ブランズ千代田富士見【石・木・水のコンチェルト】80㎡24,600万円(坪単価1,015万円)
続けて、ブランズ千代田富士見。
設計・施工は東急建設で免震構造が採用されています。18階建とそこそこの高さが出せているとはいえ、総戸数も69戸に過ぎないですし免震構造の採用は立派ですね。
デザイン監修は泣く子も黙る隈研吾建築都市設計事務所です。
前回の記事の冒頭でも述べたように、当物件の最大のポイントであり最大の魅力が隈デザインであるのは言うまでもありません。
靖国通りの向かい番町エリアのブランズはスケール豊かなブランズ四番町を初めとして、ブランズザ・ハウス一番町、ブランズ六番町と東急不動産の物件の中でもデザイン面のパフォーマンス(高級感)が高いのですが、ここはそれらと比べても次元が違うというか、他デベロッパーの錚々たる物件とも互角以上の類まれな物件と言えます。
世の中には”大物デザイナー”を起用していても面白味やインパクトに欠けるもの、また、TPO的にどうなのかな?というものは少なくないのですが、ここは素晴らしく、かつ、立地にもフィットしていると感じます。
隈氏らしくやはり「石」と「木」という自然素材を多く取り入れたデザインで、「石」は高額物件での十八番的存在、そして「木(木調)」は昨今の自然回帰トレンドの主役ということでそれらを生かすこと自体には微塵も驚きはありません。
ただ、やっぱり隈研吾デザインは一味も二味も違うんですよねぇ…。
外観デザインのテーマは「豊かな緑の中に浮遊する厳かな石のヴェール」で、外装には淡い白の流れ目を持つスライスストーン(スライススレート)を用い、かつ、その表面に繊細な”ギザギザ”の意匠を施すことで、重厚な高級感や街に対し軽やかに浮遊する印象を生み出しているとのことです。
もちろん石をスライス加工することで重さを軽減してはいるのでしょうが、一般的にタワマン(当物件をタワマンと呼ぶか否かは微妙なところ)は重さを回避するために中・上層部に重量感のある素材は使われないものですし、18階建とそこそこの高さがありながらこのような重厚さを極めたと言える意匠を採用しているのは本当に驚かされました。バルコニー軒裏の木調シートとの相性も抜群ですね。
エントランスは石垣をイメージしたゲートに木調の屋根(庇)を大々的にデザインし、こちらも重厚感と浮遊感を心掛けたということで、近影も遠影もさいっこうですね!
また、エントランス内部の意匠もすんばらしいです。
エントランスから迂回して敷地の奥へ入っていくと中庭(ウォーターガーデン)があり、来訪者はこのスケールの物件とは思えないどでかい水盤に息を飲むことでしょう。中庭(水盤)に向かって大きなガラス面が開かれたエントランスラウンジからの借景も絶品です。
総戸数69戸とはいえ、100~200㎡台が少なくない物件で、敷地面積自体は約2,800㎡とそこそこのスケールあってのものではあるのですが、この設計・デザインは本当にスペシャルですね。
駐車場は機械式中心ながら100%設置という超高額物件に恥じない余裕がありますし、車路に余裕があるので車寄せスペースもありますし、サブエントランスには小さ目ながらも駐車場の出庫待ちの待合室も設けられています。
共用施設としては、地下1階にゴルフシミュレーターとその手前にパターコーナーがあります。他はエントランス脇のラウンジ以外に目立った施設はありませんのでちょっと意外だったのですが、総戸数69戸の物件でこういった共用施設があるのは稀でありゴルフが趣味の方にとても嬉しい施設になるでしょう。
前回のブランズ千代田富士見。
公式ホームページ

お部屋は80㎡の3LDK、北西角住戸です。北は暁星小学校の校庭、西は暁星中・高の校庭で、この中層階住戸であれば視界抜けも望めます。
暁星側からの働きかけもあったようで北側の開口部は曇りガラス(グラデーションフィルム張り)になっており、視界(眺望)が遮られてしまうのは残念です。とはいえ、西面4室設計は良いですし、LDの西側にもしっかりとダイレクトサッシが採用され、前回の記事で述べたようにサッシ高などの三次元構造も良好な物件になりますのでけして悪い印象はないですね。
間取りは物件内(最低70㎡台)では小さ目ながらも80㎡超ということで一般的な基準で言えば大きな方になります。
先ほどのタイプ同様に近年では珍しいベッドルーム3室全てがノンリビングインとなった3LDKで、居室独立性に力を入れているのはリモートワークの時代にも適切だとは思うのですが、角住戸なりに廊下は長めで、やはり柱の食い込みが目立つタイプ(効率性が良いとは言えない)のため1つ1つの居室が小さくなってしまっているのは気になる点でしょうか。
特にLDの12.4畳やベッドルーム3の4畳は小さく、80㎡超という数字から受ける印象ほどのゆとりは感じにくいですね。
キッチンは5.5畳とかなり大きく、オープンタイプ(コンロ側にはパイプスペースがある半オープンではある)なので、空間的な広がりはそこそこありますけども…。
一方、昨今は80㎡超でも浴室が1418のものを多く見かけるところ、しっかりと1620なのは良かったですね。このクラスの物件ならば当たり前とも言えますが…。
坪単価は1,015万円。中層階北東角住戸には1,000万円を切るものもありますし、今回の第2期では販売対象外である低層階住戸にはもう少し安いものも出てくるとは思います。
ただ、プレミアムフロア(16~18階)を除いても1,000~1,100万円台が中心となった物件で、三田ガーデンヒルズやワールドタワーレジデンス同様に"平均的なお部屋が当たり前のように1,000万円を超えた物件(※)"になります。
当物件は以下のようにスーペリアグレード自体もかなり力が入っているのは良いのですが、三田ガーデンヒルズはともかくワールドタワーレジデンスは東京タワービューの特等席となる西向き住戸を除いた1,000万円超(特にスタンダードグレード)に少々の違和感が伴うのは先日述べた通りですし、こちらもインフレ時代の"新価格"ということなんでしょうね。
こちらは立地としての希少性はかなりのものですが、知名度などで言うとやはり番町側に軍配が上がるでしょうし、昨年のザ・パークハウスグラン三番町26の中低層階の600~900万円台が安く感じてしまいますね…(前建の影響などを考慮したとしても)。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、水回りの天然石天板仕様はもちろんのこと、スーペリアでもカップボード、日ポリ化工の浴室、玄関電気錠、全室ビルトインエアコン、全室床暖房、さらにさらにオーバーヘッドシャワー、廊下・水回りだけでなくリビング床までの600角タイル貼、乾太くん(ガス衣料乾燥機)、全熱交換型24時間換気ということでもんげぇ充実しています。
スーペリアがプレミアムでもおかしくないぐらいなのでプレミアムとはそこまで差がないのですが、プレミアムはそもそも最大天井高が3mとさらに高くなりますし、玄関や廊下の壁の一部が突板になっていたり、洗面室にも床暖房付などさらなるグレード感のある仕上がりです。
管理費は753円/㎡。ディスポーザー、内廊下はもちろんのこと、一般的なスケールの物件ながら各階ゴミ置場、コンシェルジュも備わっているのでこのぐらいになってしまうのは仕方ないところでしょうか。24時間有人管理ではありませんのでシンプルに高いですけど、スケールメリットがあっても同水準だったワールドタワーレジデンスに比べれば違和感はないでしょう。
駐車場はほぼ100%の全70台で、うち平置は9台(身障者用及び来客用含む)、残りの61台が機械式になります。
設計・施工は東急建設で免震構造が採用されています。18階建とそこそこの高さが出せているとはいえ、総戸数も69戸に過ぎないですし免震構造の採用は立派ですね。
デザイン監修は泣く子も黙る隈研吾建築都市設計事務所です。
前回の記事の冒頭でも述べたように、当物件の最大のポイントであり最大の魅力が隈デザインであるのは言うまでもありません。
靖国通りの向かい番町エリアのブランズはスケール豊かなブランズ四番町を初めとして、ブランズザ・ハウス一番町、ブランズ六番町と東急不動産の物件の中でもデザイン面のパフォーマンス(高級感)が高いのですが、ここはそれらと比べても次元が違うというか、他デベロッパーの錚々たる物件とも互角以上の類まれな物件と言えます。
世の中には”大物デザイナー”を起用していても面白味やインパクトに欠けるもの、また、TPO的にどうなのかな?というものは少なくないのですが、ここは素晴らしく、かつ、立地にもフィットしていると感じます。
隈氏らしくやはり「石」と「木」という自然素材を多く取り入れたデザインで、「石」は高額物件での十八番的存在、そして「木(木調)」は昨今の自然回帰トレンドの主役ということでそれらを生かすこと自体には微塵も驚きはありません。
ただ、やっぱり隈研吾デザインは一味も二味も違うんですよねぇ…。
外観デザインのテーマは「豊かな緑の中に浮遊する厳かな石のヴェール」で、外装には淡い白の流れ目を持つスライスストーン(スライススレート)を用い、かつ、その表面に繊細な”ギザギザ”の意匠を施すことで、重厚な高級感や街に対し軽やかに浮遊する印象を生み出しているとのことです。
もちろん石をスライス加工することで重さを軽減してはいるのでしょうが、一般的にタワマン(当物件をタワマンと呼ぶか否かは微妙なところ)は重さを回避するために中・上層部に重量感のある素材は使われないものですし、18階建とそこそこの高さがありながらこのような重厚さを極めたと言える意匠を採用しているのは本当に驚かされました。バルコニー軒裏の木調シートとの相性も抜群ですね。
エントランスは石垣をイメージしたゲートに木調の屋根(庇)を大々的にデザインし、こちらも重厚感と浮遊感を心掛けたということで、近影も遠影もさいっこうですね!
また、エントランス内部の意匠もすんばらしいです。
エントランスから迂回して敷地の奥へ入っていくと中庭(ウォーターガーデン)があり、来訪者はこのスケールの物件とは思えないどでかい水盤に息を飲むことでしょう。中庭(水盤)に向かって大きなガラス面が開かれたエントランスラウンジからの借景も絶品です。
総戸数69戸とはいえ、100~200㎡台が少なくない物件で、敷地面積自体は約2,800㎡とそこそこのスケールあってのものではあるのですが、この設計・デザインは本当にスペシャルですね。
駐車場は機械式中心ながら100%設置という超高額物件に恥じない余裕がありますし、車路に余裕があるので車寄せスペースもありますし、サブエントランスには小さ目ながらも駐車場の出庫待ちの待合室も設けられています。
共用施設としては、地下1階にゴルフシミュレーターとその手前にパターコーナーがあります。他はエントランス脇のラウンジ以外に目立った施設はありませんのでちょっと意外だったのですが、総戸数69戸の物件でこういった共用施設があるのは稀でありゴルフが趣味の方にとても嬉しい施設になるでしょう。
前回のブランズ千代田富士見。
公式ホームページ

お部屋は80㎡の3LDK、北西角住戸です。北は暁星小学校の校庭、西は暁星中・高の校庭で、この中層階住戸であれば視界抜けも望めます。
暁星側からの働きかけもあったようで北側の開口部は曇りガラス(グラデーションフィルム張り)になっており、視界(眺望)が遮られてしまうのは残念です。とはいえ、西面4室設計は良いですし、LDの西側にもしっかりとダイレクトサッシが採用され、前回の記事で述べたようにサッシ高などの三次元構造も良好な物件になりますのでけして悪い印象はないですね。
間取りは物件内(最低70㎡台)では小さ目ながらも80㎡超ということで一般的な基準で言えば大きな方になります。
先ほどのタイプ同様に近年では珍しいベッドルーム3室全てがノンリビングインとなった3LDKで、居室独立性に力を入れているのはリモートワークの時代にも適切だとは思うのですが、角住戸なりに廊下は長めで、やはり柱の食い込みが目立つタイプ(効率性が良いとは言えない)のため1つ1つの居室が小さくなってしまっているのは気になる点でしょうか。
特にLDの12.4畳やベッドルーム3の4畳は小さく、80㎡超という数字から受ける印象ほどのゆとりは感じにくいですね。
キッチンは5.5畳とかなり大きく、オープンタイプ(コンロ側にはパイプスペースがある半オープンではある)なので、空間的な広がりはそこそこありますけども…。
一方、昨今は80㎡超でも浴室が1418のものを多く見かけるところ、しっかりと1620なのは良かったですね。このクラスの物件ならば当たり前とも言えますが…。
坪単価は1,015万円。中層階北東角住戸には1,000万円を切るものもありますし、今回の第2期では販売対象外である低層階住戸にはもう少し安いものも出てくるとは思います。
ただ、プレミアムフロア(16~18階)を除いても1,000~1,100万円台が中心となった物件で、三田ガーデンヒルズやワールドタワーレジデンス同様に"平均的なお部屋が当たり前のように1,000万円を超えた物件(※)"になります。
当物件は以下のようにスーペリアグレード自体もかなり力が入っているのは良いのですが、三田ガーデンヒルズはともかくワールドタワーレジデンスは東京タワービューの特等席となる西向き住戸を除いた1,000万円超(特にスタンダードグレード)に少々の違和感が伴うのは先日述べた通りですし、こちらもインフレ時代の"新価格"ということなんでしょうね。
こちらは立地としての希少性はかなりのものですが、知名度などで言うとやはり番町側に軍配が上がるでしょうし、昨年のザ・パークハウスグラン三番町26の中低層階の600~900万円台が安く感じてしまいますね…(前建の影響などを考慮したとしても)。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、水回りの天然石天板仕様はもちろんのこと、スーペリアでもカップボード、日ポリ化工の浴室、玄関電気錠、全室ビルトインエアコン、全室床暖房、さらにさらにオーバーヘッドシャワー、廊下・水回りだけでなくリビング床までの600角タイル貼、乾太くん(ガス衣料乾燥機)、全熱交換型24時間換気ということでもんげぇ充実しています。
スーペリアがプレミアムでもおかしくないぐらいなのでプレミアムとはそこまで差がないのですが、プレミアムはそもそも最大天井高が3mとさらに高くなりますし、玄関や廊下の壁の一部が突板になっていたり、洗面室にも床暖房付などさらなるグレード感のある仕上がりです。
管理費は753円/㎡。ディスポーザー、内廊下はもちろんのこと、一般的なスケールの物件ながら各階ゴミ置場、コンシェルジュも備わっているのでこのぐらいになってしまうのは仕方ないところでしょうか。24時間有人管理ではありませんのでシンプルに高いですけど、スケールメリットがあっても同水準だったワールドタワーレジデンスに比べれば違和感はないでしょう。
駐車場はほぼ100%の全70台で、うち平置は9台(身障者用及び来客用含む)、残りの61台が機械式になります。