クリオ鶴見花月総持寺【収用前提とはいえ出色のアプローチ】4階63㎡5,552万円(坪単価291万円)

続けて、クリオ鶴見花月総持寺。

設計はアイ・エイチ・エス・アーキテクツ、施工は三木組で直床になります。
最高高さ31m(第7種高度地区)の11階建なので直床は当然のことと言えるでしょう。10階建で同容積率を確保するよりも上層階住戸の比率が増え、検討者にとってもデベロッパーにとってもメリットの方が大きいですからね。

そのように11階建とし1フロアあたりの面積を小さくしたことで敷地面積1,000㎡そこそこに対し、空地率は約56%とまずまずで、最大の特長といっても過言でないのが第一京浜沿いから大きくセットバックしたことで生まれた奥行あるエントランスアプローチになります。

この出色の奥行あるアプローチは、第一京浜沿いのマンションでは少なくない「都市計画道路予定地(拡幅予定)」を含むがゆえのもので、事業化により収用されてしまうとアプローチは短くなってしまいます。
ただ、読者の方であればよくご存じのようにこういうケースはマンションではわりとよくあることで(ブログ内検索で「都市計画道路」「収用」など)、当物件のように立派なエントランスゲートがなくなってしまう、駐車場(青空)の一部がなくなってしまうといったことも珍しくありません。そうであれば駐車場は収用されない部分に機械式を設け台数を確保しておくなどの工夫があって欲しかったとは思いますけど…。

エントランスアプローチはゲート周りがなくなったとしてもそれなりの奥行がありますし、両サイドの植栽が豊かなのでけして悪くはないでしょう。

外観に関しても中住戸にもダイレクトサッシ、南東面のバルコニーの凹凸(バルコニー床の側面からガラス手摺を立ち上げているので透明感も非常に高い)が印象的で洗練されています。

前回のクリオ鶴見花月総持寺

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2023-7-27_9-33-54_No-00.png
お部屋は63㎡の2LDK+S、南東向き中住戸です。前回の記事で述べたように少し先から第一種住居地域の低層住宅街になっており、この階でも視界抜けが得られるでしょう。

間取りは63㎡の小さな実質3LDKになります。

このぐらい面積を絞るのであれば共用廊下側の柱への配慮がもう少し欲しかったように思いますが、スパン的には一般的な70㎡ほどのものと大差ないことから開口部幅が確保できているのは魅力ですね。

LD側だけでサッシ3枚分あるワイドな連窓サッシで、洋室2の引き戸を開けると空間的な広がりもまずまずです。
方立てがちょっと大きいのは残念ですが、中住戸ながらダイレクトサッシも採用しつつ、柱・梁を空中にアウトフレームしているあたりにも好感が持てますね。

坪単価は291万円。先ほど取り上げたより上の階の角住戸が279万円でしたので、あからさまに面積を絞ったなりの単価高になっています。

30〜40㎡台と60〜70㎡台を比較した場合、前者の単価が高くなっているのは非常によくあることですし(むろんエリアによります)、60㎡台が70㎡台に比べ気持ち高めになるようなケースはあるものの、こちらは角住戸と中住戸の差もありますし、珍しいほどに60㎡台の単価が盛られています。
先ほどの角住戸に比べると効率的とはいえ、ちょっと解せないですね。

設備仕様面は、スケール的にディスポーザーがないのはやむなしでしょう。食洗機、フィオレストーンのキッチン天板、トイレ手洗いカウンターが付いており違和感はありません。
なお、ゼッチ・マンションか否かは確認できていないのですが、LDに加えベッドルームにも床暖房が付いています。

管理費は229円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが総戸数53戸はけして大きくはありませんのでこのぐらいならば違和感はないでしょう。

駐車場はそのように全て平置の10台になります。

0 Comments



Post a comment