リナージュ小田原栄町【ギャップの大きなルーミースペース】4階65㎡4,560万円(坪単価232万円)

続けて、リナージュ小田原栄町。

設計はランドテック、施工は多田建設です。

敷地面積600㎡に満たない小規模物件で、商業地域内ということもあり空地率も約40%と高くありません。

そのため、目立った空地はありませんが、建物1階部分の多くが車路になっており、敷地東西に通り抜けられるようになっているのは良いですね。

また、エントランスホールは物件スケールのわりにはゆとりが感じられるもので、幅のある窓面から植栽が望めるようになっているのも魅力の1つでしょう。

最大の特徴と言っても過言でないのがフロアプランです。
先ほど取り上げたタイプも郊外物件としてはなかなか個性的なプランだったように東西を主体とした全方位に住戸を設けた設計(※)、さらに、南北中央には吹抜を設けること(内側ではなく外側だが住戸間をえぐることで三方角住戸のように開口部を増やすことが出来る)で通風・採光が豊かなタイプが多くなっています。
※内側に共用廊下があり、ホームページ等では“ホテルライクな内廊下”と書かれていますが、先ほどのタイプに共用廊下に面した開口部があったようにいわゆる内部廊下という形で高級感があるかというと微妙なところです。

全体的に柱の食い込みが目立つタイプが多く、もっとバルコニーを大きくし"バルコニー内に柱を逃がす一般的な設計"の方が無難だった印象もあるのですが、個性的なプランをお探しの方にはちょっと面白い物件ではあるでしょう。

前回のリナージュ小田原栄町

公式ホームページ
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お部屋は65㎡の3LDK、北東角住戸です。北側は同商業地域ながら戸建、そして東側(近隣商業地域)も細い道路を挟み戸建となるため、この階でも視界抜け良好です。
3LDKファミリータイプですので方角的に日照時間が短めなのは残念な点になるでしょう。

間取りは60㎡台中盤の小ぶりな3LDKですが、近年の狭小トレンド下では面積的な違和感はありません。

しかしながら、やはり先ほどの4LDK同様にLD内の実質的な廊下部分が大き目、かつ、角住戸ながら全室リビングインの設計は悩ましい点でしょうか。やはり柱の食い込みが顕著で洋室の凹凸も目立ちます。

一方で、玄関横の大きな大きなルーミースペースはギャップがあります。
60㎡台中盤の3LDKですので普通にしてても各所が手狭になってしまうものですが、こんなに大きな収納スペースを確保していたら余計に苦しくなりません???

重視するもの次第では魅力的なスペースだとは思うものの、如何せんLDKで11.2畳しかない物件ですし、洋室2室が6畳超という随分と洋室に傾倒した設計も万人ウケするものとは言い難いでしょう。

洋室3の引き戸を開け放つことで2LDK的に使うことも可能っちゃ可能ですが、柱位置をご覧いただくとお分かりのように窓際の梁(下り天井)の影響で方立ては大きいですね。

坪単価は232万円。先ほどの同階南東角住戸とほぼ同じ単価設定で、50㎡台の2LDK北西角住戸ともほとんど差がないですね。

こちらは3LDKとしては面積を絞っており、グロス的にもニーズを生み出せる水準だとは思うものの、柱の食い込みによる面積消費(居室の凹凸)には注意が必要ですし、上述のようにかなりクセのある設計で65㎡の3LDKとしてけしてバランスが良いとは言えないため、ご家族が求めるものにマッチしていることが検討する上での前提になるでしょうね。

設備仕様面は、小規模のためディスポーザーがないのは当然でしょう。単価帯的に水回りの天然石天板仕様がないことにも違和感はないですし、食洗機に加えトイレ手洗いカウンターが付いているのはポイントの1つです。

管理費は207円/㎡。上述のようにいわゆる内廊下設計ではなく、ディスポーザーもありませんので控えめな水準に出来ています。エリア的(都心近郊とは異なり人件費が抑えやすい)なものもあるとは思いますが、小ぶりなスケールを鑑みれば悪くない水準でしょう。

駐車場は、身障者用を含む全3台で平置になります。

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