ピアース杉並方南町レジデンス【スケールを生かしたダイナミックな迎賓空間】2階62㎡7,790万円(坪単価413万円)

続けて、ピアース杉並方南町レジデンス。

設計はスペーステック、施工は新日本建設、デザイン監修は南條設計室です。

南條設計室の担当は先日のピアース神楽坂センティアに次ぐ山形氏で、その神楽坂もしかりでこれまでは比較的小ぶりなピアースで見かけることが多かったのですが、ここは「総戸数94戸×敷地面積2,600㎡超」というスケールを有しており、その手腕をこれまで以上に存分に発揮している印象を受けますね。

最大の特長になるのが、敷地北東部のエントランス周りの設えで、2層吹抜のダイナミックにガラス面と植栽豊かな歩道状空地による迎賓空間はモリモトの高額ライン(ディアナコート)と比べても遜色のないものです。

斜めにカットされた存在感のあるエントランスキャノピーや質感豊かな袖壁のマテリアルも申し分ないですし、面積的にもゆとりを感じるエントランスホールは大きな魅力になるでしょう。

エントランスホール~ラウンジに至るまでの空間設計にはゆとりがある一方で、いわゆるラウンジスペースは小さなものになりますので総戸数94戸というスケールを鑑みればリモートワークなどが出来るようなスペースがあると良かったようにも思うのですが、そういった共用施設に割くよりもダイナミックで空間的な広がりの得られるエントランスを売りとするあたりはモリモトらしい点であり、モリモトでなければここまでのものが実現することはなかったでしょう。

エントランス上部の北東角住戸にはやはりダイナミックなコーナーサッシ、そして、最上階バルコニー軒裏を木目調、さらに、柱の表面を杉板型枠コンクリート仕上げとするなど、全体的に外観デザインを拘り抜いた物件で、360度どこから見ても目立つ物件になるでしょうね。

前回のピアース杉並方南町レジデンス

公式ホームページ
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お部屋は62㎡の2LDK+S、西向き中住戸です。西方向は細い道路の向かいにやはり2~3階建の低層住宅街が広がっており、2階(建築基準法上の1階)でも圧迫感はなく日照も得られるでしょう。

間取りは60㎡台前半の実質3LDKですので、狭小感の強いものになります。

しかしながら、共用廊下側の柱もほぼほぼアウトフレーム化された整形のプランで、効率性が高いですね。
柱のアウトフレームにより共用廊下との間にアルコーブ的なゆとりもありますし、専有面積以上の使い勝手が期待できそうです。

一方で、LD~ベッドルームにかけて連窓サッシが採用出来ていないのは残念な点ですし、居室畳数を重視したためか収納は心許ない印象になりますね。
浴室も一般的な1418ではなく1416になってしまっています。

ちなみに、共用廊下側に開口部があることからお分かりのように普通に外廊下物件になるのですが、こちらのプランのマスターベッドルームの北側は共用廊下の先が吹抜になるので採光がある方にはなります。サービスルーム側は吹抜からはズレているため建築基準法上の居室にはならない(サービスルーム)わけですし、全方位に住戸を設けたランドプランで価格帯もそこそこの物件ではありますので、共用廊下の"先"ではなく共用廊下の"手前"に吹抜を設けつつ内廊下設計を採用して欲しかったという思いはありますね。

坪単価は413万円。近い条件でもグロスの嵩みが抑えられた30~50㎡台はもっと単価が高くなっており、こういった60㎡台は物件内で最も多い面積帯になることも影響し単価が比較的抑えられているようです。
上述のように実質3LDKとしては面積が小さくはあるものの、その分グロス価格が抑えられており、柱のアウトフレームにより効率性も良好ですのでこの面積帯でも3LDKとして不自由しない方であれば検討しやすい水準でしょうね。

設備仕様面は、スケールを生かしディスポーザーが備わっています。
食洗機、トイレ手洗いカウンターはもちろんのこと、廊下・洗面室・トイレ床のタイル貼(400角)、廊下壁の木目調パネルなどモリモトらしいデザイン仕様もポイントですね。
なお、当物件はゼッチ・マンションですのでエコ・断熱性能という点での魅力もあります。

管理費は281円/㎡。外廊下ですがディスポーザー付での水準ですので違和感はないでしょう。
ちなみに、エントランスフロア(2階。建築基準法上の1階)にも相当数の住戸がある物件ですので、エレベーターが1基のみというのもありえたのですが、2基なので使い勝手は良さそうです。

駐車場は全16台で身障者用を含む3台が平置、13台が機械式になります。別途2台の来客用駐車場があります。

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