2023年2月の首都圏マンション発売戸数

本日は毎月恒例の市況分析をお送りします。

不動産経済研究所の発表によると2023年2月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数1,821戸(前年同月比20.4%減)
1戸あたり価格6,778万円(前年同月比8.6%ダウン)
契約率73.3%(前年同月比と同値)
とのことです。

前月の記事において、
不動産経済研究所によると2月は2,500戸が見込まれていますが、ハルミフラッグの194戸、三田ガーデンヒルズの321戸がありましたので、それらあっての数字でしょう。
三田ガーデンヒルズが普通にカウントされてくるようだと平均価格がとんでもないことになってしまいますね…。(一部抜粋)
と述べました。

とはいえ、その時から三田ガーデンヒルズは入ってこないのではないかと思いながら書いていたというのが正直なところで、案の定やっぱり入りませんでしたね…。全体の数字に与える影響が大き過ぎるからなのかね???

そういった感じなので+321戸と考えるとそれなりの数字にはなりますし、相も変わらず数十倍の倍率が付いたお部屋もあったハルミフラッグ(194戸)、約3億(パークマンション棟の北向き)なのにかなりの倍率が付いたその三田ガーデンヒルズ(321戸)、そして、なぜか1プランだけ単価が魅力的で1列だけ軒並み高倍率が付いたザ・ヨコハマフロントタワーの第5期(48戸)など一部の物件はもの凄いことになっていますので、ニーズ(潜在的な需要)は十分過ぎるほどですよね。
3月(翌月)ですがワールドタワーレジデンスの西向き(東京タワービュー特等席)もかなりの倍率が付いていました。

三田ガーデンヒルズ、ワールドタワーレジデンス、ザ・ヨコハマフロントタワーに関しては国内外の超富裕層の投資目的(インフレ対策)に加え、コレクション的なニーズも小さくないレベルの物件になりますので、主に実需を対象としたマンション市況を論じる上ではあまり意味のないことではあります。
しかしながら、2月は都下で約80%、千葉県で約90%という契約率になっていますし、価格高騰で都区部では手が届かなくなった層のニーズ(主に予算6,000万円程度までのニーズ)が都下及び3県に流れる傾向があるのは明白で、ハルミフラッグに加えそういったところのニーズがあるからこそ7割超の契約率になっているのでしょう。
在庫に関しても前月末比で158戸減少しています。

なお価格に関してはそのように三田ガーデンヒルズがカウントされなかったことで平和(笑)な感じなのですが、昨今の中では高いですね。専有面積の大きなハルミフラッグの影響もありますが、そもそも今月は相対的に価格が高い都区部のシェアがかなり高かったことが最大の理由になるでしょう。億ション比率自体も10.3%ほどと高めでした。

続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの2月の月例速報です。

・中古マンション成約物件(首都圏)
3,240件(前年同月比+3.0%)
68.71万円/㎡(前年同月比+9.9%)
4,359万円(前年同月比+8.3%)
専有面積63.43㎡(前年同月比-1.4%)
築年数23.71年(前年同月23.27年)

成約単価は、9月~12月の69万円台/㎡から1段落した1月の68.31万円/㎡を経て少しだけ再上昇しましたが、68万円台ということで今月もとりあえずは”調整(注:株式用語)”の時期になるでしょう。
前月の記事で述べたように、”もう一段階上昇する前の調整”と感じる程度の数字でしかないですし、1年で最も購入意欲が高まる3月の数字を見てからでないとなんとも言えないところですね。

ただ、先月に続き新規登録単価は、昨年7~12月の72万円台よりも大分上昇した74万円台の過去最高水準で、今月はそういったもののシェアが高まったことで在庫単価もついに74万円台に乗ってしまいましたので、成約単価の70万円超も現実味を帯びてきましたよね…。

12~1月の2,000戸超の増加ほどではないものの、1~2月も在庫は1,000戸超増え、44,760戸になりました。前月の記事でも述べたように、2021年末頃から一貫して続く在庫増加がいずれ確実に中古価格高騰の足枷になるであろうことは想像に難くないのですが、やはり年度末は短期的な需要(新年度に向けてどうしても購入したい方)の影響が強くなりますので3月は70万円を超えるか否かという売主・買主間のがっぷり四つのせめぎ合いになるのではないでしょうか…。

ちなみに、ここ最近成約件数は前年同月を下回ることが多くなっていたのですが、2月の成約件数は7ヶ月ぶりに前年同月を上回りましたね。

さて、新築に話を戻して3月の発売戸数は不動産経済研究所によると2,500戸が見込まれています。

3月は、そのワールドタワーレジデンス(第1期169戸)の他、プラウドタワー平井(第1期80戸)、プラウドシティ小竹向原(第1期110戸)、プラウド向ヶ丘遊園(第1期81戸)などのプラウドの勢いが凄いですし、価格はもちろんのこと戸数や契約率もそこそこの数字になるのではないでしょうか。
基本的には青田売り(すぐに住めない)が多い新築とはいえ3月は例年そこそこの供給がなされますしね。

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