パークコートザ・三番町ハウス【免震構造の18階建×共用施設充実の総戸数193戸】4階63㎡14,150万円(坪単価741万円)
続けて、パークコートザ・三番町ハウス。
設計・施工は五洋建設で免震構造が採用されています。
お隣の同60m物件ザ・パークハウスグラン三番町26は免震どころか制振でもないですし、50mとはいえパークコート千代田四番町も普通に耐震構造でしたので、こちらの免震は少なからずポイントになるでしょう。階高を抑えたがゆえの18階建ではあるものの、番町では貴重な18階建×免震構造、そしてエリア最大戸数193戸という点は非常に分かりやすい特徴になるでしょうね。
設計面ではそのように超高額物件としては階高が”並”のため、天井高の2.55mにはむしろ物足りなさを感じるぐらいではあるのですが、前回の記事で述べたように順梁と逆梁を併用したことで室内の凹凸を減らし、開口部を豊かなものにしているあたりは三井の高額物件らしい点でもあるでしょう(以下のプランでも追記を行います)。
そのようにダイレクトサッシをふんだんに設けたことで透明感を高めつつも、マリオンなどで縦横のラインを強調した外観デザインは、”エンタシス”をモチーフにしたパークハウスグラン三番町26のような驚きこそないものの、端正で美しいものです(かなり個性的なパークハウスグランよりもこちらの方が好みの方もたくさんいらっしゃることでしょう)。
ただ、当物件の最大のポイントとなるのはやはりその豊かなランドプランでしょうね。60m緩和を受けるためには公開空地がマストなのはもちろんのこと、そのパークハウスグラン三番町26の分譲当初からこちらの計画が漏れ聞こえていたため、グラン側に豊かな公開空地が出来るのは既定路線でしかないのですが、緑の深さはいい意味で予想を裏切るものでした。
緑の深さ(緑の印象)というのは、青田売り時のイメージと完成当初の実際の景観とで"最もギャップが生じやすい部分"であるのも確かですし(当物件は約9mのスダジイや約16mのアラカシなどの既存樹も用いるようなのでそこまでのギャップが生じないようには思います)、ここに関しては番町の超高額物件には似つかわしくない"プライバシー面の弱さをごまかしたい"という思惑が見え隠れしてしまうところもあるのですが、実際、歩道状空地と建物との間にまとまった植栽帯を設けるなど、"緩和を受けるために渋々公開空地を設けつつも可能な限りプライバシーに配慮している"あたりは敷地面積2,700㎡弱のスケールが成せる業でしょう。
そのように貫通通路を含む歩道状空地をふんだんに設けた三方道路の敷地にダブルエントランス設計を採用したことで、住民にとっての利便性を高めることも出来たランドプランになります。
ダブルエントランスは東側のグランドエントランスと西側のガーデンエントランスの2つで、それぞれが大きく、かつ、2つをつなぐ南側・北側にラウンジなどの共用施設を設けることで1階フロア全体に回遊動線を生み出しているのも上手ですね。敷地北東部グランドエントランス手前の車寄せも非常にゆとりがあり道行く人々から一目置かれる存在になるでしょう。機械式駐車場も隣接したところにあり、プライバシー性には欠けますけど…。
また、共用施設は番町物件らしからぬ充実具合で、総戸数193戸のスケールを生かしたものです。「the3.0」という三番町になぞられたサードプレイスの充実がポイントとなった物件で、ラウンジの他、ミーティングルーム、パーティールーム、フィットネスルーム(個室)、ワークルーム(個室)、ゲストルーム、さらにゴルフレンジ、サウンドスタジオまで設けられています。
著名人などのニーズが少なくないエリアですし、100㎡超の超高額住戸も少なくない物件属性からすると少々のミスマッチを感じたりもするのですが、スケール(総戸数193戸)を生かすために共用施設は不可欠ですし、ワークルームだけでなくフィットネスルームを個室としているあたりにはそういった面への配慮も感じますね。
前回の記事で述べたようにパークコート千代田四番町のような唯一無二感のある共用施設がないのは惜しく感じてしまいますけど…。
前回のパークコートザ・三番町ハウス。
公式ホームページ

お部屋は63㎡の2LDK、西向き中住戸です。敷地西側の厚みのある植栽帯(及びビオトープ)を眼下に望むことのできるポジションです。その先は道路を挟み同約60mのザ・パークハウスグラン三番町26ですので、圧迫感がないわけではありませんが、そのザ・パークハウスの特異なデザイン(夜間は室内窓上照明も美しい)を芸術作品として望む生活も悪くないでしょう(マンションオタク視点で申し訳ない。笑)。
間取り面で注目して欲しいのはダイレクトサッシ周りですね。
当物件は角住戸周りに順梁が多いと述べましたが、東面と西面は角住戸のその隣ぐらいまでが順梁になっており(南側隣戸が角住戸、当プランの北寄りの部分マスターベッドルームのバルコニーのところからが逆梁です)、このプランの窓際には逆梁(カウンター)のないハイサッシが実現しています。逆梁部分と順梁部分のサッシ高の差は外観からも明らかですね。
オープンキッチンに出来ていないためLDKの空間的な広がりは今一つで、専有面積のわりに廊下が随分とゆったりした設計になっているのも少々気にはなるのですが、60㎡台の2LDKですので居室畳数や収納もそれなりの大きさに出来ています。
坪単価は741万円。同60㎡台の南向きの低層階に700万円そこそこのものがあり下限になるでしょう。西側はやはり最も植栽が充実し、前建との離隔が図れているため、低層階の中では強くなりますね(ちなみにプランは少し違いますが、同60㎡台の2階西向き中住戸はこの4階住戸よりも単価が高くなっています)。
当初の予定価格よりは下がったことで中住戸に関しては概ね700~900万円、100㎡超も少なくない上層階角住戸に関しては安いものでも1,000万円超といった感じのお値段設定になっています。
50㎡台もあるにはありますが、このようなグロス帯の定借物件で第1期61戸を供給するあたりは流石だと思うものの、やはり100㎡超のプレミアム住戸の引き合いは限られており145戸(一般販売対象住戸)が簡単に捌けるようなお値段ではないでしょう。
最近まで分譲していたパークハウスグラン三番町26(平均坪単価約935万円)は当時の記事で書いたように意外なほど100㎡超が多かった物件で(平均専有面積も100㎡超)、その後に分譲されることも影響しているとは思うものの、やはり定借での100㎡超(高グロス)というのも影響しているのでしょう。
こういった700万円台前半~中盤の低層階に関しては、お手頃なお値段に感じたザ・パークハウスグラン三番町26の東向き(こちら向き)低層階600万円台と比べると高く感じるところもあるものの、当物件は全期間の地代が含まれた上での価格ですし、その後さらに相場は上昇していますので悪い水準ではないでしょうね。
お手頃な価格で番町エリアのブランド物件に住みたい、特にプライバシー面は気にならず番町でも共用施設が充実していて欲しい方には面白い物件になってくるでしょう。
ちなみに、地代(約70年分の一括前払地代)は坪換算で約300万円になります。つまり、当タイプの坪単価741万円のうち約300万円分が地代で残りの約441万円が純粋な価格部分ということになります(※地代は専有面積に比例しますので、坪単価が高いお部屋ほど販売価格に占める地代の割合が小さくなります)。ざっくり70年分とし月あたりの負担額を計算すると約1,081円/㎡ですのでやっぱりいい金額にはなりますね。
参考までに同様に全期間の地代(及び権利金)が販売価格に含まれていたパークコート渋谷ザ・タワーのケースで言うと、地代・権利金は坪換算で約191万円(月あたり688円/㎡)だったのでやはりこちらの方が大分高くはなるようです。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板に加え、主寝室床暖房、日ポリ化工の浴室、LDビルトインエアコンなどが備わっており、ゼッチ・マンションでもあります。
単価帯からするとやや物足りなさもありはしますが、100㎡超プレミアムになると全室ビルトインエアコン、玄関電気錠、LD床までのタイル貼、そして24時間換気も全熱交換型になります。
管理費は567円/㎡。ディスポーザー、内廊下はもちろんのこと、コンシェルジュサービス、各階ゴミ置場、24時間有人管理も備わっての水準ですので、思っていたよりも安かったです。植栽や共用施設も充実した超高額物件という意味でも控えめなぐらいでエリア内最大級のスケールメリットが生きているように思います。
なお、前回の記事で述べたように、地代は全期間分が販売価格に含まれていますが、解体準備金として月額141円/㎡がかかります。
駐車場は全64台で1台のみが平置、残りの63台が機械式になります。
設計・施工は五洋建設で免震構造が採用されています。
お隣の同60m物件ザ・パークハウスグラン三番町26は免震どころか制振でもないですし、50mとはいえパークコート千代田四番町も普通に耐震構造でしたので、こちらの免震は少なからずポイントになるでしょう。階高を抑えたがゆえの18階建ではあるものの、番町では貴重な18階建×免震構造、そしてエリア最大戸数193戸という点は非常に分かりやすい特徴になるでしょうね。
設計面ではそのように超高額物件としては階高が”並”のため、天井高の2.55mにはむしろ物足りなさを感じるぐらいではあるのですが、前回の記事で述べたように順梁と逆梁を併用したことで室内の凹凸を減らし、開口部を豊かなものにしているあたりは三井の高額物件らしい点でもあるでしょう(以下のプランでも追記を行います)。
そのようにダイレクトサッシをふんだんに設けたことで透明感を高めつつも、マリオンなどで縦横のラインを強調した外観デザインは、”エンタシス”をモチーフにしたパークハウスグラン三番町26のような驚きこそないものの、端正で美しいものです(かなり個性的なパークハウスグランよりもこちらの方が好みの方もたくさんいらっしゃることでしょう)。
ただ、当物件の最大のポイントとなるのはやはりその豊かなランドプランでしょうね。60m緩和を受けるためには公開空地がマストなのはもちろんのこと、そのパークハウスグラン三番町26の分譲当初からこちらの計画が漏れ聞こえていたため、グラン側に豊かな公開空地が出来るのは既定路線でしかないのですが、緑の深さはいい意味で予想を裏切るものでした。
緑の深さ(緑の印象)というのは、青田売り時のイメージと完成当初の実際の景観とで"最もギャップが生じやすい部分"であるのも確かですし(当物件は約9mのスダジイや約16mのアラカシなどの既存樹も用いるようなのでそこまでのギャップが生じないようには思います)、ここに関しては番町の超高額物件には似つかわしくない"プライバシー面の弱さをごまかしたい"という思惑が見え隠れしてしまうところもあるのですが、実際、歩道状空地と建物との間にまとまった植栽帯を設けるなど、"緩和を受けるために渋々公開空地を設けつつも可能な限りプライバシーに配慮している"あたりは敷地面積2,700㎡弱のスケールが成せる業でしょう。
そのように貫通通路を含む歩道状空地をふんだんに設けた三方道路の敷地にダブルエントランス設計を採用したことで、住民にとっての利便性を高めることも出来たランドプランになります。
ダブルエントランスは東側のグランドエントランスと西側のガーデンエントランスの2つで、それぞれが大きく、かつ、2つをつなぐ南側・北側にラウンジなどの共用施設を設けることで1階フロア全体に回遊動線を生み出しているのも上手ですね。敷地北東部グランドエントランス手前の車寄せも非常にゆとりがあり道行く人々から一目置かれる存在になるでしょう。機械式駐車場も隣接したところにあり、プライバシー性には欠けますけど…。
また、共用施設は番町物件らしからぬ充実具合で、総戸数193戸のスケールを生かしたものです。「the3.0」という三番町になぞられたサードプレイスの充実がポイントとなった物件で、ラウンジの他、ミーティングルーム、パーティールーム、フィットネスルーム(個室)、ワークルーム(個室)、ゲストルーム、さらにゴルフレンジ、サウンドスタジオまで設けられています。
著名人などのニーズが少なくないエリアですし、100㎡超の超高額住戸も少なくない物件属性からすると少々のミスマッチを感じたりもするのですが、スケール(総戸数193戸)を生かすために共用施設は不可欠ですし、ワークルームだけでなくフィットネスルームを個室としているあたりにはそういった面への配慮も感じますね。
前回の記事で述べたようにパークコート千代田四番町のような唯一無二感のある共用施設がないのは惜しく感じてしまいますけど…。
前回のパークコートザ・三番町ハウス。
公式ホームページ

お部屋は63㎡の2LDK、西向き中住戸です。敷地西側の厚みのある植栽帯(及びビオトープ)を眼下に望むことのできるポジションです。その先は道路を挟み同約60mのザ・パークハウスグラン三番町26ですので、圧迫感がないわけではありませんが、そのザ・パークハウスの特異なデザイン(夜間は室内窓上照明も美しい)を芸術作品として望む生活も悪くないでしょう(マンションオタク視点で申し訳ない。笑)。
間取り面で注目して欲しいのはダイレクトサッシ周りですね。
当物件は角住戸周りに順梁が多いと述べましたが、東面と西面は角住戸のその隣ぐらいまでが順梁になっており(南側隣戸が角住戸、当プランの北寄りの部分マスターベッドルームのバルコニーのところからが逆梁です)、このプランの窓際には逆梁(カウンター)のないハイサッシが実現しています。逆梁部分と順梁部分のサッシ高の差は外観からも明らかですね。
オープンキッチンに出来ていないためLDKの空間的な広がりは今一つで、専有面積のわりに廊下が随分とゆったりした設計になっているのも少々気にはなるのですが、60㎡台の2LDKですので居室畳数や収納もそれなりの大きさに出来ています。
坪単価は741万円。同60㎡台の南向きの低層階に700万円そこそこのものがあり下限になるでしょう。西側はやはり最も植栽が充実し、前建との離隔が図れているため、低層階の中では強くなりますね(ちなみにプランは少し違いますが、同60㎡台の2階西向き中住戸はこの4階住戸よりも単価が高くなっています)。
当初の予定価格よりは下がったことで中住戸に関しては概ね700~900万円、100㎡超も少なくない上層階角住戸に関しては安いものでも1,000万円超といった感じのお値段設定になっています。
50㎡台もあるにはありますが、このようなグロス帯の定借物件で第1期61戸を供給するあたりは流石だと思うものの、やはり100㎡超のプレミアム住戸の引き合いは限られており145戸(一般販売対象住戸)が簡単に捌けるようなお値段ではないでしょう。
最近まで分譲していたパークハウスグラン三番町26(平均坪単価約935万円)は当時の記事で書いたように意外なほど100㎡超が多かった物件で(平均専有面積も100㎡超)、その後に分譲されることも影響しているとは思うものの、やはり定借での100㎡超(高グロス)というのも影響しているのでしょう。
こういった700万円台前半~中盤の低層階に関しては、お手頃なお値段に感じたザ・パークハウスグラン三番町26の東向き(こちら向き)低層階600万円台と比べると高く感じるところもあるものの、当物件は全期間の地代が含まれた上での価格ですし、その後さらに相場は上昇していますので悪い水準ではないでしょうね。
お手頃な価格で番町エリアのブランド物件に住みたい、特にプライバシー面は気にならず番町でも共用施設が充実していて欲しい方には面白い物件になってくるでしょう。
ちなみに、地代(約70年分の一括前払地代)は坪換算で約300万円になります。つまり、当タイプの坪単価741万円のうち約300万円分が地代で残りの約441万円が純粋な価格部分ということになります(※地代は専有面積に比例しますので、坪単価が高いお部屋ほど販売価格に占める地代の割合が小さくなります)。ざっくり70年分とし月あたりの負担額を計算すると約1,081円/㎡ですのでやっぱりいい金額にはなりますね。
参考までに同様に全期間の地代(及び権利金)が販売価格に含まれていたパークコート渋谷ザ・タワーのケースで言うと、地代・権利金は坪換算で約191万円(月あたり688円/㎡)だったのでやはりこちらの方が大分高くはなるようです。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板に加え、主寝室床暖房、日ポリ化工の浴室、LDビルトインエアコンなどが備わっており、ゼッチ・マンションでもあります。
単価帯からするとやや物足りなさもありはしますが、100㎡超プレミアムになると全室ビルトインエアコン、玄関電気錠、LD床までのタイル貼、そして24時間換気も全熱交換型になります。
管理費は567円/㎡。ディスポーザー、内廊下はもちろんのこと、コンシェルジュサービス、各階ゴミ置場、24時間有人管理も備わっての水準ですので、思っていたよりも安かったです。植栽や共用施設も充実した超高額物件という意味でも控えめなぐらいでエリア内最大級のスケールメリットが生きているように思います。
なお、前回の記事で述べたように、地代は全期間分が販売価格に含まれていますが、解体準備金として月額141円/㎡がかかります。
駐車場は全64台で1台のみが平置、残りの63台が機械式になります。
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