、三田ガーデンヒルズが普通にカウントされてくるようだと平均価格がとんでもないことになってしまいますね…。
不動産経済研究所の発表によると2023年1月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数710戸(前年同月比37.1%減)
1戸あたり価格6,510万円(前年同月比5.7%アップ)
契約率54.6%(前年同月比3.8ポイントダウン)
とのことです。
前月の記事において、
1月の新築供給についてですが、不動産経済研究所によると例年通りの1,200戸程度と年初らしい少な目の水準が見込まれています。
上述のハルミフラッグの大量供給も2月頭にかけてなので1月には入ってきませんし、大型物件の第1期もありませんのでそんなものなのだと思います。
上述のハルミフラッグの大量供給も2月頭にかけてなので1月には入ってきませんし、大型物件の第1期もありませんのでそんなものなのだと思います。
と述べたものの、思っていた以上に少なかったです。
目立つ供給として、ザ・グランクロス多摩センター65戸(第1期1次)、シティテラス善福寺公園33戸(第1期)、プラウド五反田37戸(第1期)、プラウド都立大学25戸(第1期)、サンリヤン練馬北町45戸(第1期1次)といったところがありましたし、1月とはいえ塵積的に例年程度になるのかと思っていたのですが…。
まぁ、そうは言ってもそもそもが1,200戸程度と低調な月のため、500戸程度の差でも大きく感じるわけでこの単月の数字だけでどうこう言えるわけではないのですが、契約率の54.6%もなかなかですね。
昨年1月(58.4%)以来の50%台ではありますが、それよりもさらに低い水準ですし、老若男女が2月頭供給(抽選)のハルミフラッグ頼み”というところもあるんだろうなぁ…と。
もともとマンションを探していたエリアではなくとも今時期の高騰相場からしたらハルミフラッグを選ぶかそれ以外を選ぶかで将来的に”4桁万円”以上の資産差が生じる可能性は十分にあるわけで(マンションや相場にあまり詳しくない方が物件を吟味する場合の”極論的”な話をしているだけでハルミフラッグ以外の物件にも資産価値的に魅力ある物件がないわけではありません)、シンプルに懐事情を考えたらハルミフラッグになびいてしまうのは当然のことではあるんですよね…。
ただ、一方で在庫自体は前年12月末に比べ309戸減少しており、契約率から受ける印象ほど供給済物件の引き合いが悪いわけではないのも確かですね。
なお、平均価格に関しては、億ション比率が10.7%と高めなことが影響しているというか、そもそも前月に比べ都区部のシェアが高かったことが強く影響しています。
前月の都区部のシェアは約18%でしたし、前月の記事で述べたようにここ数年は都区部シェアの低下傾向が窺えるのですが、全体の供給戸数が少ない中で今月は都区部のシェアが高くなりましたね。
続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの1月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
2,581件(前年同月比-6.5%)
68.31万円/㎡(前年同月比+6.4%)
4,276万円(前年同月比+3.1%)
専有面積62.61㎡(前年同月比-3.2%)
築年数24.06年(前年同月22.72年)
成約単価は、9月69.10万円/㎡、10月69.40万円/㎡、11月が69.69万円/㎡、12月が69.94万円/㎡と、ここ3ヶ月はジリジリと上昇基調にあり、新年度が近づく1~3月は買主にとって分が悪い時期ではあるので1月もどうか…と思っていたのですが、意外にも”一段落”した68.31万円/㎡でした。
ただ、”もう一段階上昇する前の調整”と感じる程度の下落幅でしかないですし、1年で最も購入意欲が高まる2~3月の数字を見てからでないとなんとも言えないですね。
なお、購入検討者にとって残念な数字、懸念される数字として新規登録単価のさらなる上昇があります。
昨年下期(7~12月)は新規登録単価がずっと72万円/㎡台で推移しており、かなり硬直していました。つまり、売主側(ほとんどのケースではその裏にいる仲介会社)はこれ以上の価格設定は難しいと判断していたように思うのですが、今月1月はついに74.31万円/㎡に…。
前月以前から述べているように、日銀の金融政策変更、金利上昇による不動産市場への懸念、そしてそして今月はさらに在庫件数が増え、”前月比で2,000戸超も増えた43,688戸”ということで、2021年末頃から一貫して続く在庫増加がいずれ確実に中古価格高騰の足枷になるであろうことは想像に難くありません。
しかしながら、2~3月はやはり短期的な需要(新年度に向けてどうしても購入したい方)の影響が強くなりますので、この74万円超の新規登録単価を見ると昨年12月の直近高値を69.94万円/㎡を上回ってくる可能性は高いのかなと…。
さて、最後に2月の新築供給についてですが、例年よりも多い2,500戸程度が見込まれています。
2月はハルミフラッグの194戸、三田ガーデンヒルズの321戸がありましたので、それらを考慮しての数字でしょう。
他にザ・パークハウス大森タワー(第1期30戸)などもありますが、こちら2物件の前では霞んでしまいますし、三田ガーデンヒルズが普通にカウントされてくるようだと平均価格がとんでもないことになってしまいますね…。
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