クレヴィア荻窪【小規模ながらも特色豊か】1階39㎡6,290万円(坪単価538万円)

続けて、クレヴィア荻窪。

設計はエンドウ・アソシエイツ、施工は若築建設、そして共用部デザインをGARDEが担当しています。

多くを30~50㎡台が占める総戸数49戸の小ぶりな物件で敷地面積も850㎡ほどしかありません。

立地的にも青梅街道から少し入ったに過ぎない天沼八幡通り沿いで、いわゆる邸宅街(一種低層の住宅街)物件ではないことから、デザイン的なところで言うと"重厚さよりもモダンさやカジュアルさを重視したコンセプト"になっていると感じます。

前回の記事で取り上げたような3LDK高額住戸にとってはさらに重厚さや高級感といったものを強調したデザインの方がフィットしたようにも思いますし、そのWABURO自体は魅力的でも外観デザインなどとの兼ね合いで言うとWABUROがマッチしていないように思ったりもするのですが(WABUROは70㎡超のみ)、ザ・ヨコハマフロントタワーブリリア有明シティタワーなどといったタワマンのホテルライクな共用部での実績も豊富なGARDE(そもそもホテルなどの実績が豊富で世界各地に拠点をもつデザイン会社)がデザインしたエントランスラウンジはクラシックな趣があり高級感もありますね。

外観はエントランスラウンジのクラシックとは異なりむしろモダンな印象になるのですが、外壁に多種多様なマテリアルを採用したかなり繊細なもので、特にエントランスの木目調の逆L字キャノピーが印象的です。

前回のクレヴィア荻窪

公式ホームページ
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お部屋は39㎡の1LDK、西向き中住戸です。西側は天沼八幡通りになっており、前建は2~3階建なので圧迫感はありません。道路との間の植栽に厚みはありませんがプライバシー面への配慮はなされています。
LDは南側(バルコニー側)にも開口部が設けられているため採光もわりと良さそうですね。

なお、1階だけは最大天井高が約2.7mと高く、サッシ高も約2.3m確保出来ています。

間取りは40㎡には惜しくも満たないのですが、近年の1LDKとしては大きな方で、LDや玄関横の納戸などからは専有面積なりのゆとりを感じることが出来るでしょう。

ただ、その一方で浴室が1216というのは小さく感じますし、キッチンコンロも2口になっているなど専有面積らしからぬところが少なくないのは気になりますね。

坪単価は538万円。中~上層階は500万円台中盤~後半といったところになります。前回の記事で述べたように70㎡超のプレミアム住戸は700万円超が多くなっており、プレミアムとそれ以外の落差が大きな物件になるため平均で論じるのはあまり意味がないでしょう。

コンパクト目中心(30~50㎡台中心)の近年の荻窪駅界隈の供給事例として、ルジェンテ荻窪(2019年分譲/駅徒歩4分/約450万円※平均専有面積約35㎡)、プラウド荻窪三丁目(2020年分譲/駅徒歩6分/約480万円※100㎡超が2戸あったが42戸中40戸が30~50㎡台)、ピアース荻窪(2020年分譲/駅徒歩3分/約480万円※平均専有面積約37㎡)、ヴィークコート荻窪四丁目(2022年分譲/駅徒歩3分/約505万円※1フロア2戸50・60㎡台のみ)といったものがあり、駅距離などを鑑みてもやや強く感じますね。

こういった30㎡台だと単価が高めに出るのは仕方のないことで(当物件は30㎡台と50㎡台の単価差が小さ目)、大きな違和感まではないのですが、直近のヴィークコートもそこそこの上昇具合でしたし、70㎡未満はWABUROなどのグレード感のある設備仕様もありませんのでもう少し抑えて欲しかった印象にはなりますかね。

設備仕様面は、小規模でもディスポーザーが付いているのはプレミアム住戸に配慮してのものでしょう。
また、食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板が備わっていますが、坪単価500万円台ですので当然といったところですが、LDだけでなく主寝室に床暖房が備わっているのは良いですね。
前回の記事で述べたように、70㎡超のプレミアムはWABURO、パラレロキッチンなど水回りのグレードが素晴らしいものとなります。

なお、低炭素建築物認定を受けたエコ・断熱性能の高さやクレヴィアらしいIoT機器の充実もポイントにはなるでしょう。

管理費は466円/㎡。小規模ながらディスポーザー×内廊下を備えた物件になりますので高くなるのはやむなしでしょう。共用廊下(内廊下)を2つに分離し、エレベーターを2基導入していることを考えてもこの水準ならば御の字だと思います。

駐車場は身障者用を含む4台で平置になります。

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