プラウド向ヶ丘遊園【想定以上のお値段でも第1期81戸】2階85㎡9,698万円(坪単価378万円)

プラウド向ケ丘遊園。

所在地:神奈川県川崎市多摩区登戸字庚耕地2779-11(地番)
交通:向ヶ丘遊園駅徒歩4分、登戸駅徒歩10分
用途地域:近隣商業地域
階建・総戸数:6階建、168戸

ダイエー跡地に誕生する敷地面積10,000㎡超の住商複合再開発で、6階建で総戸数168戸というスケールを実現していることからもお分かりのようにマンションの敷地だけでも5,500㎡超のスケールがあります。
向ヶ丘遊園駅前には23階建総戸数208戸のアトラスタワー向ケ丘遊園がありますし、まもなく三井×小田急タワマンも正式リリースされるはずですが、それ以外にスケールのある物件は限られ当物件はタワマンではないとはいえ大きな存在感を放つことでしょう。

商業施設は3フロア構成でダイエーが運営する1階スーパーに加え2~3階には専門店が入居予定、かつ、商業施設には住民専用の出入口(屋内直結でこそないが、屋根付きの動線になるため雨の日も快適)が設けられるなどそういった点でもスペシャルな物件になります。

「最高高さ20m制限×第3種高度地区」による高さ制限があるため高さが出せていないのは残念っちゃ残念なのですが、敷地南側は五々村堀緑地の水・緑に面しており、”下駄履き”などではなく南側に住宅、北側に商業というその良好な南面条件に相応しい設計としたことで条件の良い住戸が占める割合が多くなっているのもポイントになるでしょう。

ここまで南面がワイドな土地というのは貴重ですし、緑地及び川のおかげで府中街道の前建までの離隔は約45mもあるのです。

また、オール電化に関しては好みの問題が大きいため賛否あるところですが、首都圏初の「ZEH」×「実質再生エネルギー100%のオール電化」という次世代性能の高さも差別化要素の1つになってくるでしょう。

買物便は、隣接する商業施設次第(専門店に何が入るか)のところがあり、野村系のソコラにはならないとのことですが、延床面積は9,400㎡超というそこそこの大きさがありますので日常の買物はある程度完結できるものになるのかなと(従前のダイエー(専門店含む)は16,700㎡超で、当然ながら小さくはなります)。
スーパーに関しては駅前のライフが徒歩3分、他にも生活クラブのぼりとデポーが徒歩3分、東急ストアと小田急マルシェが徒歩5分、オーケーも徒歩8分となるなど現時点でも充実しています。

とりわけ近くはありませんが、向ヶ丘遊園跡地に出来る商業・温浴施設なども楽しみな材料の1つになるでしょう。

一方、通学区は宿河原小学校で徒歩12分と少々距離がありますが、アプローチはほぼフラットですのでこれから小学校に通うお子さんがいるご家庭でもそれほど気にはならなそうです。
南側には広大な生田緑地が広がっており、最も近いところで徒歩5分となる豊かな自然環境も魅力ですね。

公式ホームページ
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お部屋はB-2棟の85㎡の4LDK、南東角住戸です。東側は同6階建のサニーハイツ向ヶ丘がありますが、南側はその五々村堀緑地、川、府中街道を挟んだ先に7階建マンションという感じですので、低層階でも日照良好なだけでなく視界面での魅力も小さくありません。
二重サッシが採用されており、一瞬府中街道を考慮?とも思いましたが二重サッシにするほど賑やかなポジションではないためZEH認定のため(断熱性を高めるため)でしょうね。

間取りは貴重な南向きの角住戸ということで80㎡台中盤のしっかりとした面積が確保されています。

上述のように東西に長い南面ワイドな敷地形状なので南向き住戸率が高いのですが、それゆえに当然ながら板状になっていますので、南向きの角住戸らしい角住戸は両端の1フロア2戸のみとなります(南向きの棟はB-1、B-2棟として東西2つに分離されているので、厳密にはもっと角住戸があるのですが、お互いの棟は近接しているため、いわゆる角住戸感は薄い)。

ただ、3LDKではなく4LDKを基本プランとし、妻面(東面)4室設計としているためLDは角位置(二面採光)にはなく、サッシも2枚分しかありませんので角住戸としての魅力を感じにくいものとなっているのは残念ですね。

80㎡台中盤の角住戸にしては廊下が短めで効率性が高く出来ているのは好感が持てるのですが、グロスは1億に届きそうなぐらいですし、もうちょっと角住戸(高額住戸)らしい華のある設計であって欲しかったですね。Low-Eガラスを採用しているとはいえ窓が大きくなると断熱性能が下がりますのでそういった点を考慮した結果なのかもしれませんけど…。

浴室も1620ではなく1418になります。

坪単価は378万円。第1期(ほぼ南向き。例外は30㎡台の東向き)の下限水準は約350万円となる一方で、こちらのプランの上層階や30㎡台などには420万円前後があり、平均としては380~390万円程度になるでしょうか(※南向きの棟の背後にある東向きや西向きはそのように大半が2期以降になるためあくまで暫定です)。

徒歩10分となる登戸駅側も含めた近年の供給事例としては、ミオカステーロ向ヶ丘遊園Ⅱステーションプレミア(2019年分譲/向ヶ丘遊園駅徒歩3分/約270万円)、パークホームズ登戸スクエア(2021年分譲/登戸駅徒歩5分/約270万円※定借約70年)、パークホームズ登戸ステーションアヴェニュー(2022年分譲/登戸駅徒歩2分/約345万円)といったところで、2019年のミオカステーロと比べると随分と…という印象にはなってしまいますが(そもそもミオカステーロが立地のわりに現実的な設定だった)、パークホームズのスクエアは定借でもそこそこの水準でしたし、ステーションアヴェニューはそれなりの水準でしたので、「ブランド×スケール×駅近」の三拍子そろったこちらがこの水準になることに大きな違和感はないでしょう。

とはいえ、この単価水準だと60㎡台後半の3LDKですら8,000万円を超えてしまうわけですし、この角住戸に関してはほぼ億ションですのでそうであればもう少し間取り面などに力を入れて欲しかったという思いはありますね。

1階はもちろん2階でも多摩川ハザードマップ上(3~5m)の浸水リスクがありますし、五々村堀緑地沿いの良好なポジションとはいえ、低層階でもこの水準というのは想定以上でした。
ただ、それでも第1期の供給は81戸(ほぼ南向きだけでの戸数)ということで、やはり前述のような差別化が効いている印象ではありますね。中古価格は新築価格に引っ張られるものなのでこの物件がこの感じだと中古価格の上昇も不可避でしょう。

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