クリオラベルヴィ元浅草【意外な賃貸、柱は賃貸そのもの】11階51㎡277,000円(坪賃料17,983円)

クリオラベルヴィ元浅草。【賃貸版】になります。

所在地:東京都台東区元浅草3-16-12
交通:新御徒町駅徒歩5分、田原町駅徒歩7分
用途地域:商業地域
階建、総戸数:13階建、36戸
築年:2023年

今年3月に竣工したばかりの賃貸マンションです。

「クリオラベルヴィ」ですので(当初から現地看板で「クリオラベルヴィ元浅草建築工事」となっていました)、当初は分譲を想定していたと思われますが、全36戸が賃貸になりました。

クリオラベルヴィはクリオとは違いそもそもコンパクトブランドになりますので、賃貸転用が容易ではあるでしょう。ここも30・50㎡台のみの構成で、いわゆる分譲の「クリオラベルヴィ」そのままな感じですね。
以下のように柱の食い込みが目立つ設計で、柱のアウトフレームが行き届いた物件の多い明和地所物件としては少々の違和感もありますけど…。

立地としては、孫三通りを挟みブランズ元浅草の向かいになります。唯一接道した東向き(孫三通り)の向かいに15階建のブランズが聳えるあたりには難しさを感じますし、そういったあたりも賃貸になった一つの要因のような気もしますが、コンパクトに相応しい交通利便性の高いポジションであることは確かですね。

買物便もスーパーヤマザキとまいばすが徒歩4分、ライフが徒歩5分と良好です。

設計はSD建築企画研究所、施工は京成建設になります。

敷地面積300㎡そこそこ、1フロア3戸のかなりの小規模物件にはなりますが、分譲を想定した設計のはずで、孫三通りから敷地の奥までを貫くエントランスアプローチは存在感がありますね。杉材と伊達冠石を用いているためデザイン的な魅力もあります。

エントランスホールや内廊下などはコンパクトタイプ中心の小規模物件なりの淡泊さも窺えますが、”分譲マンション”であったとしてもおかしくないレベルではあるでしょう。

公式ホームページ
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お部屋は50㎡超の2LDK、南東角住戸です。東はそのように孫三通りを挟みブランズ元浅草がありますので、上層階でも視界が妨げられてしまいます。
一方で、南方向は2~3軒低層建物が並び、日照はもちろん視界的にもまずまずなポジションではあるのですが、南は接道していないので将来的なドミノリスクが不可避ですし、隣地間距離が確保出来ていないことで防火上開口部にも制限が伴うためこのような地味な設計になっているのでしょう。

開口部は、東面に連窓サッシを採用し、採光面への配慮がなされているのは悪くないのですが、上述のように明和地所物件らしからぬ柱の食い込みが残念ですね。

「柱が食い込む=天井部に梁も食い込む」に他ならず、二次元的にも三次元的にも凹凸が気になる設計ですね。
一見廊下は短めながらもLD内には実質的な廊下部分が大きめに存在するプランですし、効率性にも難があります。

ベッドルーム1~2間にはウォークスルークローゼットを設け回遊動線を生み出すなどの工夫もありますが、ウォークスルーにした分、収納力には欠けてしまいますし、50㎡そこそこの小ぶりな2LDKであることを鑑みると分譲・賃貸どちらであってももっと効率性を重視すべきだったように思います。

坪賃料は17,983円。同階の30㎡台1LDKは2プラン(西向き)とも15,000円台の設定で、接道していないとはいえ、前建は4階建で、西向きの方が視界条件に優れていることを考えても不思議なお値段設定ですね。

50㎡台の2LDKですので、グロスは許容範囲内(共に大手に勤めるディンクスもターゲットになる)だとは思いますが、上述のように間取り面の非効率性からすると実質単価は大分上になりますし、このご時世を鑑みても強く感じてしまいます。

設備仕様面は、コンパクトプランばかりの小規模物件ですのでディスポーザーがないのは当然ですが、トイレ手洗いカウンターどころか床暖房もないいわゆる賃貸仕様なので、少なくとも設備面に取り掛かる前には賃貸になることが決定していたようですね。

駐車場は1台のみで平置になります。

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