パークコートザ・三番町ハウス【囲まれ感は強いが番町エリア最大の総戸数193戸】18階130㎡51,900万円(坪単価1,323万円)
パークコートザ・三番町ハウス。
所在地:東京都千代田区三番町28-3他(地番)
交通:半蔵門駅徒歩8分、市ケ谷駅徒歩8分(都営線・東京メトロ。JRは徒歩12分)、九段下駅徒歩9分
用途地域:第二種住居地域
階建・総戸数:地上18階地下2階建、193戸(一般販売対象住戸145戸)
番町のパークコートは当初”パークコート●番町”でしたが、近年は物件名の被りを回避すべく”パークコート千代田●番町”が出てきています。
三番町に関して言うと2004年分譲のパークコート三番町の次は2015年分譲のパークコート三番町ヒルトップレジデンスなので、こちらはパークコート千代田三番町になると思っていたのですが、この地には従前「ザ・三番町ハウス」があり(名前と佇まいに少々ギャップがありましたが…)、地主がいる定借物件でもありますので踏襲した形のようですね。
“パークコート●●ザ・タワー”が数多く存在しているわけですし、「ザ」の位置を変えてパークコート三番町ザ・ハウスの方がシックリ来ますけども…。
駅距離がありながらの定借(約70年)ですし、その上、囲まれ感も強いポジション(※)なので、番町エリアの中ではお世辞にも良いポジションとは言い難いのですが、やはりそのスケール感は少なからずポイントになるでしょう。
※西にザ・パークハウスグラン三番町26、南に大妻女子大学、南東に東京海上日動三番町ビル(上部はラ・メール三番町)、そして東(グランのモデルルームのあった三喜ビル跡地)には三菱地所レジデンスによるマンション(また確定ではないものの、こちらやザ・パークハウスグラン三番町26同様に公開空地を設けることで緩和を受けた約60m)も予定されています。
こちらの敷地面積2,700㎡弱は、番町エリアのマンションで最大の敷地面積を誇るパークコート千代田四番町(総戸数168戸)の敷地面積4,500㎡超には大分及ばないものの、番町エリアでは上位に入るもので、「総戸数」という点で言うと番町エリア過去最大のスケールを有した物件ということにもなります。
ザ・パークハウスグラン三番町26の際にも述べたように、近年の番町エリアは"60m緩和物件"が増えてきているため、とりわけ目立つことはないですし、緩和を受けるためには公開空地がマストになりますので、著名人などが検討することも多い番町エリアでの"街に開かれた設計"というのは少々ミスマッチにも思うのですが、当物件はそのパークハウスグラン26に比べると植栽の密度を高くしたり、公開空地(歩道状空地)とマンション(建物)との間に植栽を設けるなど、少しでもプライバシー面に配慮しようとする意図は見えますね(ホームページ等では公開空地を極力立たないように表現しており、若干の悪意を感じますけども…)。
買物便は、スーパーで言うとまいばすが徒歩4分、リコス(旧ミニピアゴ)が徒歩7分、リンコスもリコスと同じぐらいの距離になるでしょう。大きなものはありませんが、駅距離を考えればまずまずです。
また、通学区は九段小学校で通学路経由で徒歩7分の距離感になります。
公式ホームページ

お部屋は130㎡の3LDK、北東角住戸です。上述のように北側以外は当物件と近い高さの建物があり、その影響で上層階でも視界が良いとは言えないのですが、北方向及びこの北東角住戸からの東方向はそういった建物の影響は受けないため、物件内では貴重な眺望良好のポジションになります。
少し先、千鳥ヶ淵や皇居との間にはそこそこの高さの建物が並んでいるため、"特別な眺望"という感じでこそないものの、建物の隙間などから千鳥ヶ淵や皇居も望めますね。
間取りはそのようなポジションの最上階角住戸らしい豊かなものになります。良好な視界あってのものとはいえLD以外が北向き、また、玄関と洗面所の入口の位置関係などもちょっと気になるのですが(※マスターベッドルーム側からウォークスルークローゼットを経由してのアプローチもあります)、そういった回遊動線は魅力、また、マスターベッドルームやベッドルーム1は玄関から扉2枚を挟んだ設計になるなどPP分離という点でも超高額住戸らしいものと言えるでしょう。
設計面での最大のポイントになるのが逆梁と順梁の併用です。
ちょっとマンションを知っている方であればお分かりのようにマスターベッドルームやベッドルーム2の窓際のカウンターは逆梁なのですが、LDの窓際にはカウンターがありません。
三井住友建設で言う、Sulatto3的な構造(フロア中央部の逆梁部分で耐力を高め外周部の梁を抑えた構造)になっていると思われ、階高がそれほど確保出来ていない中で、LDの天井周りをスッキリさせているのは評価できる点でしょう。単純計算で階高は約3.3mほどなのでこのクラスの物件としては”並”なのですが、最上階に関しては17階以下よりもゆとりがあるようで、中でもサッシ高を2.3~2.4m程度(正確な数字こそ分かりませんがかなり高いです)の高いものに出来ているのは魅力的ですね。
坪単価は1,323万円(※当物件はパークコート渋谷ザ・タワー同様に価格に約70年分の全期間の地代が含まれています。パークコート渋谷の地代との比較は次記事で行います)。
普通に所有権のザ・パークハウスグラン三番町26において最も条件的に優れていた最上階南西角住戸が1,611万円(※238㎡で約11.6億でしたのでグロスは全然違います)でしたので、これでも定借(約70年)なりに控えめな設定を心掛けてはいるようです。昨年末に分譲されたパークコート千代田一番町の皇居ビューの上層階角住戸も1,500万円ほどだったことからもそのように言えると思います。
ただ、そのグランの最大天高3mなどのような突出した三次元パフォーマンスは持ち合わせていないですし、100㎡超の大きさに加え、5億超のグロスという点でも定借とのミスマッチを少なからず感じてしまいます。
いくら懐に余裕のある富裕層とはいえ(というか富裕層だからこそ)、資産性は重視したいところなのは言うまでもなく(一部の例外的な価値観の人除く)、いずれ価値がゼロになってしまうものにこの金額を出そうという方は限られます。
例えば、代々木公園・明治神宮の杜を望むパークコート渋谷ザ・タワーのような立地、このエリアで言えば千鳥ヶ淵や皇居のフロントポジションであるなど、定借でも唯一無二的なポジション(物件)であるならば話は違いますが、ここはエリア内で特に優れているわけではない立地の定借物件ですので、80㎡台未満ならともかく、こういった100㎡超は検討する人を選ぶ感じにはなってしまうでしょうね。
スケール的にはエリア内で突出したもので、共用面での差別化を図っているのは理に適ってはいるのですが、パークコート千代田四番町の温泉・プライベートスパのような異端な取り組みがなされてるわけでもないので…。
所在地:東京都千代田区三番町28-3他(地番)
交通:半蔵門駅徒歩8分、市ケ谷駅徒歩8分(都営線・東京メトロ。JRは徒歩12分)、九段下駅徒歩9分
用途地域:第二種住居地域
階建・総戸数:地上18階地下2階建、193戸(一般販売対象住戸145戸)
番町のパークコートは当初”パークコート●番町”でしたが、近年は物件名の被りを回避すべく”パークコート千代田●番町”が出てきています。
三番町に関して言うと2004年分譲のパークコート三番町の次は2015年分譲のパークコート三番町ヒルトップレジデンスなので、こちらはパークコート千代田三番町になると思っていたのですが、この地には従前「ザ・三番町ハウス」があり(名前と佇まいに少々ギャップがありましたが…)、地主がいる定借物件でもありますので踏襲した形のようですね。
“パークコート●●ザ・タワー”が数多く存在しているわけですし、「ザ」の位置を変えてパークコート三番町ザ・ハウスの方がシックリ来ますけども…。
駅距離がありながらの定借(約70年)ですし、その上、囲まれ感も強いポジション(※)なので、番町エリアの中ではお世辞にも良いポジションとは言い難いのですが、やはりそのスケール感は少なからずポイントになるでしょう。
※西にザ・パークハウスグラン三番町26、南に大妻女子大学、南東に東京海上日動三番町ビル(上部はラ・メール三番町)、そして東(グランのモデルルームのあった三喜ビル跡地)には三菱地所レジデンスによるマンション(また確定ではないものの、こちらやザ・パークハウスグラン三番町26同様に公開空地を設けることで緩和を受けた約60m)も予定されています。
こちらの敷地面積2,700㎡弱は、番町エリアのマンションで最大の敷地面積を誇るパークコート千代田四番町(総戸数168戸)の敷地面積4,500㎡超には大分及ばないものの、番町エリアでは上位に入るもので、「総戸数」という点で言うと番町エリア過去最大のスケールを有した物件ということにもなります。
ザ・パークハウスグラン三番町26の際にも述べたように、近年の番町エリアは"60m緩和物件"が増えてきているため、とりわけ目立つことはないですし、緩和を受けるためには公開空地がマストになりますので、著名人などが検討することも多い番町エリアでの"街に開かれた設計"というのは少々ミスマッチにも思うのですが、当物件はそのパークハウスグラン26に比べると植栽の密度を高くしたり、公開空地(歩道状空地)とマンション(建物)との間に植栽を設けるなど、少しでもプライバシー面に配慮しようとする意図は見えますね(ホームページ等では公開空地を極力立たないように表現しており、若干の悪意を感じますけども…)。
買物便は、スーパーで言うとまいばすが徒歩4分、リコス(旧ミニピアゴ)が徒歩7分、リンコスもリコスと同じぐらいの距離になるでしょう。大きなものはありませんが、駅距離を考えればまずまずです。
また、通学区は九段小学校で通学路経由で徒歩7分の距離感になります。
公式ホームページ

お部屋は130㎡の3LDK、北東角住戸です。上述のように北側以外は当物件と近い高さの建物があり、その影響で上層階でも視界が良いとは言えないのですが、北方向及びこの北東角住戸からの東方向はそういった建物の影響は受けないため、物件内では貴重な眺望良好のポジションになります。
少し先、千鳥ヶ淵や皇居との間にはそこそこの高さの建物が並んでいるため、"特別な眺望"という感じでこそないものの、建物の隙間などから千鳥ヶ淵や皇居も望めますね。
間取りはそのようなポジションの最上階角住戸らしい豊かなものになります。良好な視界あってのものとはいえLD以外が北向き、また、玄関と洗面所の入口の位置関係などもちょっと気になるのですが(※マスターベッドルーム側からウォークスルークローゼットを経由してのアプローチもあります)、そういった回遊動線は魅力、また、マスターベッドルームやベッドルーム1は玄関から扉2枚を挟んだ設計になるなどPP分離という点でも超高額住戸らしいものと言えるでしょう。
設計面での最大のポイントになるのが逆梁と順梁の併用です。
ちょっとマンションを知っている方であればお分かりのようにマスターベッドルームやベッドルーム2の窓際のカウンターは逆梁なのですが、LDの窓際にはカウンターがありません。
三井住友建設で言う、Sulatto3的な構造(フロア中央部の逆梁部分で耐力を高め外周部の梁を抑えた構造)になっていると思われ、階高がそれほど確保出来ていない中で、LDの天井周りをスッキリさせているのは評価できる点でしょう。単純計算で階高は約3.3mほどなのでこのクラスの物件としては”並”なのですが、最上階に関しては17階以下よりもゆとりがあるようで、中でもサッシ高を2.3~2.4m程度(正確な数字こそ分かりませんがかなり高いです)の高いものに出来ているのは魅力的ですね。
坪単価は1,323万円(※当物件はパークコート渋谷ザ・タワー同様に価格に約70年分の全期間の地代が含まれています。パークコート渋谷の地代との比較は次記事で行います)。
普通に所有権のザ・パークハウスグラン三番町26において最も条件的に優れていた最上階南西角住戸が1,611万円(※238㎡で約11.6億でしたのでグロスは全然違います)でしたので、これでも定借(約70年)なりに控えめな設定を心掛けてはいるようです。昨年末に分譲されたパークコート千代田一番町の皇居ビューの上層階角住戸も1,500万円ほどだったことからもそのように言えると思います。
ただ、そのグランの最大天高3mなどのような突出した三次元パフォーマンスは持ち合わせていないですし、100㎡超の大きさに加え、5億超のグロスという点でも定借とのミスマッチを少なからず感じてしまいます。
いくら懐に余裕のある富裕層とはいえ(というか富裕層だからこそ)、資産性は重視したいところなのは言うまでもなく(一部の例外的な価値観の人除く)、いずれ価値がゼロになってしまうものにこの金額を出そうという方は限られます。
例えば、代々木公園・明治神宮の杜を望むパークコート渋谷ザ・タワーのような立地、このエリアで言えば千鳥ヶ淵や皇居のフロントポジションであるなど、定借でも唯一無二的なポジション(物件)であるならば話は違いますが、ここはエリア内で特に優れているわけではない立地の定借物件ですので、80㎡台未満ならともかく、こういった100㎡超は検討する人を選ぶ感じにはなってしまうでしょうね。
スケール的にはエリア内で突出したもので、共用面での差別化を図っているのは理に適ってはいるのですが、パークコート千代田四番町の温泉・プライベートスパのような異端な取り組みがなされてるわけでもないので…。
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