ルピアシェリール浦和岸町Ciano【岸町3物件は全てコンパクト×コンパクトでも個性的なキッチン】2階36㎡3,828万円(坪単価352万円)

ルピアシェリール浦和岸町Ciano(チアーノ)。

所在地:埼玉県さいたま市浦和区岸町7-54-5(地番)
交通:浦和駅徒歩10分
用途地域:商業地域
階建・総戸数:10階建、27戸

"岸町ルピアシェリール"3物件同時分譲のうちの1つで、3物件は隣接してはいないものの駅距離は徒歩9~10分、かつ、いずれも岸町7丁目ということで共通点が多いですね。「ルピアシェリール」であることからお分かりのように3物件共に30㎡台中心で、学区などの影響もありつつファミリー人気の高い岸町でのコンパクト3物件はちょっと勿体ない印象すらあります。

しかしながら、最も敷地面積が大きなROSSOでも500㎡そこそこに過ぎず、ルピアシェリール×3のインパクトをとった形なのかと思います。最も大きなROSSOだけでもファミリータイプ中心の「ルピアコート」として供給するのも面白かったようには思うのですが、ファミリー人気の高い岸町とはいえグロスの嵩まないコンパクトの方が売りやすいと判断したのかもしれませんね。

なお、こちらCianoは坂下通り沿いですので他2物件に比べると賑やかな方にはなるのですが、同時に南西角地ということで接道条件という点では他に比べ優れています。

買物便は、浦和駅徒歩10分内ですので良好な方です。ただ、スーパーで言うと生活クラブ生協デポーこそ徒歩5分ですが、明治屋が徒歩9分、成城石井が徒歩10分、イトーヨーカドーとヤオコーが徒歩12分と、とりわけ便利な印象ではありません。

設計は西尾建築設計、施工は多田建設です。二重床ではあるものの、スラブ厚が180mmと一般的な分譲マンションの200mmに満たないのは残念ですね。
※音に関しては、直床or二重床という点も含め構造面よりも上階にお住まいになる方次第でいかようにもなりますので(いくらスラブが厚かろうと上階に住む方がモンスターであればどうにもならない)、気にし過ぎても仕方ないところかとは思いますが…。

デザイン的なところで言うと、3物件の中で最も小さなスケールが影響し建物の存在感という点では劣っていると感じます(中でもViolaは外壁タイルの貼り方が特徴的でかなり存在感があります)。

ただ、エントランスアプローチの両サイドに石積みと植栽が施される点とエントランスキャノピーの軒裏が木目調になっているのは3物件共通で、トータルで見た場合にも垢抜けたものになっていると感じますね。

エントランスホール内もシックで落ち着いたデザインになっているので高級感もありますし、小規模な全戸南向きというフロアプランながら内廊下設計を採用しているあたりもポイントになるでしょう。

公式ホームページ
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お部屋は36㎡の1LDK、南西角住戸です。両面が接道したポジションで西が坂下通りになります。南側道路の向かいには11階建のエコヴィレッジ浦和岸町がありますので視界・日照共に妨げられてしまいますが、坂下通りの向かいは2階建アパートなどの低層になっているため低層階でも圧迫感はありません。

間取りとしては、上層階でも南側の視界が抜けないポジションにはなるので、西面(妻面)の開口部がもう少し充実していると良かった印象ではありますね。

特徴はやはりピアキッチンでしょう。ファミリータイプがメインの「ルピアコート」ではお馴染みのピアキッチンですが、コンパクトな「ルピアシェリール」でのピアキッチンは初めてお目にかかりました。

36㎡の1LDKなのでリビングダイニング(LD)とはいえ普通にしててはダイニングとリビング双方に十分なスペースを確保しにくいものですが、ピアキッチンカウンターによりダイニングの効率性と利便性が高まるため、それなりのリビングスペースも捻出出来ています。

もう1つのポイントになるのが巨大なウォークスルークロークですね。2WAYになっているので玄関から洗面所へ向かうのもスムーズで、回遊動線がマストな従来のピアキッチン(洗面所を2WAYとすることで水回りに回遊動線)のコンセプトを踏襲しています。

LDの入口付近やキッチンの背後など回遊動線を捻出したことで、動線部による面積消費が大きな印象にはなるのですが、回遊動線があることで一般的に空間(室内)が広く感じるものですし、こういった30㎡台中盤という面積帯でこれだけ個性あるプランを実現するというのは立派でしょう。

一方で、LDKはけして大きくはありませんので、隣接する洋室の扉はきれいに開け放てるウォールドアになっていると良かったと思います。また、柱の食い込みもやや大きいですね。

坪単価は352万円。日照が得られる上層階は380万円ほどになります。

1フロア3戸(3タイプ)のうちの残り2タイプは27㎡と30㎡ということでこちらが最も大きく、特に27㎡はグロスが嵩まないためこちらよりも単価が高い設定になることから平均坪単価は375万円ほどになるようですね。

3物件いずれも第1期が終わった段階でしかないため正式な平均坪単価は分からないのですが、現状の平均坪単価で言うと他2物件は400万円を少し超えるぐらいで、当物件は主開口部のある南側が上階住戸においても妨げられていることを考慮した控えめなお値段設定になるようです。

なお、浦和駅のコンパクトな供給事例としては、ネベル浦和(2019年分譲/駅徒歩5分・浦和区本太2丁目/約350万円)があるぐらいで(学区的に人気のある岸町はやはり普通にファミリータイプの供給が主)、4年近く経過していることを考えればこちらの375万円に違和感はないというかむしろこなれているぐらいの印象です。

他駅ですが、ルピアシェリールだとルピアシェリール武蔵浦和(2021年分譲/武蔵浦和駅徒歩3分/約345万円)、ルピアシェリール南浦和(2020年分譲/南浦和駅徒歩5分/約310万円)といったものがあり、やはり浦和駅なりに高くはありますし、コンパクトではありませんが近隣で分譲されたシティハウス浦和岸町(2020年分譲/浦和駅徒歩9分/約305万円※現在も分譲中で値上げしています)からすると、その後の相場上昇を加味しても強く感じてしまう(※)ところはありますが…。
※一般的なエリアであればコンパクトの単価が高めに出るのは納得なのですが、上述のようにここいらはそう単純ではなく、コンパクトゆえの単価高を考慮しづらいところがある。

設備仕様面は、小規模コンパクトですのでディスポーザーがないのは当然ですが、食洗機やトイレ手洗いカウンターどころかも床暖房がないのは残念ですね。キッチン背後に備え付けの食器棚が標準装備されているのは魅力です。

管理費は477円/㎡。ディスポーザーはありませんが、かなり小規模な内廊下物件ということを鑑みると高くなるのはやむなしでしょう。どうしてもコスパの悪さは気になってしまいますが…。

なお駐車場はありません。

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