カルミネ西葛西【小規模ながら共用部・専有部共に個性豊か】3階56㎡5,998万円(坪単価354万円)

続けて、カルミネ西葛西。

設計はグループ会社のガイ・プランニング、施工は新三平建設です。

前回の記事の冒頭でもちらっと述べたように、小規模ながらもデザインへの拘りを感じる物件で、南西角・北西角の両角住戸に設けられたダイレクトサッシが外観デザインに大きな影響を与えています。

いわゆるタワマンのコーナーサッシなどのような幅があるわけではないですし、サッシも上下方向2枚に分かれたタイプではあるのですが、単にダイレクトサッシを用いるだけでなくそのサッシ周りの外壁タイルに質感豊かなものを採用するなど1フロア3戸の小規模物件ながら非常に繊細な設えで、総戸数30戸のスケールからは想像しにくいほどの存在感があるでしょう。

以下の中住戸(1フロア1戸だけ)においてもバルコニー両サイドにマリオン上のバルコニー区切りを設けるだけでなく、隣のバルコニーとの間にあえて"ブランク部分"を設けるという非常に手の込んだ設計・デザインですね。

また、ランドプランに関しても非常に特長あるもので、建物を敷地東側に寄せる設計はかなり意外でした。南側の前建の影響を考えるともっと西寄りに配棟した方が良かったようにも感じるのですが、東寄りとしたことで西側道路から建物までの間に十分過ぎるほどの離隔を図り、その間に優雅なエントランスアプローチを設けることが出来ています。

敷地面積わずか560㎡ほどの物件で、それ以外にランドプラン的な特徴は見当たらないものの、個性的かつ繊細な外観デザインと相まりそのスケール以上の存在感を放つことは間違いないでしょう。

エントランスホール内部は総戸数30戸なりにこじんまりとしてはいるものの、建物1階部分に機械式駐車場を設けており、駅近×小規模ながらそこそこの駐車場台数を確保しているあたりもポイントの1つです。

前回のカルミネ西葛西

公式ホームページ
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お部屋は56㎡の2LDK、西向き中住戸です。西側正面方向(道路の向かい)は7階建と4階建の建物があり、低層階だと視界が妨げられます。ただ、南西方向からの日照も得られはしますし、接道していることを考えればけして悪いポジションではないですね。

間取りは50㎡台中盤のオーソドックスな大きさの2LDKでスパン・居室配置自体は一般的ながらかなり特徴が窺えるタイプです。

上述のようにバルコニー周りの設計も出色なのですが、それ以上に特徴的なのが玄関とクローゼットでしょう。
玄関周りは中住戸なのに門扉付のポーチがあるという異端な設計で、柱のアウトフレームが行き届いているのも大きなポイントです。

また、ウォークスルータイプのファミリークローゼットはその大きさもさることながらワークスペース(カウンター)が備わっているのも今風でしょう。
※大きさのわりに収納力に欠ける点には注意が必要かもしれません。

また、柱自体は完全アウトフレームとなってはいるものの、柱と柱を結ぶライン上にある梁はアウトフレームではありませんので、窓際の下り天井(それに伴い洋室2の引き戸の方立ても大きい)は目立つでしょうね。

坪単価は354万円。前回の記事で述べたように、希少性のある立地の駅近物件ではあるのですが、如何せん知名度やスケール感からすると立派な単価帯に感じるところがあります。

ただ、中住戸であっても門扉付ポーチがあるなど非常に工夫を感じるプラン(設計)ですし、梁の食い込みはあれど柱がアウトフレーム化された効率的なプランでもあるのでこのご時世であればやむなしな印象になるでしょうか。

設備仕様面は、小規模ですので当然ながらディスポーザーはありません。ただ、食洗機に加えトイレ手洗いカウンターやスロップシンクが付いていますし、住戸玄関のデジタルドアロックは珍しいですね。
いわゆる電気錠(キーを持っていればボタンを押すだけで解錠)とは異なり、スマートフォンアプリ、専用カードを近づける、もしくは、暗証番号入力で解錠できるタイプになっています。

管理費は156円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、総戸数30戸のスケールを鑑みれば意外なほどリーズナブルな水準ですね。ちなみに、管理会社はレーベンコミュニティになります。

駐車場は全8台で、身障者用を含む2台が平置、残りの6台が機械式になります。

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