ヴェレーナグラン菊名の杜【菜園、屋上庭園も備えた「菊名の杜」】6階71㎡6,248万円(坪単価290万円)

続けて、ヴェレーナグラン菊名の杜。

設計は設計集団宙組、施工は大勝です。

デザインはヴェレーナシリーズお馴染みのインターデザイン小寺氏によるユーロ色が窺えるものですが、近年のヴェレーナシリーズはユーロデザインをよりモダンに昇華させているものが多く、特にこのヴェレーナグランシリーズはその傾向が強いためヴェレーナシリーズの中では万人ウケしやすいものになっています。

前回の記事でも述べたようにここは30周年記念事業となる大規模物件ということもありデザインにもより一層力が入っているようで、特にグランドエントランス(丘上の西側エントランス)周りの設えが素敵ですね。
大きなキャノピーのある車寄せに加え道路沿いの石積みなども印象に残るデザインで、ライムストーンを仕様した方柱なども高級感を高めています。

敷地東側(丘下)に設けられたセカンドエントランスはこじんまりとしてはいるものの、当物件は前回の記事で述べたような6棟構成になっており、その1棟1棟が縦横に張り巡らされたマリオンなどにより繊細な仕上がりとなっているため、エリア内でも一位二位を争う存在感を放つのは間違いないでしょう(住居系地域のためそれほど人通りがあるところではありませんが、通りがかった方は恰好の良いマンション、高級感のあるマンションと感じるはずです)。

また、敷地面積10,000㎡超(提供公園含む)の豊かなランドプランが生み出すのはダブルエントランスだけではありません。約600㎡の提供公園だけでなく、敷地中央部にはシーズンズガーデンとシェアファーム(菜園)、さらに、コンフォートヴィラの屋上の一部がスカイビューガーデン(屋上庭園)になっているという「菊名の杜」に恥じない特長を有しています。

最高高さ10mの第一種低層住居専用地域の物件ですので本来は眺望が期待できない類の物件なのですが、そのひな壇上の起伏を生かした配棟で、屋上庭園からは東方向に気持ちの良い眺望も楽しめます。

さらに、屋内の共用施設として、アクアラウンジ、ライブラリーラウンジ、ワーキングルーム、パーティラウンジ&キッズスペースなどがあり、総戸数125戸以上(敷地面積なり)と感じる共用面は当物件の大きな魅力になってくるでしょう。
総戸数125戸でこのぐらい充実している物件は少ないため使い勝手もよさそうで、駅距離・起伏ある立地の物件(リモートワークニーズの高そうな物件)というあたりともマッチしていると思います。

前回のヴェレーナグラン菊名の杜

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2023-3-16_22-3-42_No-00.png
お部屋はエアリーヴィラの71㎡の3LDK、西向き中住戸です。敷地西端、最も丘上に位置するのがエアリーヴィラで、上述のグランドエントランスが印象的な棟になります。西側道路から見ると3階建(高さ10m制限のため)のようになっており、こちらはテラス付であることからもお分かりのようにほぼグラウンドレベルに位置したタイプになります。
※6××号室ですが、住戸番号は6棟で共通しており、最も標高の低い敷地東端のファインヴィラの1階が1××になっており、西側は東側に比べ標高にして約15m高いため”5フロア分上”にあるのです。お隣のプレミスト菊名はメインエントランスとサブエントランスで7フロア分の高低差がありましたので上には上がいる感じなのですが、このあたりの土地の起伏がいかに大きいかがお分かりいただけるのではないでしょうか。

西側道路の向かいも当然第一種低層住居専用地域になっており、戸建ばかりが連なりますので、この階でも圧迫感は皆無で日照も得られますね。

間取りは、共用廊下側の柱は普通に食い込んでいますが、70㎡超を確保した中住戸で、そのようにテラス付のタイプになるため空間的な広がりが得られます。
スパン目一杯に連窓サッシを設け、かつ、きれいに開け放つことのできる引き戸を採用したことでかなり大きな1つの空間としての利用が可能になっているあたりはポイントの1つになるでしょう。

坪単価は290万円。敷地東端の低地側のファインヴィラの低層階には坪単価270万円台などもう少し下の水準のものもありますが、こちらは丘上とはいえ実質1階に近いお部屋ということで物件内では控えめな方になります。

前回の記事で述べたように、6棟構成、かつ、86ものプランバリエーションがあるので分譲が始まったばかりの現段階においては平均を見積もるのが容易ではないのですが、310~320万円ほどでしょうか。

お隣のプレミスト菊名(菊名駅徒歩12分/約240万円)は2015年の分譲ですので参考にはしにくいのですが、8年程度も時が経過した中での約50%の上昇ならば大きな違和感はないのかなと。

菊名駅界隈では近年供給がなく、大倉山駅最寄り、かつ、港北区の物件であるザ・パークハウス大倉山(2022年分譲/大倉山駅徒歩6分/約360万円)やプレミスト大倉山(この後に分譲開始/大倉山駅徒歩9分/350万円程度になりそう)といったあたりと比べると、ここの310~320万円は難のある交通便のわりにしっかりとした水準という印象もあるものの、個性あるプランや魅力的な共用面あってのものですからね。

設備仕様面は、総戸数125戸のスケールがありながらディスポーザーがないのは残念です。6棟構成ゆえの難しさはあるのでしょうね。
ただ、食洗機、ミストサウナ、水回りの天然石天板(キッチン袖壁まで)、トイレ手洗いカウンターが備わっており、単価帯以上に充実しています。ヴェレーナですので活水器アグアグリーンも付いています。

管理費は254円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですし、総戸数125戸のスケールメリットもあることを鑑みると高めの設定にはなります。しかしながら、そのように大きな敷地にガーデンなどが充実していますし、共用施設も豊富ですので違和感はないでしょう。

駐車場は全63台で、内訳は平置24台、機械式39台になります。敷地東寄りのファインヴィラとデライトヴィラの間を中心に設けられており、アプローチも敷地東側の低地側からになります。設置率は約50%ということでこの起伏ありまくりなエリアからするともう少し多い方が無難だった印象もあるのですが、昨今の物件にしてはこれでも高い方ですね。

0 Comments



Post a comment