プラウドタワー平井【免震構造×ワイドスパン設計】27階73㎡8,918万円(坪単価406万円)

続けて、プラウドタワー平井。

設計は佐藤総合計画・前田建設工業共同企業体、施工は前田建設工業で免震構造が採用されています。前回の記事で述べたようにタワマンとしてはスケールが大きな方ではないので免震構造が採用されているのは立派ですね。
ちなみに、同総武線沿線のプラウドタワー亀戸クロスは免震でしたが、プラウドタワー小岩ファーストは制振でした。

そして、デザイン監修は光井純&アソシエーツになります。
外観デザインは頭頂部のクラウンから連続して縦に貫くホワイトのマリオンが印象的ですし、コーナー部のダイレクトサッシの透明感や複数色を採用したガラス手摺もそれに華を添える上々のクオリティですね。
突出したパフォーマンスでこそありませんが、坪単価400万円前後が中心価格帯のタワマンですので及第点をあげられるでしょう。

意外だったのはエントランスアプローチですね。エントランスは2階にあり、住戸階へは基本的には2階を経由して向かうことになります。
敷地南西部のエントランスの手前はスキップテラス設計になっているのでお洒落ですし、もちろん駅側にはエスカレーターが用意されているのでベビーカー(非常用エレベーターが1階まで直通)などでなければ特に不便には感じないかもしれませんが、全方位が接道したランドプランなのでいくらでもやりようがあったはずですので残念ですね(駅側は出来るだけ店舗スペースのみで構成したいということなのでしょうが、それ以外の方向ならば…)。

2階エントランスが2層吹抜でないのもちょっと残念ですし、もう少し1階部分の分かりやすさ(道行く人が"あのマンションのエントランス凄いね~"と感じるようなもの)があった方が嬉しかったですね。まぁ、建物の存在自体が平井駅周りでは突出しているのでそこまで追求する必要はないという判断があったのだとは思いますけど…。

共用施設としては、2階はエントランス脇に小さ目のラウンジ、3階はラウンジ、テラス、スタディルーム、ライブラリーラウンジ、プレイエリア、キッズルーム、そして25階にスカイラウンジ(キッチン付でパーティなどにも対応)、ゲストルームと総戸数374戸なりに充実しています。

前回のプラウドタワー平井

公式ホームページ
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お部屋は73㎡の3LDK、南西向き中住戸です。高層階のため将来的にも視界が妨げられることはないであろうポジションで、旧中川の流れ、亀戸中央公園の緑、そして西北西にはスカイツリービュー(+都心方向の夜景)と眺望的な魅力の高いお部屋になります。冬場の空気が澄んだ日には富士山も望めることでしょう。

28~29階はプレミアムフロアでプランが異なりますのでこちらは一般フロアの最上階住戸ということにもなります。

間取りは当物件の大きなポイントの1つであるワイドスパンタイプになります。
読者の方であれば”南面4室”設計がいかに珍しいかお分かりのはずですが、こちらのプランはそんな中でもLDの開口部にサッシ2枚半程度の開口部、洋室にかけての連窓サッシを確保するなど、サッシが”細切れ”になっていないあたりも◎ですね。

プレミアムフロアを除くとガラス手摺が曇りガラスタイプになってしまっているのは、周囲に高い建物がほとんどない立地条件の物件であることを考えると非常に勿体なく感じてはしまいますが…。

バルコニー側の柱は若干の食い込みが見られはしますが、洋室3の引き戸設計に加え、中住戸のお手本のような逆T字の効率的かつ居室独立性を実現した廊下設計にも好感が持てるでしょう。

坪単価は406万円。先ほどの南角よりはやや高めにはなるのですが、角住戸と比べると大分効率性が高いですし、同南西向きの50㎡台の2LDKの高層階は430万円台でグロスの嵩みを考慮しているとはいえかなりの差がありますね。

低層階には20㎡台の1R(ほぼ地権者住戸)が多くあるため全フロアが分譲されるような物件とは平均坪単価から受ける印象が少々異なる物件ではあるのですが、プレミアムフロアには600~700万円台もありますので平均では420~430万円程度にはなるでしょうか。眺望良好な高層階ながら平均を優に下回っているあたりもこういったプランは魅力的ですよね。

近年の平井駅界隈の供給事例としては、サンクレイドル平井Ⅲ(2021年分譲/駅徒歩6分/約285万円)、ファインスクェア平井(2021年分譲/駅徒歩7分/約295万円)、シティハウス平井(2022年より分譲中/駅徒歩8分/約290万円)、シティハウス平井サウス(2022年分譲/駅徒歩7分/約295万円)といったところで、この平井駅界隈ではこの物件を畏れたのかあの住不ですらも現実的なお値段設定で分譲している感じですので、流石にランドマークタワマンらしいお値段設定にはなります。

プラウドタワー亀戸クロス(2020年分譲/亀戸駅徒歩2分/約375万円)、プラウドタワー小岩ファースト(2021年分譲/小岩駅徒歩1分/約345万円)あたりと比べるとやはり高くなってしまってはいるのですが、平井駅では今後もNo.1の地位を保てていく可能性が高い物件ですので300万円台後半~400万円ちょっとのお部屋は特にコスパの良さを感じやすいように思います。

"タワマン林立エリアの平均的な条件以下の住戸"は希少性を感じにくいものですが、当物件は地権者住戸を除くと268戸しか分譲
されませんし、中層階でも眺望良好ですからね。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、天然石の水回り天板など単価帯なりのもので、大きな違和感はありません。
プレミアム住戸になるとLDビルトインエアコン、タイル貼の廊下などが備わります。

管理費は405円/㎡。ディスポーザー、内廊下、各階ゴミ置場、そして商業下駄履きゆえの24時間有人管理でもありますのでやむなしな水準でしょう。なお、コンシェルジュサービスはありません。

駐車場は105台でタワーパーキングになります。

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