ザ・パークハウス横浜川和町テラス【地区計画によりゆとりの街区を実現】2階62㎡4,338万円(坪単価231万円)

続けて、ザ・パークハウス横浜川和町テラス。

設計・施工はフジタです。ザ・パークハウス横浜川和町ガーデンはもちろんのこと、デュオセーヌの設計・施工もフジタですね。フォルテはフジタによる商業施設ですし、この区画整理事業は三菱地所と共にフジタの存在が大きなものとなっています。

前回の記事で述べたように、こちらもガーデンも歩道状空地などを設けることで最高高さ31mへの緩和がなされており、10階建であれば二重床も可能なはずなのですが、直床になっているのは玉に瑕です。

その一方で、こちらの敷地面積は6,000㎡超の大きさがあり、容積率200%指定の中での10階建なので約68%という高い空地率が実現出来ているのは大きなポイントになるでしょう。第一弾のガーデンもデュオセーヌも同10階建でやはり空地率が高くなっており、その"緩和を規定した地区計画"のおかげでエリアとしてゆとりある計画を実現しているのです。

配棟は南側のデュオセーヌの影響を加味してかイースト棟(東向き)とウエスト棟(西向き)の2棟構成で、南向き住戸率が低いのは少々気になるところではあるものの、いわゆるV字配棟になっており、純粋な東向き・西向きよりは日照時間が長めに確保出来ているのは良い点でしょう。
V字配棟は空地が豊かだからこそ出来る設計であるのはもちろんのこと、空地部分にはガーデン顔負けの緑が充実していますね。
三方の道路沿いには遊歩道などの歩道状空地が施され、街並みにも良い影響を及ぼします。

敷地北東部のエントランスアプローチは大きな敷地を生かしたゆとりあるもので、両サイドの緑も深いですね。
エントランスホールこそ2層吹抜ではないのですが、隣のコミュニティルームが2層吹抜になった広がりのある空間で、コミュニティルームは屋外のウッドテラスとつながっているため、パーティーやバーベキュースペースとしても十分な大きさがあります。

コミュニティスペース自体も結構大きなスペースで、本格的なキッチンスペースに加え、テーブルや椅子も充実しているのでかなり大人数での会合にも使えるでしょう。ウッドテラスに加え、上部にはロフトスペースもありますので、子供たちを中心とした集まりにも持ってこいですね。ガーデンにもコミュニティスペースはありますが、ここまで特長のあるものではなく共用施設は相互利用が予定されているためこちらが人気になりそうですね(汗)。

建物の外観デザインに関してはガーデン同様に洗練されているとは言えないのですが(ガーデンとは異なり共用廊下側の手摺がガラスになっているのは良い点ではある)、ガーデン同様にしっかりとした車寄せスペースがあるのも良い材料で、そのあたりも空地の豊かさの恩恵でしょう。

前回のザ・パークハウス横浜川和町テラス

公式ホームページ
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お部屋はイースト棟の62㎡の2LDK、東向き中住戸です。南東角住戸の1つ北側に位置した中住戸で、目の前東側は当物件の駐輪場になります。その先は道路を挟みF街区東地区(デュオセーヌは西地区)があり、いずれは住宅などになるはず(現状は未定)なので、低層階だと将来的には視界への影響があるでしょう。
ただ、そうなったとしても駐輪場や道路を挟んでのものなので悪いポジションではないでしょう。方角的にも日照時間はかなり短いですけどね。

間取りは3LDK中心の物件内では限られた2LDKタイプなのですが、62㎡というしっかりとした面積があります。老夫婦の戸建などからの住み替えニーズも考慮した感じなのでしょうか。

玄関側が共用廊下からセットバックされているため、柱の食い込みも抑えられて効率性も高いです(※)。50㎡台中盤の平均的な2LDKと比べ使い勝手が大きく変わる印象こそありませんが、LD11.2畳、洋室1の6.5畳など居室畳数は確かなものがありますし、収納もかなり充実していますね。
※ガーデンは共用廊下側の柱がきれいにアウトフレーム化された間取りも大きなポイントの1つであったのに対し、こちらは基本的に食い込んでしまっているのは残念です。

坪単価は231万円。物件内の下限に近い水準で、当物件は230~250万円の狭いレンジにかなりの数のお部屋が集中した印象になりますね。

前回の記事で述べたように上層階角住戸でも260万円ほどで、平均でも240万円台になるはずなので、ガーデンの平均約230万円に比べると意外なほど大人しい上昇具合になります。
しかしながら、ガーデンの低層階は210万円程度からあり、そことの比較で言うとこちらは1割程度上昇したことになりますので、こちらの単価設定がのっぺりとしている分、低層階はそこそこの上昇感がありますね。

こちらの方が駅に近いとはいえ、こういった東向きの低層階は日照面でガーデンに比べ大きく劣ってしまいますし、西向きとの差がもう少しあった方が自然だったようには思いますね(平均が抑えられた物件なのでそこまで望むのは酷なのかもしれませんが…)。

設備仕様面は、基本的にガーデン同様で、スケールを生かしたディスポーザーに加え、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗い器が備わっています。近年のこの単価帯であればトイレ手洗い器が付いているのは御の字ですね。

管理費は241円/㎡。外廊下ですがディスポーザー付での水準ですので悪くないでしょう。このぐらいのスケール(メリット)があればもう少し安くともおかしくなかった印象もなくはないものの(ガーデンは少し安い225円/㎡)、昨今のインフレ基調下では仕方ない部分はありますし、植栽の維持管理コストもそれなりにかかるでしょうからね。
なお、エレベーターは普通に2基で1階住戸を除くと普通に基あたり80戸を切るのでごくごく一般的ですね。棟ごとに1基という形であり(共用廊下はつながってはいるが離れた位置にあるためボタン1つで近い方のエレベーターがくるわけではない)、2基が同じところにある場合に比べると待ち時間のバラつきが生じてやすいようには思いますけど…。

駐車場は全95台で身障者用を除く94台が機械式になります。別途来客用とカーシェア用が1台ずつあります。

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